「指南」の意味や語源は?「指導」との違い!【類語・例文】 

「指南」という言葉があります。

何かを教える、コーチのような意味の言葉ですね。

指南するとか、指南役とか、指南書とか、たまに耳にする言葉です。

大体何かを指導するような意味の言葉であることはわかると思います。

ですが、なぜ「指南」というのでしょうか?

「指導」との違いはなんなのでしょうか?

語源や類語も合わせてぜひ確認してみましょう。

今回は、「指南」の意味や語源は?「指導」との違い!【類語・例文】についてご説明いたします!

【スポンサーリンク】

「指南」の意味

「指南」は「教え導くこと」という意味です。

「しなん」と読みます。

武術や芸術を教え示すことを表します。

「指」はもちろん手や足の「指」という意味の漢字です。

それ以外に「指し示す」という意味もあり、「指導」「指示」「指令」などの熟語があります。

「指南」は「南を指し示す」という意味になりますよね。

それがどうして「教え導く」意味になるのかということについては語源を調べてみましょう。

「指南」の語源

さて、「教え導く」という意味の「指南」にどうして「南」という字が使われているのかということですが、実は「指南」は元々はある種の車のことを指す言葉だったのです。

古代の中国には「指南車」というものがあり、これは方角を指し示す車のことでした。

車の上に人形が備え付けられ、歯車の仕掛けでその人形の指が常に南を指すようになっていました。

今でいう方位磁石や羅針盤のような役目を果たしていたわけです。

7世紀後半には日本にももたらされ、作られていたそうです。

なぜ北や東や西ではなく、常に南を指すものが作られたかというと、中国では昔から「天子は南面す」と言われ、皇帝のような天から統治を許された高貴な人は北極星を背にして南を向くとされました。

このような思想があったので、「指北」や「指東」ではなく「指南」車が作られたというわけです。

指南車は常に一定の方向を指し示す、というところから、人に進路や方向を示すことを「指南」というようになりました。

さらにそれが比喩的な意味で用いられるようになり、現在の「人に何かを教え導く」という意味になったのです。

「指南」の使い方

さて、「指南」は「指南する」「指南役」などの形で使われます。

主に「指南」は、柔道や剣道といった武術、日舞や華道といった芸事、また囲碁や将棋などに使われる言葉です。

例文で使い方を確認しておきましょう。

【例文】

  1. 父は高校で柔道を指南している。
  2. 彼女は小さい頃から茶道教室で祖母の指南を受けていた。
  3. ぜひ将棋のご指南をお願いいたします。
  4. 私の祖先は幕府に使える剣術の指南役であったという。
【スポンサーリンク】

「指導」との違い

さて、「教え導く」という意味でまず思い浮かぶのは「指導」ではないでしょうか。

「指南」ととても似た言葉だと思います。

「指導」も「教え導く」という意味ですよね。

「指南」よりも一般的によく見聞きする言葉かもしれません。

この「指南」と「指導」の違いはなんでしょうか。

結論から言うと、

「指南」は「武道や芸能を教え示すこと」

「指導」は「目的に達すため教え示すこと」

という違いになります。

「指南」の方が武道や芸能という、対象となるジャンルが限られていますね。

「指導」はどのようなことを教え示す場合でも使える言葉です。

勉強を教えてもらうとか、仕事の段取りを教えてもらうとかいう場合には「指南」ではなく「指導」を使いましょう。

また、柔道は「指南」だけどサッカーは「指導」かな?とか、能は「指南」だけど演劇は「指導」かな?とか、どちらを使っていいのか迷うこともあると思います。

「指導」は教える内容に関しては限定されていない言葉なので、どのようなときにも使えます。

武道、芸能には「指南」と覚えておいて、迷ったら「指導」を使うようにすれば問題ないでしょう。

【「指導」の例文】

  1. 彼は自動車教習所の指導員だ。
  2. 父は小学生バスケットボールチームの指導をしている。
  3. 先輩から接客とレジの指導を受けた。
  4. 引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

「指南」の類語

「指南」に似た言葉には次のようなものがあります。

  • 指導
  • コーチ
  • 教える
  • 教示(教え示すこと)
  • 教授(学問や技芸を教え伝えること)
  • 教育
  • 教諭(教え諭すこと)いずれも「教える」「指導する」意味の言葉です。

まとめ

「指南」は武道や芸能を教え導くという意味の言葉でした。

実際には「恋愛指南」「株取引を指南」「働き方を指南」「おしゃれを指南」などなど、さまざまな「指南」を見聞きすることがあります。

「指導」と区別なく使われていると言っても良いでしょう。

あえて恋愛などにも「指南」とすることで、武道を教えるような真剣なイメージにしてその記事などを印象付けようとしているという意図もあると思います。

ですが、語源や本来の使い方を知ると、必ずしも「指南」が正しい日本語として適切でない場合も多くあることがわかりますよね。

ぜひ自分で使う場合は意識して使い分けてみてください。

最後までお読みくださりありがとうございました!

スポンサーリンク
スポンサーリンク

合わせて読みたい記事



仕事ですぐ使える語彙力

【ベストセラー1位】

アマゾン語彙力本のなかで一番売れている本。
敬語でなんて返したらいいかの受け答えが書いているだけでなく、他の言い換え表現もいくつか載っているので読むだけでかなり語彙力アップが期待できます。30万部突破も納得の内容。

敬語の意味がしっかりと書かれていて、プラスワンの豆知識や類義語などもあるのでちゃんと理解して言葉を選べるようになります。
挨拶、メールなどビジネスシーンを網羅しているので、お得感のある一冊。

前作の「大人の語彙力が使える順できちんと身につく本」の続編で、よくある場面順になんと表現したらいいかがイラスト入りで解説されているので、前作よりさらに読みやすさがアップ。
「こんなとき、なんて言うんだっけ?」という時は、場面を探して辞書のように使える一冊。

大人の対応は「返し」が違う

職場、友人など、人間関係における40の悩みを、大人の対応力で解決。
もう、むやみに悩まない、傷つかない、腹も立たない。嫌味さえもサラリとかわす。
大人の対応ができれば、あなた自身がもっと楽になる。

この記事が役にたったらシェア!