言葉の意味と使い方

「触発」と「感化」の意味と違い!「触発・感化される」とは?【類語・例文つき】

「触発」と「感化」の意味と違い!「触発・感化される」とは?【類語・例文つき】

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人に影響を受けて何かをしたり考えたりすることってありますよね。

「◯◯に影響されました」という時に、よく用いられる言葉が「触発」と「感化」です。

「触発される」「感化される」という言い回し、耳にしたことがあるのではないでしょうか。

どちらもなんとなく影響を受ける意味だということはわかると思いますが、この二つには意味の違いがあるんです。

今回は、「触発」と「感化」の意味と違い!「触発される・感化される」とは?【類語・例文つき】についてご説明いたします!

「触発」の意味

「触発」は「物に触れて発動したり爆発したりすること」「なんらかの刺激を与えて、行動の意欲を起こさせること」という意味です。

最初のほうは「魚雷が触発する」などと使い、漢字の通り「触ると発射」「触ると爆発」というような意味です。

もちろんビジネスシーンで使う「触発」は二番目のほうの意味になります。

相手に言葉や行動などを通して刺激を与え、何かをやる気にさせるということですね。

「触発」の例文

  1. 彼の研究に触発される。
  2. 私はあの映画に触発されて監督を志すようになった。
  3. 彼はその行動力で周囲を触発した。

「感化」の意味

「感化」は「考え方や行動に影響を与えて、自然にそれを変えさせること」という意味です。

ある物や人が、自然と他の人に影響をあたえて何かを変えさせるということですね。

「触発」と似ていますよね。

違いについて、詳しくは後ほどご説明いたします。

「感化」の例文

  1. 恩師の感化を受ける。
  2. 彼女に感化される。

「触発」と「感化」の違い

「触発」と「感化」は、どちらも相手に影響をあたえるという点が共通しています。

では、二つの違いはなんでしょうか。

まず「触発」は、ある物や人がきっかけとなって、急に衝動や感情を誘発することを表しています。

「感化」は自然に考え方や行動を変えさせることを表します。

このように辞書的な定義を比べても、少し違いがありますね。

「触発」が相手を突き動かすのに比べ、「感化」は相手を共感させて、自然に変化させるのです。

また、大きな違いとしては「感化」のほうは悪い意味にも使えます。

「触発」は目標を持ったり向上心を持ったりする、ポジティブな意味に使われることがほとんどです。

ですが、「感化」のほうは相手に良い影響を与える時にも、悪い影響を与える時にも使えるのです。

「触発される・感化される」とは?

「触発」と「感化」は、「触発される」「感化される」という受け身の形で使われることが多いです。

自分が影響を受けて変化する、という意味で考えてみると、二つの違いもよりわかりやすくなると思います。

「触発される」は、ある物や人に影響されて、何らかの意欲を起こすことです。

それによって目標を持ったり、努力を始めたり、行動を起こしたりするわけです。

一方、「感化される」は、影響を受けていつの間にか自分の考えや行動に変化が起こっているという意味です。

例えばある人と一緒に過ごすうちに、いつの間にかその人の趣味に影響されて自分の好みが変わっているというような時に使います。

また、「感化」は悪い意味にも使いますので、いつの間にか相手に影響されて悪い習慣が身についていた、などという時にも使えます。

例文

  1. A社の経営方針に触発されて、わが社でも新しい取り組みを始めた。
  2. ピカソの絵に触発されて画家を目指すようになった。
  3. 彼女に感化されて、私も子供が好きになっていた。
  4. 悪友に感化されて学校を休みがちになった。

「触発」「感化」の類語

「触発」と「感化」の類語をいくつか挙げておきます。

  • 刺激(外部から働きかけて反応を起こさせる)
  • 誘発(ある事柄が原因となって他の事柄を引き起こす)
  • 煽動(人を煽り立てて行動を起こさせる)
  • 引き起こす(新しい事態を生じさせる)
  • 影響を与える
  • 働きかける
  • 左右する(決定的な影響を与える)
  • 感応(事に触れて心が感じ動くこと)
  • 薫染(よい感化を受ける、または与える)
  • 教化(人を教え導き、望ましい方向に進ませる)

などがあります。

「刺激」「煽動」などは「行動を起こさせる」という意味合いが強く、「触発」の方に近いでしょう。

「感応」「薫染」「教化」などは「感化」に近い言葉ですね。

それぞれ意味やニュアンスの違いがありますので、気になる言葉はこの機会にぜひ意味や使い方も合わせて覚えておくとよいでしょう。

まとめ

「触発」「感化」は、普段の気軽な会話では使わない言葉かもしれません。

ですが、ビジネスの場などきちんとした場面では使う機会もあることでしょう。

「触発」や「感化」をしたりされたりしながら、自分を高めていきたいものですね!

二つの言葉のニュアンスの違いをきちんと理解して使っていきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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