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「他を凌駕する人気」
「前作を凌駕する売れ行き」
このような使い方をする「凌駕」と言う言葉、ビジネスシーンではしばしば見聞きしますよね。
なんとなく他よりすごい、前よりいい、みたいな意味かな?とわかると思います。
ですが、自信を持って使えるためにも、きちんと意味や使い方を確認したいですね。
今回は、「凌駕」の意味や使い方!「想像を凌駕する」とは?についてご説明いたします!
「凌駕」の意味
「凌駕」は「他のものを超えてそれ以上になること」という意味です。
「りょうが」と読みます。
他のものを追い抜いたり、上回ったりしてその上に立つことを表します。
「凌」は「しのぐ」と読む字です。
「上に出る、越える」という意味があります。
偏は「さんずい」ではなく「にすい」なので手書きするときは気をつけましょう。
「駕」は「馬に馬車をつける」とう意味の文字で、そこから「乗り物」という意味になりました。
時代劇などに出てくる乗り物の「駕籠」(かご)などにも使われている字ですね。
この「凌」と「駕」で、「乗り物に乗って他を追い抜かす」ところから「他のものを超えて上に立つ」という意味になりました。
「凌駕」の使い方
「凌駕」は「凌駕する」という形で使います。
他のものよりも優れている、まさっているということを表します。
ですから、「よりすごいんです!」他との差を強調したいときに使う言葉だと言えるでしょう。
例文で使い方を確認しましょう。
【例文】
- 彼の木工の腕前は他の職人たちを凌駕している。
- 前作をはるかに凌駕する売れ行きだ。
- この商品は他を凌駕する人気です。
- 性能の高さで他社製品を凌駕する。
「想像を凌駕する」とは?
「凌駕」は時々「想像を凌駕する」という使い方をされていることがあります。
「凌駕」の意味からすると、「想像を凌駕する」=「想像を上回る」みたいな意味かな?とわかりますね。
商品や映画、小説などのキャッチコピーとしても使えそうです。
ただし、「凌駕」は「他のものよりもまさっている」という比較の意味合いがある言葉ですので、厳密には「想像を凌駕する」は正しいとは言えません。
「あなたの想像を凌駕する」とか、「大人の想像を凌駕する」とか、誰の想像なのかがわかるような書き方であれば文意が通ります。
また、人によっては「凌駕」は「他を上回る」という意味なので、「想像」というはっきりと数値や大きさなどで表せないものに対して「凌駕する」を使うのは不自然だと感じる人もあります。
「想像を凌駕する」はよく使われる表現で、間違っているとは言い切れませんが、このように違和感を感じさせることも多いので注意が必要です。
「想像を上回る」「想像を超える」「想像を絶する」など、他の言い方に変えた方が無難かもしれませんね。
「凌駕」の類義語
「凌駕」の類義語には次のようなものがあります。
- 勝る(まさる。他と比べて力量や価値が上である)
- 凌ぐ(しのぐ。能力、程度などが他のものを追い抜いて上に出る)
- 上回る(うわまわる。ある数量、程度以上になる)
- 長ける(たける。ある方面にすぐれている)
- 秀でる(ひいでる。抜きん出る、非常にすぐれる)
- 並外れる(普通の程度や状態とはなはだしくかけはなれている)
- 特出(とくしゅつ。他より特にすぐれている)
- 傑出(けっしゅつ。多くのものの中で飛び抜けてすぐれている)
- ずば抜ける(普通よりずっとすぐれている)
- 飛び抜ける(他とかけ離れてすぐれている)
- 超絶(ちょうぜつ。飛び抜けてすぐれている)
「他との比較」という意味では「勝る」「凌ぐ」「上回る」などに言い換えられそうです。
「他よりすごい」意味ではその他たくさんの言葉があります。
「超絶」なんて言うと本気ですごそうですよね(笑)。
状況や文脈に合わせて色々な言葉の中から選んでみましょう。
「凌駕」の対義語
「凌駕」の対義語には次のようなものがあります。
- 下回る(したまわる。ある目標や基準よりも数量が下になる)
- 劣る(おとる。他に比べて及ばない)
- 劣後(れつご。他より劣り遅れる)
- 劣勢(れっせい。勢いや形成が劣っていること)
「他よりも劣る」という意味で、このような言葉が考えられます。
他にも、状況によっては「負ける」「遅れをとる」などが適切かもしれません。
また、小説や新聞、ニュース、そしてビジネスシーンなどでも、しばしば慣用句を用いて表現することもありますね。
- 後塵を拝する(こうじんをはいする。他人に先んじられる。遅れをとる)
- 後手に回る(ごてにまわる。先行されて受け身の立場になる)
- 風下に立つ(かざしもにたつ。他に遅れをとる)
他者との競争で劣位にいる、というような状況であればこのような表現もぴったりくるかもしれません。
まとめ
「凌駕」は他のものを超えて上に立つ意味の言葉でした。
ビジネスシーンでも、他のものと比較して、より良いのだということをアピールする際には使いやすい言葉です。
ぜひ意味や使い方を理解して使っていきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!