言葉の意味と使い方

「お召し物」の服装は着物?洋服にも使える?正しい意味と使い方【例文つき】

お召し物

「素敵なお召し物ですね」

「お召し物が汚れるといけませんので、こちらを使ってください」

時々この「お召し物」と言う言葉を耳にすることがありませんか?

皇室関係のニュースなどでもよく使われる言葉です。

あるいはパーティーとか、高級なお店とか、老舗の呉服店などで使われていそうな、いかにも上品な感じの言葉ですね。

この「お召し物」、着物のことのようですが、ドレスなどの洋装にも使える言葉なのでしょうか。

また、ビジネススーツや普段着といった普通の洋服にも使ってよい言葉なのでしょうか。

ぜひ正しい意味や使い方を知っておきたいですね。

今回は、「お召し物」の服装は着物?洋服にも使える?正しい意味と使い方【例文つき】についてご説明いたします!

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「お召し物」の意味

「お召し物」は「相手の身に着けている衣服を敬っていう言葉」です。

「おめしもの」と読みます。

「お召し物」とは、「召し物」に接頭辞「お」がついたものです。

「召し物」というのは、相手を敬ってその衣服や飲食物をいう言葉です。

相手の着ているものや、食べたり飲んだりしているものということですね。

もともと古語の「召す」という言葉は「お呼びになる」「持って来させなさる」「お乗りになる」など他にも色々な意味がある言葉なのですが、「着る」「食べる」「飲む」の尊敬語でもあります

このうち、「食べる」「飲む」については「召し上がる」と言いますよね。

食べものや飲みものは、言葉の意味からすると間違いではないですが「お召し物」とはまず言いません。

「お召し物」といった場合は「お召しになっているもの」ということで、相手の身につけているものということになりますので、覚えておきましょう。

「お召し物」の服装は着物?洋服にも使える?

相手の身に着けている衣類を「お召し物」というわけです。

これは着物だけではなく、洋服についても使える言葉です。

「お召し物」というとなんとなく時代劇のセリフにありそうな、古い言葉という気がしますし、着物に使う高級な織物にも「お召し」「御召」というのがありますよね。

ですから、着物を着ている人に「素敵なお召し物ですね」などというのは自然な気がします。

そのため「お召し物」は着物のことをいう言葉だと勘違いしている人もいるようです。

ですが、「お召し物」は相手がお召しになるもの、つまり相手が着ているものという意味ですから、着物だけ、洋服だけといった決まりはありません。

着物であってもスーツやドレスであっても、もっと普段着風の洋服であっても、また外国の民族衣装であっても、「お召し物」ということができます。

相手が着ているものを敬っていうのが「お召し物」ですから安心して洋装の相手にも使えます。

相手が身につけているものが「お召し物」ですが、履物に対しては「お召し物」とは言いません。

靴や草履など、履物のことは「履物」「お履物」などとなります。

同じように帽子やバッグなど被ったり持ったりするものも「お召し物」とは言いません。(「お帽子」「お鞄」などとすることが多いでしょう。)

「履く」「被る」「持つ」などではなく、「着る」ものが「お召し物」であると覚えておくとよいでしょう。

「お召し物」の使い方

「お召し物」は相手の着ている服や着物ということですが、使い慣れないとどのように使ったら良いか迷ってしまいますよね。

子供や学生などはまず使わない言葉なので、社会人になって初めて口にする機会ができることが多いのではないでしょうか。

「お召し物」は相手を敬っていう言葉ですから、もちろん目上の人やお客様など、敬語を使って会話するような相手に対して使います。

友人や仲の良い同僚、後輩などに「お召し物」とは言いませんよね。

相手の着ているものを褒める時ほか、人の着ているものについて言及するときに失礼にならずに使える言葉です。

もちろん敬語なので自分の着ているものについては「お召しもの」と言わないように気をつけてくださいね。

例文で使い方を確認しておきましょう。

【例文】

  1. センスのいいお召し物ですね。
  2. 素敵なお召し物でいらっしゃいました。
  3. 華やかなお召し物がよくお似合いですね。
  4. 奥様はお召し物を大事になさっています。
  5. 先生は様々なデザインのお召し物を着こなされていた。
  6. お召し物を濡らさないようにご注意ください。

「お召し物」の類義語

「お召し物」の類義語には次のようなものがあります。

  • 衣装
  • 洋服
  • 衣服
  • 着物
  • 装い
  • 服装
  • ファッション

「お召し物」のように相手の衣類に対して使うときは「お洋服」「お着物」などと言うこともありますね。

「お」がついているので丁寧な言葉ではあります。

ですが、「お召し物」と言う方が「召す」という尊敬語を使っており、より着ている人を敬う意味合いが強いので、偉い人やお客様に対して使うにはこちらの方がより丁寧な言葉遣いだと言えるでしょう。

なお、「コート」「シャツ」「セーター」「足袋」といった具体的な衣類の名前には「お」や「ご」はつけません。

「おズボン」などは接客業などで時々耳にすることもあり、美化語として容認されつつあるようですが、まだまだ一般的には間違いだと言う認識です。

まとめ

「お召し物」は人が身につけている衣類を、その人を敬っていう言葉でした。

相手の着ているものやセンスを褒めるとき、着ているものが濡れたり汚れたりしていないかと気遣うときなどなど、色々な場面で使えそうな言葉ですね。

とても上品で奥ゆかしい言葉だと思います。

ぜひ使いこなしていきたいものですね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
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三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。