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「羨望」と「嫉妬」の意味の違い!「羨望の眼差し」とは?【例文つき】

「羨望」と「嫉妬」の意味の違い!「羨望の眼差し」とは?【例文つき】

「羨望」と「嫉妬」はどちらも何かを羨むようなときに使う言葉ですよね。

似ていますので、どういったときにどちらを使えばいいか迷ってしまうかもしれませんね。

ぜひこの機会に確認しておきましょう。

今回は、「羨望」と「嫉妬」の意味の違い!「羨望の眼差し」とは?【例文つき】についてご説明いたします!

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「羨望」の意味

「羨望」は「うらやむこと」という意味です。

「せんぼう」と読みます。

「羨」は「羨ましい」という字ですから、「うらやむ。うらやましい」といった意味があります。

「望」は「のぞむ。ねがう」などの意味があります。

「羨望」は「うらやむ」と「のぞむ」ですので、自分よりも優れている人の様子や才能などを、自分もそのようになりたいとうらやましく思うことを表します。

【例文】

  1. 彼はお金持ちで優雅な生活をしており、周囲からも羨望の的である。
  2. 他人の成功を羨望する。
  3. 才能に溢れる彼女を見て羨望心を抱く。
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「羨望の眼差し」とは?

「羨望の眼差しで見つめる」などという言い回しを聞いたことがあると思います。

この「羨望の眼差し」は、「うらやましいという気持ちが目にあらわれていること」「羨ましいと思って相手を見ること」という意味になります。

羨ましいな、いいなぁ、自分もそうなりたいなぁなどと思うような感情が目にまであらわれているということですね。

本当に目の形がいつもと違うというわけではないでしょうが(笑)、かなり羨ましそうな様子で相手を見るときに使う言葉です。

【例文】

  1. 彼女は顔もスタイルも良く、周囲から羨望の眼差しで見られている。
  2. 有名企業に勤めていると羨望の眼差しを向けられることが多い。
  3. 彼はいち早く最新のスマホを手に入れ、クラス中から羨望の眼差しを向けられている。

「嫉妬」の意味

「嫉妬」は「自分よりすぐれている人をうらやみねたむこと」「自分の愛する者の愛情が、他の人に向けられるのを恨み憎むこと」という意味です。

「しっと」と読みます。

「嫉妬」の「嫉」も「妬」も女偏の漢字ですね。

「嫉」は「ねたむ。そねむ」といった意味の字で、右側の「疾」は「やまい」「苦しみ」「にくむ」といった意味があります。

それに「女」がつくことで、女性にありがちなねたみからヒステリー状態になるようなことを指しているんだそうです。

「妬」の方も「ねたむ」という意味の漢字で、「石」は「かたくて融通がきかない」という意味があります。

これも「女」がつくことで、女性が怒りなどで石のようにかたくなになる状態を表しているそうです。

女性からすれば失礼な話で、「嫉妬」をするのは男性も女性も同じではないかと思ってしまいますよね。

漢字の意味としては、このような成り立ちの字ですが、もちろん「嫉妬」は男女関係なく使える言葉で、自分より優れた人を羨んだり、自分より他の人に愛情が向けられていることを妬んだりするネガティブな気持ちを指す言葉です。

【例文】

  1. 彼は嫉妬深い性格をしている。
  2. 彼女の人気に嫉妬する。
  3. 恋人がアイドルに夢中なのでつい嫉妬してしまう。
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「羨望」と「嫉妬」の違い

「羨望」も「嫉妬」も、「羨ましい」という気持ちが共通していますよね。

この二つの違いは、

  • 「羨望」は「自分より良い状態の人を羨み、自分もそうなりたいと思うこと
  • 「嫉妬」は「自分より良い状態の人を羨み、ねたむこと

ということになります。

「羨望」は憧れや自分も追いつきたいというような、どちらかというと前向きな意味で「羨ましい!」と思う気持ちを表します。

ですが、「嫉妬」にはそのようなポジティブな気持ちはなく、どちらかというと相手の足を引っ張ってやりたいというような、憎しみや悔しさを表す言葉なのです。

【例文】

  1. 彼の成功を羨望する。(彼の成功を羨ましいなあと思って憧れる)
  2. 彼の成功に嫉妬する。(彼の成功が羨ましく、彼を憎む)

一般的には、「羨望」と「嫉妬」の違いは上記のようになります。

ですが、心理学用語では、「羨望(envy)」と「嫉妬(jealousy)」は次のような分け方をされています。

  • 「羨望」は「相手が良い状態であることに対する怒りの感情」
  • 「嫉妬」は「自分が愛する対象が別の存在に心を寄せることに対する恐れや、その存在への憎しみの感情」

一般的な「羨望」の使い方からすると、怒りを含むかなり攻撃的な感情であると定義されているのが意外な気もしますね。

「羨望」と「嫉妬」の類義語

「羨望」と「嫉妬」の類義語には次のようなものがあります。

  • 羨む
  • うらやましがる
  • 憧れ(理想とする物事に強く心が引かれること)
  • 妬む(他人の幸せや長所を強くうらやんで憎む)
  • 嫉む(他人の幸せや長所をうらやみねたむ)
  • やっかむ(うらやむ。ねたむ)

「羨望」が自分もそうなりたいという憧れの気持ちを表すのに対し、「嫉妬」は羨ましくも憎らしいというネガティブな感情です。

そのため、「羨望」と、「嫉妬」「妬む」「嫉む」などの言葉は対義語であるとも言えるでしょう。

似ているとともに反対でもあるという関係です。

「羨望」と「嫉妬」の対義語

【「羨望」の対義語】

  • 幻滅(期待やあこがれで空想し美化していたことが現実とは異なることを知り、がっかりすること)

【「嫉妬」の対義語】

  • 無関心(関心がないこと)
  • 憧れ(理想とする物事に強く心が引かれること)

まとめ

「羨望」と「嫉妬」は似ているようで、「羨ましい」の方向性が違っている言葉でしたね。

「羨望」は集めたいが「嫉妬」は集めたくないといったところでしょうか。

どちらの言葉も何かと見聞きしますので、しっかり区別しておきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。