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「洒脱」の意味と使い方や語源は?「軽妙洒脱」とは?【類義語・対義語】

「洒脱」の意味と使い方や語源は? 「軽妙洒脱」とは?

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「洒脱」(しゃだつ)という言葉は日常会話ではあまり使いませんね。

ですが、ビジネスシーンや、少しあらたまった会話、文章の中などでは使われることがあります。

「洒脱」とはどういうことを表す言葉なのでしょうか。

「軽妙洒脱」という四字熟語についても確認しておきましょう。

今回は、「洒脱」の意味と使い方や語源は?「軽妙洒脱」とは?についてご説明いたします!

「洒脱」の意味

洒脱

「洒脱」(しゃだつ)は「さっぱりしていて俗気がないこと」という意味です。

「しゃだつ」と読みます。

辞書的な説明はこの通りですが、「俗気がない」というのもちょっとわかりにくい説明かもしれません。

簡単にいうと「あかぬけている」となるでしょうか、「さっぱりしている」「洗練されている」「しゃれている」というようないい意味です。

「洒脱」の「洒」の字には要注意です!

「酒」と間違えている人も多いそうですが、よく見ると線が一本少なく、さんずいに西と書きます。

「洒」は「シャ」「サイ」「そそぐ」「すすぐ」と読む漢字で、「さっぱりしている」「水ですすぐ」という意味です。

同じように、「洒落」も「酒楽」ではありませんよ。

パソコンやスマホの変換では問題なく出てきますが、手書きするときには気をつけたいところです。

「洒脱」の語源

では、どうして「洒脱」がさっぱりしている意味になるのでしょうか?

これは、「洒」「脱」それぞれの漢字に由来しています。

「洒」はさんずい=「水」と、木のざるを表す「西」から成る字です。

食材などをざるに入れて水で洗ったことからできた字で、「洗う」「すすぐ」という意味になりました。

それが転じて「さっぱりする」「あかぬける」というような意味になっていったのです。

「脱」の方は「脱出」の「脱」ですよね。

「脱ぐ」とか「抜け出す」という意味の漢字です。

これも転じて「俗っぽさから抜ける」「あっさりする」というような意味も持つようになりました。

それで、この「洒」と「脱」を重ねた「洒脱」で、「さっぱりしている」という意味を強調する熟語となりました。

「洒脱」の使い方

「洒脱」の使い方を例文で確認しておきましょう。

【例文】

  1. 洒脱な雰囲気の部屋だ。
  2. 彼はその洒脱な人柄でみんなから好かれている。
  3. 彼女は洒脱な作品を数多く描いている。
  4. あの人は人生経験が豊富で洒脱な風格を身につけている。

いずれも洗練されたオシャレな感じだったり、上品でさっぱりしていたりする様子を表すのに使います。

「軽妙洒脱」とは?

「軽妙洒脱」 ↓ 会話や文章などが軽快で洗練されていること

「洒脱」はしばしば「軽妙洒脱」という四字熟語の形で使われます。

「軽妙洒脱」は、「会話や文章などが軽快で洗練されていること」という意味です。

読み方は「けいみょうしゃだつ」です。

さわやかで俗っぽくなく、しゃれている感じですね。

「軽妙」は「軽やかで、気が利いていてうまいこと」という意味です。

「軽やか」な「軽妙」と、「さっぱり」した「洒脱」を組み合わせた四字熟語なんですね。

「軽妙洒脱」は軽やかで巧み、洗練されていてさわやかという、とても良い印象を表す言葉なんです。

洗練されていることや、嫌味のないユーモアのセンスがあること、頭の回転が速いことなどを褒める表現として、ビジネスシーンでも使えそうな言葉です。

【例文】

  1. 彼女の文章は軽妙洒脱で読んでいて気分がいい。
  2. 彼の軽妙洒脱な話術にひきこまれる。
  3. 彼の軽妙洒脱なスピーチは評判が良い。

「洒脱」を用いた他の四字熟語には

  • 円滑洒脱(物事の進行をすらすらそつなくこなすさま)
  • 滑稽洒脱(機知にとみ、巧みに面白く言いこなしてさっぱりしているさま)

があります。

いずれも「洒脱」なさまを表していますね。

「洒脱」の類義語

「洒脱」の類義語には次のようなものがあります。

  • 洒落(洒脱で気が利いていること)
  • おしゃれ(身なりを洗練したものにしようと気を配ること。洗練されていること)
  • 瀟洒(すっきりとしゃれている様子。俗っぽくなくあかぬけているさま)
  • 洒々落々(さっぱりしていて物事にとらわれないさま)
  • 洒然(あっさりしていて物事にとらわれないさま)
  • 垢抜け(姿や芸などがすっきりと洗練されること)

すべていい意味の言葉ですね。

使いすぎて嫌味になるなどのことがなければ褒め言葉として使える言葉です。

「洒脱」の対義語

「洒脱」の対義語には次のようなものがあります。

  • 野卑(下品で洗練されていないこと)
  • 野暮(洗練されていないこと。あかぬけていないこと)
  • 通俗的(あまり高度でなく、俗受けするさま)
  • ダサい(粋なところがなく野暮ったいさまの俗語)

こちらは逆に、おしゃれでない、上品でないといった悪い意味の言葉です。

あまり人に向かっていうことはないかもしれませんが、ぜひ覚えておきましょう。

まとめ

「洒脱」はさっぱりと洗練されたさまを表す、とてもいい意味の言葉でしたね。

相手への褒め言葉としても使える言葉です。

仕事をしていく上でも、こうした表現を使って気持ちを伝えられるとよいでしょう。

また、自分のことも「洒脱」だと言われるように、「ダサい」なんて言われないように頑張りたいですね(笑)。

ぜひ参考になさってください。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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