言葉の意味と使い方

「免除・減免・免責」の違いは?意味と使い方を解説!【例文つき】

「免除・減免・免責」の違いは?意味と使い方を解説!【例文つき】

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「免除・減免・免責」は、どれもビジネスシーンやニュースでよく見聞きする言葉ですね。

何かの料金や税金などに関してもよく使われますし、保険の契約などでも見かける言葉です。

使われる場面も似ているようですし、「免」の字がついているところも同じですね。

混同しがちなこの「免除・減免・免責」ですが、この機会に違いをしっかり確認しておきましょう。

今回は、「免除・減免・免責」の違いは?意味と使い方を解説!【例文つき】についてご説明いたします!

「免除・減免・免責」の意味

「免除・減免・免責」は似たような印象の言葉ですが、意味は違っています。

それぞれの意味は

  • 「免除」は「義務を果たさなくてもよいと許すこと」
  • 「減免」は「負担を軽くする、または除くこと」
  • 「免責」は「義務や責任を問われないこと」

となります。

まずは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

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「免除」の意味と使い方

「免除」は「義務・役目などを免じること」という意味です。

「めんじょ」と読みます。

法律上では、「債権者が債務者に対する意思表示によって債務を消滅させること」という意味になります。

相手に支払いなどの義務があって、でもそれを果たすことが困難であるというような場合に、その義務を果たさなくてもよいですよ、と許すことを「免除」するというわけです。

「免除」は一般的に、何かの義務や役目をしなくてもいいと許すことを表す言葉ですが、保険料の免除、授業料の免除など、支払いをしなくてもよいように許す、という意味で使われることが多いです。

【例文】

  1. 新型コロナウイルスの感染拡大に対する経済対策として、半年分の水道料金を全額免除する。
  2. この大学では、低所得世帯の学生に入学金や授業料の免除をしている。
  3. 彼は足が不自由なため兵役を免除された。
  4. 実務経験のある人は、実技試験が免除となる。

「減免」の意味と使い方

「減免」は「負担を軽くし、または除くこと」という意味です。

「げんめん」と読みます。

「減」は「減らす」、「免」は「免じる」ですから、「減らすか、免除する」という意味だとわかりますね。

「減免」は刑罰や税・料金などの負担を「軽減」または「免除」するということを指します。

これも税金の減免や授業料の減免など、お金を払うことについて「減免」するという使い方が多いです。

【例文】

  1. 新型コロナウイルスの影響で収入が大幅に減少した人は、国民年金保険料減免の対象になります。
  2. 下記に該当する団体は、入場料が減免となる。
  3. 大学に授業料減免の申請をする。
  4. 自白によって刑が減免される。

「免責」の意味と使い方

「免責」は「義務や責任を問われないこと」という意味です。

「めんせき」と読みます。

「免」は「免れる」、「責」は「責任」の「責」ですね。

「責任を免れる」と書くわけです。

「免責」は普通なら負うべきである責任を、負わなくてよいと許すことなのです。

広く色々な場面で使える言葉ですが、特に保険に関係してよく使われる言葉です。

例えば車両保険の「免責」であれば、事故で車が破損してしまった時に、修繕費用を保険会社が全額負担するわけではなく、自己負担金としていくらか払うことがあります。

それを「免責金額」と言い、保険会社や契約内容によって設定額が色々なので、加入の際に確認すべきところでもあります。

他にも火災保険、損害保険といった色々な保険について、「免責」はよく使われる言葉です。

また、「免責事項」は商品やサービスの提供者が、不測の事態が生じた時に責任を免れる事項という意味で、企業のサイトなどにもよく使われている言葉です。

【例文】

  • 車両保険の契約時に免責金額を決める。
  • この保険を適用する際の免責額は5万円だ。
  • 新サービスを始めるにあたって、免責事項をしっかりと定める。
  • 知事の休業要請を受け休業した企業は、従業員への休業手当の支払い義務が免責されるかどうかの解釈が分かれる。

「免除・減免・免責」の違い

「免除・減免・免責」はどれも何かの義務や責任を免れるような言葉なので、似ていますね。

これらの違いは

  • 「免除」は「やらなくてもよいとすること」
  • 「減免」は「負担を軽くするか、免除すること」
  • 「免責」は「責任を負わなくてよいとすること」

となります。

「免除」が完全にその義務などを果たさなくてもよい、つまりやらなくてよいということであるのに対して、「減免」は「軽減」か「免除」のどちらかであるという点が違いますね。

税金の「減免」であれば一旦発生した納税義務一部か全部を消滅させることですが、「免除」であれば最初から納税義務が発生しないということになります。

「免責」は義務や責任を「免除」されるという意味ではありますが、文字からもわかるように「責任を負わない」という意味が強い言葉で、保険関係や「免責事項」といった使い方が多いことが特徴的です。

まとめ

「免除・減免・免責」について、おわかりいただけたでしょうか。

税金や料金を払う時、保険契約をする時などなど、「免除・減免・免責」の正しい意味がわかっていれば、よりスムーズに物事が進められるでしょう。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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