言葉の意味と使い方

「諸般の事情」の意味とは?使い方と言い換え表現|例文つき

「諸般の事情」の意味とは?使い方と言い換え表現|例文つき

「諸般の事情」は、主にビジネスシーンでよく使われる言葉です。

いろいろな場面で、円滑に物事を進めるために便利に使える言葉です。

「諸般の事情」の意味や適切な使い方をぜひ確認しましょう。

今回は、「諸般の事情」の意味とは?使い方と言い換え表現|例文つきについてご説明いたします!

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「諸般の事情」の意味とは?

「諸般の事情」は「いろいろな事情」という意味です。

「しょはんのじじょう」と読みます。

「諸」は「もろもろ。いろいろな」という意味で、「般」は「物事の種類。ことがら」という意味です。

「諸般」の意味

「諸般」というのはいろいろの事柄という意味になりますね。

ものごとの様々の方面、いろいろな種類、さまざまな事柄という意味の言葉です。

その「諸般」の事情ということですので、「諸般の事情」は、いろいろな事情がある、一つだけではなくて複数の理由があるという意味を表します。

「諸般の事情」の使い方

「諸般の事情」は、いろいろな事情という意味で使います。

いろいろな事情があることを、それぞれの詳しい内容などは省略してひとまとめにして表す言葉です。

「諸般」というかたい響きの言葉ですので、気軽な会話ではあまり使いません。

ビジネスシーンや目上の人に向けてなど、きちんとした言葉遣いをするような場面で使います。

  • 諸般の事情により
  • 諸般の事情があり
  • 諸般の事情を考慮し

といった使い方をします。

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「諸般の事情」を使うシーン

「諸般の事情」は、いろいろな事情ということですので、詳しい事情をいちいち説明せずにまとめて婉曲に「いろいろな事情があります」と伝える表現です。

例えば次のようなシーンで使われることが多いでしょう。

1,複雑な事情の説明を省略する場合

「諸般の事情」は、「いろいろな事情」ということですから、そのいろいろな事情を説明するのを省略したい時に使えます。

いろいろな事情が込み入っていて説明が長くなりそうだとか、いちいち細かい事情を説明する必要がないなど、詳細を省きたい時には「諸般の事情がありまして……」などとすると便利ですね。

2,辞退や欠席、中止を伝える場合

「諸般の事情」は、いろいろな事情があるということを婉曲に伝える言葉です。

ですので、何かを辞退するときや、物事を中止する時に使うことが多い言葉です。

「諸般の事情があり、ご希望に添えず……」「諸般の事情により欠席させていただきます」などの使い方をして、「色々と事情があって断らざるを得ないのです」ということをやんわりと伝えることができます。

3,相手には言えない事情がある場合

「諸般の事情」は、いろいろな事情があるとぼかして伝える言葉です。

ですから、はっきり事情を説明したくない時に使えます。

相手が気を悪くしそうなことであったり、こちらがあまり外部の人に知られたくない事情があったりといった場合に、「諸般の事情により……」「諸般の事情をご賢察いただきたく……」などの使い方で、「はっきりとは言いにくいのですが、どうかお察しください」ということを表します。

「諸般の事情」の例文

「諸般の事情」の具体的な使い方を例文で確認しておきましょう。

【例文】

  1. 諸般の事情により、採用を見送らせていただくこととなりました。
  2. 諸般の事情により、明日の講演会は中止といたします。
  3. 諸般の事情があり、今回は欠席させていただきます。
  4. 諸般の事情を考慮し、本日の演奏会は中止とさせていただきます。
  5. 諸般の事情をご賢察いただき、どうかご了承いただきますようお願いいたします。

「諸般の事情」を使うときの注意点

「諸般の事情」は、「いろいろな事情」ということを表す便利な言葉ですね。

ですが、次のような使い方に注意しましょう。

目上の人には失礼な場合もある

「諸般の事情により……」「諸般の事情をご賢察いただき……」などを使って、目上の人に断りをしたり依頼をすることがあります。

悪い言葉ではありませんが、「諸般の事情」というのは相手に詳しい事情を一切説明しないということになります。

そのため、何の説明もなしに断ったり変更したりした、という印象になってしまう恐れもあります。

目上の人に事情を言う場合は、なるべく「諸般の事情」ではなく、伝えられる範囲で理由などを述べた方が無難でしょう。

多用しない

何事にも、いつも「諸般の事情で……」と答えていると、ぜんぜん詳しい事情を説明しないで一方的に要求を述べたり断ったりしてくる人だという印象になってしまうかもしれません。

「諸般の事情」は、どうしても事情を説明しにくい時に使う言葉として、普段から多用するのは避けた方が良いでしょう。

「諸般の事情」と言われた場合

「諸般の事情により……」と相手が言ってきた場合、それはあまり言いたくない事情があると言うことかもしれません。

「言いにくいので察してほしい」ということでしょう。

ですから、必要がない限りは「諸般の事情とは何ですか?」などと深く尋ねず、相手にも事情があるんだなとそれ以上尋ねない方が無難です。

「諸般の事情」の言い換え表現

「諸般の事情」の言い換え表現には次のようなものがあります。

  • 諸事情
  • やむを得ない事情
  • 一身上の都合

中でも「一身上の都合」は、「個人的な都合」ということで、退職する時によく使われます。

転職や結婚、出産、引っ越し、病気など、会社の都合とは関係なく自分の都合で辞めると言う時に、退職届などにも書く言葉です。

まとめ

「諸般の事情」は、いろいろな事情ということで、いくつも事情がある時や、言いにくい事情がある時に使える言葉です。

ビジネスシーンで、いろいろな場面で使えますので知っていると便利ですね。

ですが、何事にも「諸般の事情」ばかり多用していると信頼感を失ってしまうこともありますから、気をつけて使ってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。