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「部長のお眼鏡にかなう」
このような使い方をする「お眼鏡にかなう」という慣用句があります。
意味を知らないと、何を言われているのかわかりませんよね。
「部長は眼鏡をかけていないのに……」などと戸惑ってしまうかもしれません(笑)。
この「お眼鏡にかなう」はビジネスシーンでも使われることがある言葉です。
ですが、間違った使い方をしている人も多い言葉なんです。
ぜひ正しい意味を知っておきましょう。
今回は、「お眼鏡にかなう」の意味とビジネスでの使い方!別の言い方は?|例文つきについてご説明いたします!
「お眼鏡にかなう」の意味
「お眼鏡にかなう」は、「目上の人に気に入られたり、実力を認められたりすること」という意味です。
「おめがねにかなう」と読みます。
「お眼鏡」と、丁寧に「お」を付けていますので、目上の人が気に入る(認める)という時に使う言葉です。
「お眼鏡」は、もちろん単にメガネを丁寧に言う言葉でもありますが、ここでは「ものの良し悪しや善悪を見極める能力」という意味で使われています。
年上の人や目上の立場の人に気に入られたり認められたりすることを「お眼鏡にかなう」と言います。
「かなう」の漢字は?
「お眼鏡にかなう」の「かなう」は、ひらがなで書かれることが多いです。
ですが、漢字表記だと「適う」で「お眼鏡に適う」となります。
「適う」は「条件や基準などにぴったり当てはまる」という意味です。
ふさわしい人(もの)、基準にピッタリ合う人として目上の人に認められるということなので、「お眼鏡にかなう」は「適う」と書きます。
「かなう」には「叶う」や「敵う」もありますが、簡単に言うと
- 「叶う」は願いがかなうこと
- 「敵う」は対抗できる、匹敵すること
- 「適う」はぴったり合うこと
という違いになりますので、「お眼鏡に」の場合は「適う」が適切です。
>>「ご所望」の意味と使い方!ビジネスでのNG例文と言い換え表現も解説!
「お目にかなう」との違いは?
「お眼鏡にかなう」と同じ意味でよく使われるのが「お目にかなう」です。
「お目にかなう」も、目上の人に気に入られたり評価されたりすることを指して、会話の中でも文章中でも、いろいろなところで使われています。
ですが、この「お目にかなう」は「お眼鏡にかなう」の間違いです。
文化庁による平成20年度「国語に関する世論調査」では、
- 本来の言い方である「お眼鏡にかなう」を使う人が45.1パーセント
- 本来の言い方ではない「お目にかなう」を使う人が39.5パーセント
という結果が出ています。
本来の使い方ではない「お目にかなう」を使う人がかなり多いですし、「お眼鏡にかなう」を使う人が半分弱ですよね。
かなり多い誤用であるということがわかります。
なぜこのような誤用が広まったのかははっきりわかりませんが、
- 「お眼鏡」より「お目」の方が、「お目にかかる」などと似ていて馴染みがある
- 「お目」の方が短くて言いやすい
- 眼鏡をかけていない人について「お眼鏡」というのが変に感じる
といった理由がありそうです。
「お目にかなう」はかなり一般的になっているので、辞書によっては見出しに採用していたり、「お眼鏡にかなう」の項目で補足的に取り上げられていたりすることもあります。
「お目にかなう」でも通じることが多いとは思いますが、本来の使い方ではありませんので正しく「お眼鏡にかなう」を覚えておきましょう。
「お眼鏡にかなう」のビジネスでの使い方
「お眼鏡にかなう」は目上の人に気に入られる、実力を認められるという意味で使います。
ビジネスシーンでもよく用いられます。
目上の人に、という意味の言葉ですので、上司であるとか、取引先の偉い人、お客様といった、目上の立場にある人が人や物を気に入るという時に使います。
目上の人に評価される、目上の人に実力を認められるということを表して使います。
または、商品などを選ぶ時に、複数のものの中から満足のいく物を選ぶ時に「お眼鏡にかなうもの」という表現をすることもあります。
「お眼鏡にかなう」の例文
- 上司のお眼鏡にかなった社員は昇進する。
- 社長のお眼鏡にかなってプロジェクトリーダーに抜擢された。
- 上層部のお眼鏡にかなう結果を出せず解任される。
- ぜひ○○様のお眼鏡にかなうデザイナーを紹介していただけないでしょうか。
- 流行に敏感なお客さまのお眼鏡にかなうようなスタイリッシュな製品が並ぶ。
「お眼鏡にかなう」の別の言い方は?
「お眼鏡にかなう」の言い換え表現には次のようなものがあります。
- 満足できる
- 納得のいく
- お気に入る
- 気に入られる
- 評価される
- 認められる
まとめ
「お眼鏡にかなう」は、目上の人に気に入られたり実力を認められたりするということを表します。
「眼鏡」は視力矯正やおしゃれでかけるメガネのことではなく、良し悪しなどを見極める能力という意味で使われています。
ビジネスシーンでも「上司のお眼鏡にかなう」といった使い方をよくしますので、ぜひ覚えておきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!