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「曲がりなりにも」はビジネスシーンでもしばしば耳にするような言葉です。
使われているシーンや前後の文脈からなんとなく意味は想像できるかもしれませんが、「曲がりなり」とはどういうことなのか、詳しい意味は調べたことがないという人も多そうです。
ぜひこの機会に確認しておきましょう。
今回は、「曲がりなりにも」の意味と使い方!失礼に聞こえることもある?【類義語・例文】についてご説明いたします!
「曲がりなりにも」の意味
「曲がりなりにも」は「不完全ながら。いかに悪かろうと」という意味です。
「まがりなりにも」と読みます。
「曲がりなりにも」と書くことがほとんどですが、さらに漢字で表記する場合には「曲がり形にも」と書きます。
もともとは字のごとく、「曲がった形でも」という意味の言葉でした。
木材などが曲がった形をしていても、なんとか使える、どうにかこうにか使えるというところから、「不完全であっても」「未熟であっても」という意味の言葉になりました。
「曲がりなりにも」は「不完全ながら」などという意味で、足りない部分や良くない部分はあるがなんとかなっているという意味で使う言葉です。
「曲がりなりにも」の使い方
「曲がりなりにも」は副詞で、「曲がりなりにも○○だ」という使い方をします。
完全とは言えないがなんとかできた、未熟なところはあるがなんとか役割を果たした、不十分ではあるがとりあえず結果を出すことができたなど、マイナスの要素はあるが結果としてはなんとかなっているという状況を表します。
「曲がりなりにも」は、「不十分ながら」ということで、完璧ではないものに使います。
不十分なところがあるけれどなんとかなっている状況について使うので、完璧なものには使いません。
また、「曲がりなりにも」は自分や自分の身内に対する謙遜としても使います。
別に悪いところがなくて実力が充分あったとしても、「曲がりなりにも」ということで「不十分ながら」「未熟ですが」と謙虚に表すことができます。
ビジネスシーンでもよく使われますが、あまり多用すると嫌味な印象になってしまいますので気をつけましょう。
【例文】
- 曲がりなりにもミュージシャンとして生計を立てられるようになった。
- 曲がりなりにもプロですので、売れるものとそうでないものの見分けはつきます。
- 彼は曲がりなりにもピアニストなのだから、本番ではきちんと良い演奏をするだろう。
- 曲がりなりにも社長としての責任を果たせたと思っています。
- こうして曲がりなりにも作品を多くの人に見ていただくことができ、嬉しく思います。
- 君は曲がりなりにもリーダーなのだから、責任を持ってみんなの意見をまとめなさい。
失礼に聞こえることもある?
「曲がりなりにも」は、不十分なところなどはあるが、結果としてはなんとかできたという時に使います。
結果としてなんとかなったのだから、いいことじゃないかと思うかもしれませんね(笑)。
ですが、「曲がりなりにも」は、使い方によっては失礼になる言葉です。
「曲がりなりにも」は、他人に使うと失礼になります。
自分のことを「曲がりなりにも」と言うのは、実際には十分立派に役割を果たせていたとしても、謙遜の表現として使えます。
「私などまだまだ未熟ですが、なんとかできました」という感じで、自分をへりくだって表現しているのでむしろ謙虚ないい印象になることも多いです。
ですが、人のことを例えば「あなたは曲がりなりにも責任者です」と言うと、相手に向かって「あなたは責任者として不十分」と言っていることになりますから、かなり失礼です。
相手をけなす表現になるわけですが、例えば「曲がりなりにも責任者なのに、こんなことでどうするんですか?!」と相手を非難したり、責任を問うような場面で使われます。
「曲がりなりにも」の類義語
「曲がりなりにも」の類義語には次のようなものがあります。
- どうにか(なんとか。曲がりなりにも)
- どうにかこうにか(どうにかを強めた言い方)
- どうやら(なんとか。どうにか)
- なんとか(どうにか。完全とは言えないが、条件・要求などに一応かなうさま)
- かろうじて(容易でなかったが、やっと)
- さしあたり(先のことはともかく、今この場合)
- それなりに(そこそこは)
「曲りなりにも」の対義語
「曲がりなりにも」の対義語には次のようなものがあります。
- 非の打ち所がない(少しの欠点もない)
- 申し分ない(問題ない、十分に満足できる様子)
- 万全の(完全で少しの手落ちもないこと)
- 完全な(欠けたところや足りないところが全くないこと)
まとめ
「曲がりなりにも」は、不完全ながらと言う意味で、不十分なところや未熟なところはあるけれども、なんとかなっているという状況を指して使う言葉でした。
人に対して「曲がりになりにも」を使うのは、不十分なところがあるけれどとマイナス点を指摘していることになるので、失礼になることもあります。
また自分を謙遜して使うこともありますので、使う場面には注意が必要な言葉ですから気をつけて使ってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!