言葉の意味と使い方

「ご隆盛」の意味と使い方!個人や病院宛てにもOK?【例文】

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「拝啓 時下ますますご隆盛の段……」

このような出だしで始まる書状やメール、受け取ったことがありませんか?

また、社会人になるとこのような挨拶文を書く機会も多いですよね。

「ご隆盛」に限らず他にもいろいろな挨拶の言葉があり、どれを使ってよいのか迷ってしまうことも多いと思います。

間違った言葉を選んでしまわないようにしたいですね。

今回は、「ご隆盛」の意味と使いかた!個人や病院宛てにもOK?【例文】についてご説明いたします!

「ご隆盛」の意味

「ご隆盛」は「隆盛」に丁寧の「ご」がついた形です。

「隆盛」は「勢い盛んに栄えること」という意味です。

「ごりゅうせい」と読みます。

ビジネスメールや手紙の冒頭で挨拶に使われる言葉です。

「隆」は「高い」「さかん。さかえる」という意味がある漢字です。

「盛」は「高く積み上げる」「さかんになる。さかん」という意味がある漢字です。

どちらも「盛んになる」という意味がある文字ですので、この二つを重ねた「隆盛」は非常に勢い良く盛んなさまを表しています。

メールや手紙の相手の、勢いがあり経済的にも豊かであるなど、盛んに繁栄している様子を讃える挨拶言葉です。

なお、「りゅうせい」という言葉から「流星」などと誤変換してしまうこともあるようなので気をつけましょう。

「西郷隆盛」の「隆盛」と同じ字です(笑)。

「ご隆盛」の使い方

「ご隆盛」は「隆盛」に「ご」をつけて、相手に敬意を表しつつ相手の繁栄を祝う挨拶の言葉です。

典型的な使い方を例文で確認しておきましょう。

「ご隆盛」の例文

  1. 拝啓 初夏の候、貴社ますますご隆盛の段お慶び申し上げます。平素は何かとお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
  2. 拝啓 時下いよいよご隆盛のこととお喜び申し上げげます。さて、下記の通り○○会10月例会を開催いたします。
  3. 拝啓 錦秋の候 貴店ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。

このようにメールや手紙の冒頭の挨拶文に使います。

似たような言葉に「ご隆昌」「ご盛栄」「ご発展」などがあり、それぞれ置き換えて使うことができます。

このような挨拶文は改まった形式ですので、ビジネスメールでは用件だけを簡潔に伝えたい場合は使わないこともあります。

挨拶状、案内状、お礼状、またそれらの用途のメールなど、社交的な挨拶文が必要な場合にはとても使いやすい言葉です。

個人や病院宛てにもOK?

さて、「ご隆盛」は丁寧な挨拶文に使える言葉でした。

ですが、あらたまった文章であっても、使うのに適さない場面もあります。

  • 個人宛
  • 病院宛

には「ご隆盛」は使わないようにしましょう。

まずは個人宛ですが、「隆盛」は「勢い良く栄える」「繁栄する」という意味なので、主に会社やお店など、団体に対して使う言葉です。

個人に対して「繁栄する」という言葉を使うのが正しいのか間違っているのか……は人によって判断はまちまちかもしれません。

ですが、「ご隆盛」は滅多に個人宛には使われない言葉ですので、使わないのが無難でしょう。

団体あてに使える言葉

相手の繁栄を祝う言葉

  • ご隆盛
  • ご隆昌
  • ご発展
  • ご繁栄 など

個人あてに使える言葉

相手の健康を祝う言葉

  • ご健勝
  • ご清祥 など

どちらにも使える言葉

相手の繁栄や健康を祝う言葉

  • ご清栄

繁栄を祝う言葉は会社などの団体用、健康を祝う言葉は個人用、「ご清栄」はどちらにも使える、と覚えておくと良いですね。

【例文】

  1. 拝啓 貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
  2. 拝啓 盛夏の段 ○○様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

つぎに病院あてですが、病院は病気の人が利用するところですので、マナーとして「勢い良く栄える、商売繁盛」という意味の「ご隆盛」などは避けるようにしましょう。

同じ理由から葬儀場、葬儀社などにも「ご隆盛」などは避けましょう。

病院などに対しては、同じ相手の繁栄を祝う言葉であっても、もう少し遠回しな印象で、さらに健康についても祝う意味がある「ご清栄」などが一般的に使われています。

まとめ

「ご隆盛」は相手の繁栄を祝うよい言葉でした。

ただし、相手が個人か企業か、どんな業種かなど、使う際には気をつけたい点もありましたので、注意してしっかり使い方を身につけてくださいね。

このような挨拶文に使う言葉を多く知って、きちんと使い分けられると非常にメールや手紙でのやり取りもスムーズになりますよ。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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