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「百日紅」という季語をご存じでしょうか。
俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「百日紅」について解説していきます。
今回は「百日紅」について基本的な意味はもちろん、いつの季語なの?花言葉が怖いの?といった疑問にもお答えしていきます。
「百日紅」を使った俳句もご紹介いたします。
「百日紅」の意味と読み方
「百日紅」とは、夏から秋の季節に咲く花の名前です。
読み方は「さるすべり」「ヒャクジツコウ」です。
百日紅が咲く木は樹木の表面がとても滑らかで、木登り名人である猿でも滑って落ちてしまうというたとえ話から「さるすべり」という名前が付けられたんですよ。
元々は中国南部に咲いていた百日紅ですが、戦国時代に日本へと伝来し根付いたといわれています。
「百日紅」という漢字は、花が咲いている期間がとても長いことから当てられたんですよ。
「百日紅」はいつの季語?
「百日紅」は俳句を作るうえで「夏」の季語として使われています。
夏の季節全てで使えるわけではなく、夏の半ばごろである「仲夏」の時期を表現する際に季語として使うことが出来ます。
子季語には「紫薇「くすぐりの木」「白さるすべり」などがあります。
「百日紅」の花言葉が怖い?
「百日紅」の花言葉は、「あなたを信じる」や「饒舌」「雄弁」です。
花言葉としては特段怖い物はないのですが、「百日紅の花言葉は怖い」とまことしやかに囁かれているのは事実なんですよ。
その「怖い」というイメージは「百日紅を植えると縁起が悪い」という言い伝えからくるものだとされています。
「すべる」という言葉をその名前に持つ百日紅は、受験や採用面接などを控えている人にとって縁起の悪いものですよね。
名前だけではなくその樹皮もつるっと滑ることから「縁起が悪い」という言い伝えが広まっていき、花言葉が怖いという説へと変化したものと考えられています。
「百日紅」を使った俳句
世の中やひとり花咲く百日紅
(よのなかや ひとりはなさく さるすべり)
正岡子規
さきがけし花こまやかや百日紅
(さきがけし はなこまやかや さるすべり)
原石鼎
百日紅片手頬にあて妻睡る
(さるすべり かたてほほにあて つまねむる)
加藤楸邨
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。