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「名代」の読み方は「めいだい」?意味や「名物」との違いも解説!|類義語・例文

「名代」の読み方は「めいだい」?意味や「名物」との違いも解説!

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「名代」という言葉は、読み方が数通りあり、それぞれ意味が違っています。

「めいだい」と読む人も多いようですが、実は間違った読み方なんです。

「名代」の正しい読み方や、文脈に適した意味をきちんと知っておきましょう。

今回は、「名代」の読み方は「めいだい」?意味や「名物」との違いも解説!についてご説明いたします!

「名代」の読み方は「めいだい」?

「名代」は「めいだい」ではありません。

「名代」は、「なだい」もしくは「みょうだい」、あるいは「なしろ」と読みます。

読み方によって意味も違っていますが、「めいだい」とは読みません。

有名な立ち食い蕎麦チェーン店をはじめ、蕎麦・うどん店や和食店、和菓子店などの店名に「名代○○」というものがよくありますが、この場合は「なだい」と読みます。

「名代」は読み方によって意味が違う言葉で、読み方は「なだい」「みょうだい」「なしろ」です。

それぞれの意味を確認しておきましょう。

「名代」の意味と使い方

「なだい」と読む場合

「名代」を「なだい」と読む場合、「名前を知られていること。評判の高いこと」という意味です。

他にも「名目としてあげる名前」「江戸時代の歌舞伎や芝居の興行の名義人」という意味もありますが、一般的に現代で使う場合は「名が世によく知られている」という意味です。

「なだい」は「名代○○」と店名や商品名に使われるほか、「名代の○○」で、評判の高いもの、有名な物や人のことを表します。

【例文】

  1. この店は名代豆餅が大人気で行列ができるほどだ。
  2. 蕎麦屋の暖簾に「名代」と書いてある。
  3. あの役者は名代の色事師だ。

「みょうだい」と読む場合

「名代」を「みょうだい」と読む場合、「人の代わりをつとめること。それをする人」という意味です。

いわゆる代理ですね。

誰々の「名代」で○○する、というような使い方をします。

「代」は「かわり」という意味がありますので、その人の代わりをするということになります。

「みょうだい」は人の代わりに何かをすることや、それをする人のことを言います。

【例文】

  1. 部長の名代で会議に出る。
  2. 父の名代で法事に出席する。
  3. ○○の名代で参りました××と申します。

「なしろ」と読む場合

「名代」を「なしろ」と読む場合は、「大化の改新以前の皇族の私有部民」のことです。

古墳時代の集団の名称の一つで、ヤマト王権に仕えることを義務付けられた大王直属の集団です。

在地首長の子弟がなり、ある期間都に出仕して、大王の身の回りの世話や護衛、食膳の用意といった仕事をしました。

このように「なしろ」と読む場合は古代の大和朝廷が置いた集団のことを指します。

これは歴史に関する話題の時にしか出てこないでしょうから、一般的にビジネスシーンや日常生活で「名代」が出てきたら「なだい」か「みょうだい」であることが多いでしょう。

【例文】

  1. 「名代」は古墳時代の部民制における集団の一つである。
  2. 刑部は古代に大和朝廷のおいた名代の一つである。

「名物」との違い

さて、「名代」は「なだい」や「みょうだい」と読むことが多いですが、

お店や商品名などによく使われて身近なのが「なだい」です。

「名代」は世に知られているもの、評判の高いものということを表します。

同じように使うのが「名物」ですね。

この「名代」と「名物」の違いは

  • 「名代」は「名が世に広く知られていること」
  • 「名物」は「その土地で名高い産物」「その土地や会社で特有な物事や評判になっている人」

となります。

「名代」は広く世に名が知れている、有名であるということですね。

それに対し、「名物」はその地域ならではの有名なものを指します。

「○○県の名物」などと言いますよね。

例えば「名代の饅頭」なら、そのお饅頭がとても有名で世間で評判が高いということを表します。

「名物の饅頭」であれば、そのお饅頭がそこの地域の名産であり有名であるということを表します。

「名代」と「名物」にはこのような違いがあります。

「名代」の類義語

「名代」の類義語には次のようなものがあります。

【「なだい」の類義語】

  • 有名(世間に広く名が知られていること)
  • 高名(名高いこと。高いほまれ)
  • 評判(世間の関心の的になっていること。名高いこと)
  • 誉(良い評判を得ること。名誉)
  • 名高い(名が世間によく知られている)

【「みょうだい」の類義語】

  • 代理(本人に代わってあることを行う人)
  • 代理人(他人の代理をする人)
  • 代役(本来その役をするはずであった俳優に代わって出演する俳優。一般に、ある人の代わりをつとめる人)
  • 代わり(ある役割をほかのものがすること)
  • 代打(野球で、その打順の選手に代わって打者となること。また、その人)

まとめ

「名代」は「めいだい」と読んでいた人も多かったことでしょう。

店名や商品のことは「なだい」、代理出席などをするときは「みょうだい」など、正しい読み方をきちんと覚えておきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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