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「狼狽」の意味と使い方や語源!「狼狽売り」とは?【類義語・対義語】

「狼狽」の意味と使い方と語源!「狼狽売り」とは?【類義語・対義語】

「狼狽」と言う言葉を知っていますか?

会話の中よりは文章中でよく出てくるような言葉だと思います。

前後の文脈から大体の意味はわかるかもしれませんが、なぜ「狼狽」はこのような漢字を書くのかわかりますか?

また、株をやっている人や株式に関するニュースや記事をよく見る人なら、「狼狽売り」という言葉も聞いたことがあるのではないでしょうか。

この機会にしっかり確認しておきましょう。

今回は、「狼狽」の意味と使い方や語源!「狼狽売り」とは?についてご説明いたします!

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「狼狽」の意味

「狼狽」は「うろたえ騒ぐこと。あわてふためくこと」という意味です。

「ろうばい」と読みます。

「狼狽」は「狼狽える」と書いて「うろたえる」とも読みます。

「狼狽」も「狼狽える」も、予想していなかったことが起こるなどして、不意打たれてびっくりしたり慌てたりして取り乱すことを言います。

「狼狽」の使い方

「狼狽」はあわてふためいてうろたえることを意味する言葉です。

「狼狽」は名詞ですが、「狼狽する」と動詞として使うことも多いです。

「周章狼狽(しゅうしょうろうばい)」という四字熟語もあり、これは「大いに慌てること」といった意味で、「狼狽」を強調したようなものです。

例文で使い方を確認しておきましょう。

「狼狽」の例文

  1. 不意を突かれて狼狽する。
  2. 彼女は次々に質問され、狼狽していた。
  3. 彼は狼狽を隠そうとして目をそらした。
  4. 彼はそのニュースを聞いて周章狼狽した。

「狼狽」の語源

さて、「狼狽」はあわてふためいてうろたえることですが、なぜそれを「狼狽」と言うのでしょうか。

「狼」は「オオカミ」として有名な字ですが、「狽」の方は謎な漢字だと思います(笑)。

実は、「狼」も「狽」も中国の伝説上の動物のことなんです。

どちらも狼に似た生き物で、「狼」は前足が長く後ろ足が短い。

一方の「狽」は前足が短く後ろ足が長いんだそうです。

そのため、「狽」が「狼」の背中に乗って、常に一緒に行動するのですが、一旦離れてしまうとそれぞれバランスが悪い体なので倒れてしまいます。

そこで、大慌てしてうろたえることを「狼狽」と言うようになった、というのが長年言われてきた説です。

ちょっと不思議な話ですよね。

「狼狽売り」とは?

ところで、株式関係のニュースや記事、ビジネス書などで「狼狽売り」という単語を見聞きしませんか?

「狼狽」という言葉について理解していればなんとなく想像のつく言葉ですね。

「狼狽売り」とは、「株価が急落した時に、驚いて慌てて持ち株を売ること」という意味です。

狼狽して株を売るということで、イメージしやすいのではないかと思います。

何かのニュースが報じられたり、相場環境に何かの異変が発生したりして、株価が急激に下落することがあります。

そうした時にびっくりしてパニックになってしまい、これ以上損失が出る前になんとかしようと、慌てて持ち株を売って処分してしまうことを言います。

ですが、株価が下がったからといって売ればいいというものではありませんよね。

一旦大幅に下がっても、少し待てば落ち着いたり、反発して元の価格以上に戻ることもあるでしょう。

売るべきかどうかは、やはり少し時間が経って、冷静に判断できるようになってから決めた方がよいので、「狼狽売り」はよくない売り方だとされています。

「狼狽売り」ばかりしてしまうと、結局高値で買ったのに安値で売るということになりやすいですよね。

ただし、「狼狽売り」も状況によっては悪い結果にならない場合もあります。

どうしよもない非常時であれば、株を売って現金化してしまった方が冷静な判断ができるということもあるでしょう。

また、これ以上大きな損をしないためのコストだと割り切って売ってしまい、資金は他の銘柄に回した方が良いというときもあります。

一概に「狼狽売り」のような売り方が悪いというわけではありませんが、できるだけ売るなら売るで「狼狽」していない状態で売りたいですね。

「狼狽」の類義語

「狼狽」の類義語には次のようなものがあります。

  • 周章(あわてふためくこと)
  • 動揺(心や気持ちが揺れ動くこと)
  • 大慌て(非常に慌てること)
  • 右往左往(うろたえてあっちへいったりこっちへ来たりすること。あわてふためいて混乱したさま)
  • うろたえる(思いがけないことに驚き、どうすればよいかわからずまごつく)
  • 取り乱す(心の平静を失って見苦しい態度をする)
  • 泡を食う(驚きあわてる)
  • あたふた(あわてふためくさま)
  • オロオロ(驚きや悲しみなどの衝撃でうろたえるさま)
  • パニック(思いがけない事態に直面した時に群衆が引き起こす混乱状態)

いずれも、大慌てでうろたえるような意味の言葉です。

「狼狽」もそうですが、「周章」などもあまり口頭では使わないかもしれませんね。

一方「大慌て」とか「オロオロ」なんていうのは文章よりも会話の中で使うことが多そうです。

他にも色々言い換えに使える表現がありますので、状況に合わせて使い分けてみましょう。

「狼狽」の対義語

「狼狽」の対義語は次のようなものです。

  • 平然(平気で落ち着きはらっている様子)
  • 泰然(落ち着いていて物事に驚かないさま)
  • 沈着(落ち着いていて何事にも動じないこと)

「泰然自若」(たいぜんじじゃく。少しも物事に動じないさま)、「冷静沈着」(れいせいちんちゃく。冷静に落ち着いているさま)といった四字熟語もありますね。

まとめ

「狼狽」はあわてふためくこと、「狼狽売り」は狼狽して下がった株をすぐ売ってしまうことでしたね。

「狼狽」してはいけないというわけではないんですが、できるだけどんな場面でも「狼狽」せずに泰然としていたいものですね。

ぜひ参考になさってください。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
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三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。