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「差し支えなければ」の意味と使い方!メールでの書き方は?【類語・例文つき】

「差し支えなければ」の意味と使い方!メールでの書き方は?【類語・例文つき】

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「差し支えなければ」という表現、いろいろな場面で見聞きすることがあると思います。

相手に何かお願いする時など、商談や接客のような場面でも使われていますよね。

ですが、「差し支える」はなんとなくネガティブな言葉ですし、敬語を使うような仕事相手や目上の方、お客様などに使ってもよいのでしょうか?

また、口頭だけでなくメールでも使える表現なのでしょうか?

間違えた使い方をしてしまうと失礼ですし、正しくこちらの意図が伝わらないということにもなりかねませんね。

正しい意味や使い方を確かめておきましょう。

今回は、「差し支えなければ」の意味と使い方!メールでの書き方は?【類語・例文つき】についてご説明いたします!

「差し支えなければ」の意味

「差し支えなければ」とは、「何事かを依頼するにあたり、それが相手にとって都合の悪いことでなければ、と条件付けて依頼をする言葉」のことです。

「差し支えなければ」は「都合が悪くなければ」という意味なんですね。

ちなみに「差し支え」とは「都合の悪い事情。支障」という意味です。

「差し」は意味を強める接頭語で、「支える」は「ささえる」ではなく「つかえる」と読み、「物に妨げられて先へ進めない状態になる」「つまる」「とまる」というような意味の言葉です。

そうした語源から考えても、「差し支えなければ」は「何かとどこおるようなことがなければ」という意味であるとわかりますね。

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「差し支えなければ」の使い方

「差し支えなければ」は相手に何かを依頼する時に使います。

ただ何かを「してください」とお願いするだけでなく、「都合が悪ければ断っても構いませんよ」と相手に選択の余地を与えるお願いの仕方なので、丁寧な表現です。

ビジネスシーンで、目上の方や上司などに対して使っても問題ありません。

相手を不快にさせないために配慮して使うクッション言葉の一つですので、「差し支えなければ」を使うことで、後に続くお願いを丁寧な印象にすることができますね。

ただし、「差し支えなければ」は相手にイエスかノーかの選択肢を与える依頼の仕方です。

ですから、「差し支えなければ」と言われた相手にとっては、「都合が悪かったら断ってもいい」ということになります。

ですので、絶対にこうしてほしい、と思っている時に「差し支えなければ」は使わないようにしましょう。

【例文】

  1. 差し支えなければ、お名前をお聞かせ願えますか?
  2. 差し支えなければ、こちらにご署名をいただけますでしょうか?
  3. 差し支えなければ、このあとお時間をいただけますでしょうか?

メールで書く時は?

「差し支えなければ」はビジネスメールでも使われる言葉です。

商談や業務連絡など、何かを依頼する文面のメールに使うことで、やはり丁寧な柔らかい印象にすることができます。

メールにおいてもやはり「差し支えなければ」のような「クッション言葉」は大切です。

メールや手紙では、面と向かって会話しているのと違い、表情や声の抑揚で細かなニュアンスを伝えることができません。

ですが、クッション言葉を用いることで、同じ内容であっても直接的な言葉遣いをするよりも柔らかく、丁寧に伝えることができます。

ぜひメールの文面でも使っていきたい言葉です。

ただし使い方でも説明しましたが、「絶対にこうしてほしい」とお願いしなくてはいけない場合は使わないようにしましょう。

「差し支えなければ」と混同されがちな言葉に「恐れ入りますが」があります。

どちらも、何かを依頼する時に使う言葉ですし、クッション言葉であることも共通しています。

ですが、「差し支えなければ」が相手にOKするか断るかの選択肢を与える依頼の仕方であるのに対し、「恐れ入りますが」は相手に断るという選択肢を与えない依頼の仕方です。

強制的に「してください」と言いたい時は、「恐れ入りますが」を使うと良いと覚えておきましょう。

「差し支えなければ」の類語

「差し支えなければ」ににた言葉や代わりに使える言い回しをあげておきます。

  • 問題なければ
  • 可能であれば
  • できましたら
  • 差し障りなければ
  • 不都合でなければ
  • ご都合がよろしければ
  • 支障なければ
  • 可能なら
  • できれば

など、他にも「差し支えなければ」に類似した言葉はいろいろあります。

いずれも断られてもよいという意味を持つ表現です。

「差し支えなければ」に比べると「できれば」などはかなりくだけた表現になりますので、使う場面には注意が必要ですね。

まとめ

「差し支えなければ」を使うことで、いきなり何かをお願いするよりも謙虚で丁寧な印象を与えることができます。

このようなクッション言葉は他にもいろいろありますが、とても便利なものですよね。

正しく意味を理解して使うことで、人間関係や仕事のやりとりも円滑にしていくことができます。

ぜひ「差し支えなければ」をうまく使ってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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