言葉の意味と使い方

「お膳立て」の意味とビジネスでの使い方は?嫌味で使う場合もある?

「お膳立て」の意味とビジネスでの使い方は?嫌味で使う場合もある?

「お膳立て」と言う言葉は、時々見聞きすることがあると思います。

若い人はあまり使わないのかもしれませんが、ビジネスシーンでは何かと使われています。

少し使い方に注意が必要な言葉ですので、「お膳立て」についてぜひきちんと確認しておきましょう。

今回は、「お膳立て」の意味とビジネスでの使い方は?嫌味で使う場合もある?についてご説明いたします!

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「お膳立て」の意味

「お膳立て」は「食膳(しょくぜん)をとりそろえること」「すぐにとりかかれるように準備をすること」という意味です。

「おぜんだて」と読みます。

「お膳」という言葉が入っていますが、その通り食事のお膳を並べたり、お膳の上に食器や料理を並べたりして準備をするという意味ですね。

ですが、私たちが普段使う「お膳立て」は、そこから派生した意味で、「すぐに取りかかれるよう準備する」の方になります。

食膳の準備を整えてすぐに食事をできる状態にする、というところから、比喩的にすぐに物事をうまく行えるように準備するという意味になったわけですね。

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「お膳立て」の使い方

「お膳立て」は、まずほとんどの場合、食事の準備ではなく広く物事の準備を整えるという意味で使います。

ただし、単純に「準備する」というだけの意味ではありません。

「お膳立て」は、陰で先回りして準備を行うといった意味の言葉です。

イベントなどが成功するように、裏方が準備をうまく整えておくといった意味であるということです。

ですので、自分が相手のために「お膳立て」してあげるという使い方をすると、相手が力不足なので自分が裏で準備してあげたよ、というニュアンスで受け取られてしまいかねません。

そこで、

  • 自分が準備することを「お膳立て」とは言わない
  • 目上の人に対して「お膳立てしました」とは言わない
  • 人に準備して欲しい時に「お膳立てしてください」とは言わない
  • お葬式など、望ましくないイベントには「お膳立て」とは言わない

といったことが使い方のポイントになります。

いずれも、「裏方が気を利かせて物事がうまくいくように準備しておく」という「お膳立て」の意味やニュアンスを考えると不適切であることがわかりますよね。

【例文】

  1. 彼女との対面をお膳立てする。
  2. 昔の風習では、お宮参りは母方がお膳立てして父方が参加するものとされていた。
  3. そういうことは先方がお膳立てしておいてくれるだろう。
  4. A選手は素晴らしいパスでゴールのお膳立てをした。

【間違った使い方の例文】

  1. (上司に向かって)会議のお膳立てをいたします。
  2. 明日のイベントのお膳立てをしていただけますか。
  3. 葬儀のお膳立てが整いました。

ビジネスでの使い方は?

「お膳立て」は物事がすぐに行えるよう、うまく行えるように準備をするということです。

ビジネスシーンでもこうした準備は大切ですから、「お膳立て」という言葉もなにかとよく使われます。

イベントの準備をする、商談の準備をする、面談の準備をする……様々なシチュエーションが考えられますね。

ただし、上で述べたように、「お膳立て」はうまくいくように先回りして準備しておくと言う意味の言葉ですので、上司など目上の人に対して自分が「お膳立てする」とは言わない方がよいでしょう。

手柄を自慢しているとか、出しゃばっていると言う風に思われてしまうかもしれません。

逆に、相手が「お膳立て」をしてくれたと言う場合は、「お膳立てしていただく」などと使うことができます。

【例文】

  1. 明日の会議のお膳立てが整った。
  2. リーダーとして、メンバーの成功のためお膳立てをする。
  3. 周囲のお膳立てのおかげで商談が成功した。
  4. この度はお膳立てしていただき、ありがとうございました。

嫌味で使う場合もある?

「お膳立て」は物事を準備しておくということでしたね。

使い方には注意が必要で、自分がすることを「お膳立て」とは言わない方がいいと述べました。

ですが、それだけに「お膳立て」を嫌味や皮肉の意味で使うこともできます。

例えば、「明日の○○がうまくいくようにお膳立てしておいたよ」というように、自分が準備したということを「お膳立て」ということがあります。

本来ならば、自分が陰で準備しておいてあげたよ、と手柄を自慢するような意味になりますから、目上の人などには失礼な言い方になりますよね。

こうした言い方は、わざと嫌味で言いたい時や、冗談が通じるような親しい間柄の人に対して使うということになります。

また、「○○さんが成功したのは××さんのお膳立てのおかげだ」などと言うことで、

成功は○○さんの実力によるものではないという意味を表すこともできます。

このように、「お膳立て」は他の人がうまくやれるように準備するという意味なので、嫌味で使われることもあります。

あまり嫌味など言うのは感心しませんが、自分に向かって言われた時は「お膳立て」の意味をよく考えて判断した方がいいかもしれませんね。

「お膳立て」の類義語

「お膳立て」の類義語には次のようなものがあります。

  • 支度(予定されている物事を実行するのに必要なものをそろえること)
  • 準備(ある事にすぐ取りかかれる状態にすること)
  • 用意(ある事に備えて気を配ること)
  • 下準備(前もってしておく準備)

まとめ

「お膳立て」の意味はおわかりいただけましたか?

お膳を準備するようなイメージで、わかりやすいと思いますが、使い方には少し注意が必要ですよね。

失礼な使い方や嫌味な言い方になってしまわないように、気をつけて使っていきたいですね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。