言葉の意味と使い方

「郷愁」の意味と使い方!「哀愁」「望郷」との違いは?|類義語・例文

「郷愁にふける」とか「郷愁に浸る」などと使う、「郷愁」という言葉があります。

いろいろなところで目にする機会もある言葉だと思いますので、「懐かしい感じ」「切ない感じ」といったイメージは使われている文脈からも理解できる人が多いのではないでしょうか。

ですが、それだけに辞書などでしっかり意味を調べてみたことがある人は少ないでしょう。

今回は、「郷愁」の意味と使い方!「哀愁」「望郷」との違いは?|類義語・例文についてご説明いたします!

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「郷愁」の意味

「郷愁」は、「他郷にあって故郷を懐かしく思う気持ち」「過去のものや遠い昔に惹かれる気持ち」という意味です。

「きょうしゅう」と読みます。

「郷」は「ふるさと」、「愁」は「うれえる」ですから、「故郷についてもの寂しく思う」というイメージになると思います。

ですので、「郷愁」は「故郷を懐かしむ気持ち」というのはわかりやすいでしょう。

もう一つの「郷愁」の意味は、古いものに惹かれる気持ちということです。

本当に自分が生まれ育った故郷ということではなくても、なんとなく懐かしい感じがするものに惹かれるという時に使えます。

レトロなものとか、昔の歌、昔ながらの風景などに接した時に、懐かしい感じがして心を動かされるということです。

>>「望郷」の意味と使い方!「望郷の念」とは?「郷愁」との違いも解説|例文

「郷愁」の使い方

「郷愁」は、故郷を懐かしむ気持ちや、古いものに惹かれる気持ちを表して使います。

  • 郷愁を誘う
  • 郷愁に駆られる
  • 郷愁を感じる
  • 郷愁に浸る

などの使い方をします。

「郷愁」の例文

  1. 尾道の郷愁を誘う古い街並みが好きだ。
  2. この歌を聞くと郷愁に駆られる。
  3. 夕焼け空に郷愁を感じる。
  4. 久しぶりに子供の頃のアルバムをめくり、郷愁に浸った。
  5. テレビで故郷の街が映り、郷愁をかき立てられた。

「哀愁」「望郷」との違いは?

「郷愁」は故郷を懐かしんだり、古い時代のものに惹かれたりする、切ないような感動するような、なんとも言えない感情が揺さぶられることを表す言葉ですよね。

「哀愁」や「望郷」も、似たような場面で使われる言葉です。

この「郷愁」と「哀愁」「望郷」との違いは次のようになります。

「哀愁」との違い

「哀愁」は「寂しくもの悲しい気持ち」を表す言葉です。

「あいしゅう」と読みます。

「郷愁」ももの悲しい気持ちになることがありますので、共通している部分もありますよね。

ですが、「郷愁」は主に「懐かしい」ということですから、「哀愁」の「もの悲しい」とは違っています。

「哀愁」は、なんとなく寂しい感じがして心が痛むということです。

  • 「郷愁」は「故郷を懐かしむ気持ち」「昔のものに惹かれる気持ち」
  • 「哀愁」は「寂しくもの悲しい気持ち」

「望郷」との違い

「望郷」は「故郷を懐かしく思うこと」という意味です。

「ぼうきょう」と読みます。

故郷が懐かしいのは「郷愁」と同じです。

ただし、「郷愁」は過去のものや遠い昔を感じさせるものに心惹かれるという意味でも使えますので、そこが違いです。

>>「望郷」の意味と使い方!「望郷の念」とは?「郷愁」との違いも解説|例文

  • 「郷愁」は故郷だけでなく、過去を懐かしむという意味でも使用する
  • 「望郷」は故郷のみに使用する

「郷愁」の類義語

「郷愁」の類義語には次のようなものがあります。

  • 望郷(故郷を懐かしく思いやること)
  • 旅愁(旅先で感じるわびしい思い)
  • 里心(他家や他郷に出ている者が、実家や故郷を恋しく思う心)
  • 懐古(昔のことを懐かしく思うこと)
  • 懐旧(昔のことを懐かしく思うこと)
  • ノスタルジア(故郷を遠く離れた所にいて故郷を懐かしむ気持ち)
  • ホームシック(故郷や家庭を懐かしみ、異常に恋しがる気持ち)

「郷愁」の対義語

「郷愁」のはっきりした対義語というのは特にありません。

「郷愁」を感じないということで、「未来志向」とか「現実主義」、「現代的」、「都会志向」なども逆の意味に近いかもしれませんね。

ちなみに「ノスタルジア」の対義語とされるのは「ノストフォビア(帰郷嫌悪)」です。

故郷に対する恐怖や嫌悪が生じることで、精神医学用語で「帰郷恐怖症」とも訳されます。

まとめ

「郷愁」は、故郷を懐かしんだり、昔のものに惹かれたりする気持ちを指す言葉でした。

若い時より、年を取ってからの方が何かと「郷愁」を感じるようになってくのかもしれませんね。

しみじみとした気持ちのことですので、文学作品や歌などにも用いられることがあります。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。