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「おしなべて◯◯である」
この「おしなべて」という言葉、あまり聞かない言葉ではありますが、テレビや本の中出ててくることがあります。
ビジネスシーンでも使われることがありますね。
また、似た言葉に「あまねく」があります。
こちらも少し難しい印象の言葉ではありますが、意味や二つの違いも合わせて確認しておきましょう。
今回は、「おしなべて」の意味と使い方!「あまねく」との違いは?についてご説明いたします!
「おしなべて」の意味
「おしなべて」は「全体にわたって。一様に」「ありきたり。なみなみ」という意味です。
現代語では最初の方の意味が主流です。
「おしなべて」と平仮名で書くことが多いですが、漢字で書くと「押し並べて」となります。
漢字で出てくると普通に読むと「おしならべて」と読んでしまうと思いますので、覚えておきましょう。
「おしなべて」は古語でもあり、徒然草や源氏物語といった有名な古典作品にも出てくるような古い言葉です。
「なぶ(並ぶ)」という「並べる」意味の動詞から来ています。
押して並べるということですから、凸凹がなくなって全体が同じように揃います。
そこから「すべて同じように行き渡る」「普通である」という意味になったわけです。
「おしなべて」の使い方
「おしなべて」は「全体にわたって。一様に」という意味です。
ですので、一つ一つのものについていうのではなく、全部についていう言葉です。
何かがいくつもあって、それぞれが共通性がなくてバラバラのものであったり、中に全然違うものが混ざっているというような場合には「おしなべて」とは言いません。
いくつものものをひとまとめにして「全部同じように」と扱う時に「おしなべて」を使います。
「おしなべて」の例文
- 彼の作品はおしなべて高い評価を得ている。
- この商店街の店はおしなべて閑古鳥が鳴いている。
- 今期は主力商品がおしなべて堅調であった。
「あまねく」との違いは?
「おしなべて」と似たような言葉に「あまねく」があります。
「あまねく」は「ひろく。すべてにわたって」という意味です。
もれなくすべてに行きわたっているさまを表します。
「おしなべて」も「あまねく」も「全体的に」「一般的に」のような意味ではありますので、類語の関係にあると言ってよいでしょう。
ですが、「おしなべて」はいくつもあるものをひとまとめにして大体同じである、とざっくりまとめる言葉であるのに対し、「あまねく」は何かが広い範囲にもれなく行き渡っているという状態を表すのです。
- 「おしなべて」は同じようなものをひとまとめにして扱う
- 「あまねく」はいろいろなものの集まりについてすべてを指し示す
という違いであると考えてよいでしょう。
「おしなべて」「あまねく」の例文
- 日本の大学生の学力はおしなべて下降している。(日本の大学生の学力は大体みんな同じように下降している)
- 銃による犯罪はおしなべて都市部で起こっている。(銃による犯罪は大体は都市部で起こっている)
- この教えはキリスト教世界にあまねく知れ渡っている。(この教えはキリスト教世界にもれなく広く知れ渡っている)
- この世にあまねく存在している。(この世に広く行き渡って存在している)
「おしなべて」の類語
「おしなべて」の類語には次のようなものがあります。
- 全体的に
- 一様に
- 一般に
- 同じように
- 概して
- 大抵
- 概ね
- 総じて
- ほとんど
- 大体
「いつもは」「大体は」「ふつうは」というような意味で、他にもいろいろ考えられると思います。
なかでも「おしなべて」はほどよく難しい言葉ですよね。
ビジネスシーンなどにも使いやすいと思いますので、類語とともにぜひ覚えておきたい言葉です。
まとめ
今回は「おしなべて」の意味や使い方を確認してみました。
これまで使ったことがなかった方も多いかもしれませんね。
語彙が増えると表現の幅も広がります。
ビジネスシーンでもぜひ活用していきたい言葉ですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!