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日本は屈指の雪国と言われていますが、雪を表現する言葉の1つに「締り雪(しまり雪)」というものがあります。
あまり聞きなじみがない言葉なので聞いたことが無いという人も多いのではないでしょうか。
今回は改めて「締り雪(しまり雪)」について基本的な意味や読み方はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「締り雪(しまり雪)」を使った俳句もご紹介いたします。
「締り雪(しまり雪)」の意味
「締り雪(しまり雪)」とは、降ってくる雪及び積もっている雪の状態を表現する言葉の一つです。
降ってくる雪が新雪であり、その新雪が昇華という現象により氷の粒となった状態の雪を「締り雪(しまり雪)」と呼びます。
また地面に降り積もった新雪が、さらに上に降り積もった雪の重みによって固くぎちぎちにしまった状態も「締り雪(しまり雪)」と呼びます。
スコップを突き立てる事も出来ないほど固くなっており、1立方平方メートル250キロから500きキロというとてつもない重さになります。
「締り雪(しまり雪)」の特徴
「締り雪(しまり雪)」は雪の中の氷同士がくっついており密度が高いのが特徴です。
家の屋根などに積もり続けて「締り雪」となった雪はとても重たく、その雪が自然に滑落することで事故の原因ともなります。
また「締り雪」が積もり続ける事でとてつもなく重量が増え、建物自体を押しつぶしてしまう事も珍しくありません。
「締り雪(しまり雪)」はいつの季語?
「締り雪(しまり雪)」は俳句を作る上で「冬」の季語として使われています。
「締り雪(しまり雪)」と「こしまり雪」の違い
「締り雪(しまり雪)」ととても似た言葉に「こしまり雪」というものがあります。
この「こしまり雪」とは、新雪が降り積もってから数日が経過し、少し固まった状態の雪を指す言葉です。
新雪として降ってきた結晶はすでに壊れており、雪の中はころんとした丸みの氷となっている事が多いと言われています。
「こしまり雪」がさらに固まったものが「締り雪(しまり雪)」であり、新雪が降ってからの日数と固まり具合に違いがあると言えますね。
「締り雪(しまり雪)」を使った俳句
鳴き砂のごと琴となりしまり雪
(なきすなの ごとこととなり しまりゆき)
としなり
駆けれども足跡付かぬしまり雪
(かけれども あしあとつかぬ しまりゆき)
柊 月子
肌撫でる風の重みかしまり雪
(はだなでる かぜのおもみか しまりゆき)
大須賀一人
まとめ
雪を表現する名称は時代や地方によってそれぞれ異なります。
その降り方や積もり方によってとても細かく分けられて表現されているので、この雪は何と呼ぶのだろう、と一度考え調べてみるのも新しい冬の楽しみ方かもしれません。
それぞれに付けられた呼び名について考えると、季節を大切にする日本ならではの高い表現力と感受性に驚かされるのではないでしょうか。
雪国に暮らす人達にとっては死活問題にもなり得る雪ではありますが、冬ならではの景色と呼び方で新しい楽しみ方を見つけるのもおすすめなんですよ。