言葉の意味と使い方

「細雪」の意味や読み方と由来!いつの季語?「粉雪」との違いや俳句も紹介

「細雪」の意味や読み方と由来!いつの季語?「粉雪」との違いや俳句も紹介

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俳句の「冬の季語」として使われている「細雪」という言葉について解説していきます。

雪を表す表現の1つですが、あまり聞いたことが無いという方も多いかと思います。

今回は「細雪」について意味や読み方、由来など基本的な事から、いつの季語なのか。「粉雪」との違いなどについても解説していきます。

「細雪」を使った俳句もご紹介いたしますよ。

「細雪」の意味と読み方

「細雪」とは、空から細かく降る雪、まだらに降ってくる雪という意味の言葉です。

「細雪」は「ささめゆき」と読みます。

「ほそゆき」ではありませんのでお気を付け下さい。

決して大雪ではなく、降ったりやんだりしながらしんしんと静かに降る雪というイメージですね。

谷崎潤一郎さんの小説や、五木ひろしさんの楽曲のタイトルとしても使われている「細雪」。

日本ならではの繊細な雪を表す美しい表現が広く愛されているとも言えるのではないでしょうか。

「細雪」の由来

いつどこで「細雪」という言葉が生まれたのか、実ははっきりとしたことは未だ判明しておりません。

ですが室町時代に作られた古今和歌集の注釈書に当たる「古今打聞」という文献の中に、この「細雪」という言葉が記されており、室町時代には既に使われていた言葉だという事がわかります。

昔の時代の人々が雪を表現する言葉として作ったのがこの「細雪」なのではないでしょうか。

いつの季語?

「雪」という言葉が使われているので、「細雪」は冬の季語となります。

「粉雪」との違い

「細雪」は細かい粒の雪が降ったりやんだりしながら降りてくる雪を指していますが、「粉雪」は「降り続く細かな雪」を表している言葉です。

粉雪も細雪も「細かい雪」である点は同じですが、降り続いているのか、時折やむのか、という違いがあります。

>>「粉雪」の意味と由来!いつの季語?言い換え表現は?俳句も紹介

「細雪」を使った俳句

ことことと 小豆煮つむる 細雪
(ことことと あずきにつまる ささめゆき)
加藤耕子

ふり出してささめ雪また牡丹雪
(ふりだして ささめゆき またぼたんゆき)
森澄雄

細雪過ぎゆくものとして極む
(ささめゆき すぎゆくものとして きわむ)
和田悟朗

まとめ

日本には雪を表現する言葉がなんと36種類もあると言われています。

些細な変化を大切にする日本ならではの言葉の表現がとても美しいですよね。

「細雪」は一部ではなく広い範囲に細かな雪が降る様子も指す言葉で、冬の季節を通して見られる光景です。

「こまゆき」や「さいゆき」ではなく、あえて「ささめ」と読む日本語の繊細な響きを楽しめる冬の季語が「細雪」なんですね。

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