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「名残雪(名残の雪)」の意味とは?いつの季語?俳句も紹介

「名残雪(名残の雪)」の意味とは?いつの季語?俳句も紹介

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日本は屈指の雪国と言われていますが、雪を表現する言葉の1つに「名残雪(名残の雪)」というものがあります。

有名な曲にもある言葉なので、一度は耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

今回は改めて「名残雪(名残の雪)」について基本的な意味はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。

「名残雪(名残の雪)」を使った俳句もご紹介いたします。

「名残雪(名残の雪)」の意味

「名残雪(名残の雪)」とは、季節が春へと変わり外気温も高くなってどんどんと雪解けが進んでいく中で消えずに残っている雪や、春に降ってくる雪を指す言葉です。

まるでその場から去るのを名残惜しんでいるかのように見える事から「名残雪」と名付けられたのではないでしょうか。

1976年にはイルカというアーティストによって「なごり雪」という曲がリリースされ、今でも広く知られているほどの大ヒット曲となりました。

曲のタイトルは知らなくてもそのメロディーラインは知っているという人も多く、国民的ソングとなっていると考えられますね。

元々は「かぐや姫」というバンドの楽曲でしたがイルカによるカヴァー曲バージョンが大ヒットなったという経歴も持つ一曲なんですよ。

「名残雪(名残の雪)」はいつの季語?

「名残雪(名残の雪)」は、俳句を作るうえで「春」の季語として使われています。

雪が入っているので冬の季語かと思ってしまいますが、雪解けが進んでいる春の訪れを思わせるような季語なんですね。

「名残雪(名残の雪)」と「忘れ雪」の違い

「名残雪(名残の雪)」と「忘れ雪」はどちらも春になって降る雪を指しており、意味としては同じ言葉となります。

あえて違いを挙げるとするならば、そのニュアンスの違いではないでしょうか。

  • 冬が去るという事を認識し、なお名残惜しくその場に残っている雪なのか?
  • もう春となっている事、冬が終わったことを忘れて降る雪なのか?

はたまた人々が忘れたころに降る雪なのか、という情緒的なニュアンスの違いがあると考えられています。

「名残雪(名残の雪)」を使った俳句

安曇野の名残の雪に逢ひし旅
(あずみのの なごりのゆきに あいしたび)
鈴木一睡

送る身の杖を片手や名残雪
(おくるみの つえをかたてや なごりゆき)
村越化石

東京に束の間の詩なごり雪
(とうきょうに つかのまのうた なごりゆき)
向後良子

まとめ

雪を表現する名称は時代や地方によってそれぞれ異なります。

その降り方や積もり方によってとても細かく分けられて表現されているので、この雪は何と呼ぶのだろう、と一度考え調べてみるのも新しい冬の楽しみ方かもしれません。

それぞれに付けられた呼び名について考えると、日本ならではの高い表現力と感受性に驚かされるのではないでしょうか。

厳しい冬が終わり春となったことを告げてくれる「名残雪」は北国以外に暮らす人にとっても嬉しいものですよね。

春への喜びと冬が過ぎる事への寂しさを感じさせてくれる言葉が「名残雪」なのではないでしょうか。

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