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最近話題の将棋の藤井聡太七段(H30.5.現在)がよく使う言葉に「奏功」というものがあります。
- 「こっちの勝負手が結果的に奏功したのかな」
- 「粘りが奏功した」
- 「思い切りよく指して、それが奏功したかなと思う」
- 「積極的に刺す方針が奏功したと思います」
藤井聡太棋士のこれまでのコメントを抜粋してみました。
聞くたびになんとなく「うまくいった」みたいな意味かなと解釈していましたが、改めて考えてみると「奏功」というのはあまり普段耳慣れない言葉ですよね。
聞いた感じも意味合い的にも「成功」と似ているような気もします。
ぜひ「奏功」の詳しい意味や、「成功」との使い分け方について確認しておきましょう。
今回は、「奏功」の意味と使い方!「成功」との違いは?【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「奏功」の意味
「奏功」は「目標どおりの成果があがること。功績を上げること」という意味です。
「そうこう」と読みます。
「功を奏する」という言葉もあります。
これも同じ意味で、それを熟語にすると「奏功」になります。
そのまま「功奏」と逆にして覚えてしまっている人もいるようなので気をつけて下さい。
漢文で「レ点」を打つようなイメージで、逆になります。
「奏する」には「演奏する」という意味もありますが、「天皇に申し上げる」という意があります。
「奏功」は「功績を天皇に奏上する」ということから転じて、「功績をあらわす」「目標どおり成果を上げる」という意味になったということです。
「奏功」の使い方
「奏功」はその意味どおり、目標どおりの成果が上がった時に使います。
特に、立てた作戦や使った手段が目論見どおりに上手くいって成果が上がったという状況に使う言葉です。
「奏功」の例文
- 路線転換が奏功し、売り上げは徐々に増えていった。
- 和解工作が奏功した。
- 新しい治療法が奏功し、病状は快方に向かった。
「成功」との違いは?
「奏功」は「成功」と似ていますね。
「功」の字も同じですし、上の例文の「奏功」を「成功」に変えても意味が通じそうですよね。
どちらも「物事がうまくいく」意味です。
「奏功」と「成功」の違いは次のような点にあります。
- 「成功」は物事がうまくいくこと全体を表します。
- 「奏功」は手段や作戦がうまく働いて成功したということを表します。
「成功した」というと、とにかくやってみたらうまくいったという感じで、「奏功した」というと、立てた作戦がうまく働いて成功したという意味になります。
少しのニュアンスの違いですが、使い分けてみるとよいのではないでしょうか。
「成功」の例文
- 実験が成功した。(実験がうまくいった)
- 事前準備が奏功して実験が成功した。(準備したことがうまく働いて実験がうまくいった)
「奏功」の類義語
「奏功」に似た言葉には次のようなものがあります。
- 成功(仕事や計画がうまくいくこと)
- 大成(完全に成し遂げること)
- 上首尾(物事がうまく運ぶこと)
- 達成(成し遂げること)
- サクセス(成功)
「奏功」の言い換え表現
また、言い換えの表現として次のようなものも挙げられます。
- 功を奏する(効果を表す。奏功する)
- 実を結ぶ(努力の結果が現れ、成功する)
- 効果をもたらす
- 威力を発揮する
いずれもニュアンスの違いがありますよね。
その場の状況や気分に合わせて使い分けられるとよいでしょう。
「奏功」の対義語
では「奏功」の対義語は…?
そう思って調べてみたのですが、「奏功」にはこれ!という決まった対義語はないようです。
強いて言うなら
- 奏功しない
- 成果が上がらない
- 効果が発揮されない
- 功を奏さない
のような表現になるでしょうか。
「目標通りの成果が上がらない」という意味ですから、状況によって
- 力が及ばない
- 歯が立たない
- めどが立たない
などが反対の意味を表すことになるかもしれませんね。
まとめ
「奏功」の詳しい意味や使い方についてお分りいただけたでしょうか。
あまり使ったことがないという人も多そうな言葉です。
身近な「成功」でも別に構わないのですが、「奏功」を使うとより細かなニュアンスを伝えることができますよね。
藤井七段のように、状況によって「奏功」をスマートに使いこなせるといいですね。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!