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和風月名の一つ、「水無月」。
「水無月」とは、何月のことなのでしょうか。
また、読み方や意味、由来、異名はあるのでしょうか。
今回は「水無月」とは何月?意味や由来と読み方や別の異名も解説いたします。
目次
「水無月」は何月?
水無月は「みなづき」と読み、6月のことを指す和風月名です。
現代では月のことは「1月」「2月」と数字で呼んでいますよね。
しかし旧暦であった頃の昔の日本では、月は和風な名前で呼ばれていたのです。
和風月名の由来は、季節のもの、農耕行事、風習などが反映された由来を持っていることも特徴です。
そして昔の水無月は、実際の季節でいうと今の水無月と1〜2ヶ月のずれがあります。
それは、旧暦と新暦では暦の計算方法自体が違っているためです。
ですから、旧暦の水無月である6月を現代の季節で当てはめるとの7月上旬〜8月上旬頃の気候のことを指しています。
なので、これから「水無月」の由来や異名を知った時に「あれ?これって6月じゃなくてもっと後の季節の気がする・・・」と違和感を感じるのは、そのズレのためなのです。
とは言っても、現代生活においてもし「水無月」というワードが出てきても、旧暦のずれは気にしなくても大丈夫です。
基本的にはそのままで問題はありませんので、現代の6月=水無月と覚えておきましょう。
旧暦と新暦の違いは?新暦になった理由は?
現代で使われている新暦は、「太陽暦」である「グレゴリオ暦」です。
そして旧暦とは、「太陽太陰暦」のことを指します。
新暦と旧暦の違いは、何を基準に暦が作られているかという点で違います。
新暦のグレゴリオ暦は太陽暦ですから、太陽の動きを基準として作られています。
一方、旧暦は太陽太陰暦と言い、太陽の動きと月の動きの双方を考えて作られた暦です。
旧暦は、月が地球の周りを一周する期間である約29.5日を一ヶ月としています。
そうすると、一年が
29.5日×12ヶ月=354日
となり、365日が1年となる太陽に合わせた暦と比べると、少し季節にズレが出てきてしまいます。
なので太陽太陰暦である旧暦はその差を解消するために、「うるう月」を19年に7回ほどの割合で入れるようにしていました。
つまり、旧暦では年によっては13ヶ月ある年があったのですね。
しかし、日本は1873年(明治6年)から太陽太陰暦である旧暦を廃止し、新暦を使うようになりました。
その理由は、明治維新後に世界各国との交流が盛んになったからだと言われています。
当時の世界では新暦であるグレゴリオ暦が多くの国で使われていましたから、世界に合わす必要性が出てきたのです。
鎖国時代だった江戸時代が終わって、文明開花が始まり、やがて暦も見直すことにしたのですね。
その結果、太陽太陰暦である旧暦が終わり、現代のグレゴリオ暦である新暦が日本で始まったのです。
水無月の意味と由来は?
水無月の由来も、他の月と同様に諸説あります。
ここでは有名なものをご紹介いたします。
由来1、「水の月ということから」
水無月の「無」は、無しという意味ではありません。
この「無」は、実は連体助詞とされており、「の」の代わりなのです。
ですから、水無月は「水の月」であると言われています。
由来2、「田に水を張る時期ということから」
旧暦の6月は、田んぼに水を張る時期でありました。
そのことから「水張月(みずはりつき)」と言われており、それが変化し、やがて水無月となったという由来もあります。
由来3、「田植えの仕事を終えることから」
昔の人々にとって、田植えは本当に大切な大仕事でした。
水無月の頃は、その田植えが終わる時期であったため「皆仕尽(みなしつき)」と呼ばれていたと言われています。
それが転じて水無月となったという由来がこれにあたります。
水無月の異名は?
皐月にも、他の和風月名と同様にいくつかの異名があります。
ここに有名なものをご紹介いたします。
異名1「晩夏(ばんか)・季夏(きか)」
旧暦では夏は4月〜6月となります。
水無月は6月なので、夏の最後の月ですね。
ですから、最後という意味を持つ「晩」や「季」という字が「夏」についてこのような異名がついたのだと言われています。
異名2「鳴神月(なるかみづき)・神鳴月(かみなりづき)」
水無月の頃は、台風がやってきたり雷が鳴ることが多い季節です。
そのことから、このような異名がついたと言われています。
昔は、雷は雷神様が鳴らしていると思われていたため「神」という字が入っています。
異名3「常夏月(とこなつづき)」
ここでいう「常夏」とは、花の「撫子」の異名です。
水無月は撫子の咲く時期であったため、このような異名がつきました。
いつでも夏という意味ではなく撫子の異名だったなんて、ちょっとした豆知識になりそうですね。
異名4「青水無月(あおみなづき)」
水無月の頃は、青々とした葉が木々に繁ります。
その風景から、このような異名がついたと言われています。
字面からも夏の爽やかな青々とした様子がうかがえる異名ですね。
まとめ
「水無月(みなづき)」は6月の和風月名で、「無」は連体助詞の「の」であり、本来の意味は「水の月」となります。
田植えが終わり、青々とした木々が繁るという時期の水無月は、旧暦では最後の夏の月です。
ちなみに現代の6月には、その名のついた美しい和菓子が、各和菓子店の店頭に並びます。
このお菓子は、水無月の祓、また夏越の祓として、6月30日に食べる習慣があります。
三角の形をしており、ういろうの上に邪気を払うと言われる小豆を乗せて固めたお菓子です。
良ければ食べてみてくださいね。