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秋になると耳にする言葉「秋分」ですが、由来とはどういったものなのでしょうか。
二十四節気の16番目の季節「秋分」は、どのような意味を持つ言葉なのでしょう。
今回は秋分の意味、2025年はいつなのか、秋分に旬を迎える食べ物や行事を解説していきます。
秋分と春分の違いや、南中高度等の理科的な部分についても理解を深めていきましょう。
秋分の次は>>寒露の意味とは?食べ物や行事は?
目次
秋分の意味
「秋分」とは「暦上の秋の中間地点。昼と夜の長さが同じになり、この時期から夜が長くなっていく」という意味を持つ二十四節気の言葉です。
読み方は「しゅうぶん」です。
2025年の秋分は、9月23日(火)です。
二十四節気とは、太陽の位置から1年間を24等分して割り出された、いわば季節の指標です。
秋分はその16番目に当たりますので、次の17番目の「寒露」が来るまでの15日間が2023年の秋分の期間とされます。
ですから、2025年の秋分の期間は9月23日〜10月7日ということになります。
秋分と春分の違い
「春分」とは「暦上の春の中間地点。昼と夜の長さが同じになり、この時期から昼が長くなっていく」という意味を持つ二十四節気の季節の言葉です。
秋分と春分の大きな違いとしては、
- 季節が違うこと
- それぞれの休日としての意味が違うこと
の2つが挙げられますので、詳しくみていきましょう。
1、季節が違うこと
これは字を見るだけで明らかなのですが、「春分」は春、「秋分」は秋です。
では、どうしてこの様にはっきりと春と秋で分けられるのかというと、天文学的にきちんと計算されているからなのです。
▪️天の赤道
・・・地球(天体)の赤道をそのまま大きく横に広げた大円という天文学の仮説的な定義
▪️黄道
・・・地球から見た太陽の動きの軌跡
この地球の赤道の延長線である「天の赤道」と太陽の軌跡である「黄道」は、年に2回交差する時があります。
それが、
- 春分点(太陽が北から南へ通過する点)
- 秋分点(太陽が南から北へ通過する点)
となります。
そして、春分点を太陽が通る瞬間がある日を「春分の日」、秋分点を太陽が通る瞬間がある日を「秋分の日」としているのです。
もちろん「天の赤道」と「黄道」だけではなく、地球の地軸や、太陽が1年間かけて通る間の総合時間など、あらゆる天文データがが加味されて計算されています。
ちなみに、暦は毎年「国立天文台」が計算して決めています。
2月になると官報で翌年分を発表していますよ。
二十四節気のページもあるので見てみましょう。
2、それぞれの休日としての意味が違う
春分の日、秋分の日はそれぞれ日本の国民の休日とされていますが、祝日法に定められている趣旨が違います。
- 「春分の日」・・・自然を讃えて、生物を慈しむ
- 「秋分の日」・・・祖先を敬って、亡くなった人々を偲ぶ
とされているので、ちょっと豆知識として覚えておくと役に立つかもしれません。
ちなみに、春分の日と秋分の日は年によって毎年同じ日ではなく、日付が変わります。
秋分の日と春分の日の南中高度
秋分と春分には共通点もあります。
それは、主に下記の2つです。
- どちらも昼と夜の長さがほとんど同じになる日
- 春分と秋分の南中高度は同じ
南中高度とは、太陽が南の空を最も高い位置で通る通過点と地面との角度のことです。
画像をご覧いただくと分かるように、太陽は東の方から出て南の空を通り、西の方へと沈んでいきます。
しかしながら、季節により日の出も日没もそれぞれ方角にズレがあります。
例えば、夏の日の出は真東よりも北に寄っています。
なぜかというと、地球は地軸の傾きがあり、太陽の周りを公転しています。
つまり太陽に向かって地軸が傾いているため、昼と夜の長さが違い、季節の移り変わりがあるのです。
しかし春分の日と秋分の日だけは、太陽に対して地軸の傾きがありません。
平行となっているのです。
ですから昼と夜の長さも同じということになるのです。
よって、春分の日と秋分の日だけは南中高度の長さも同じであり、真東から太陽が出て真西に沈むのです。
秋分の食べ物
秋分の頃に美味しい旬の食べ物は、以下になります。
- さつまいも
- 里芋
- 和梨
- 柿
- 鯖
- 太刀魚
秋分の頃にぜひおすすめな食べ物は「鯖」です。
この頃の鯖は良質な脂がのっており、非常に美味です。
煮付けやしめ鯖、塩焼きなど色々な料理の仕方があり、飽きが来ません。
秋分の行事食
お彼岸
2025年の彼岸は、9月20日〜9月26日です。
お彼岸だからと言って、何を食べなくてはいけないということは特にありません。
けれども、お彼岸に好まれて食べられているものは昔からあるので、少しだけご紹介させていただきます。
今年の秋のお彼岸メニューにいかがでしょうか?
- 精進料理(御仏前にお供えする料理。肉や魚、匂いのきつい野菜(にら、ニンニクなど)を使わない仏教料理)
- 彼岸蕎麦(蕎麦は五臓六腑を清めると言われていることが由来)
- うどん(消化に良く、また「運」どん と言われ、縁起物と扱われたりする説があることから)
- 精進揚(肉や魚を使っていない天ぷら。きのこや野菜の天ぷら等のこと)
- 赤飯(小豆が邪気を払うという由来から)
- おはぎ(小豆が邪気をはらうという由来から)
「十五夜」
十五夜には、お月様に見立てたお団子や、里芋を飾る風習が江戸時代から各地で芽生え始めました。
由来は、穀類を収穫できた感謝を捧げ、翌年の豊作を祈ったことからと言われています。
2025年の十五夜は10月6日(月)です。
ちなみに、月見団子は以下のように地域によってかたちが違うことがあります。
関東・・・米粉で作られた白いまん丸の月見団子
関西・・・里芋を飾る風習があり、京都が有名。里芋に見立てたお団子で、小豆あんでお団子を巻いたようなかたちの月見団子
名古屋・・・白、茶色、ピンクの3色でしずくの形をしている。
中国・四国地方・・・串団子
昔は手作りが多かったのですが、現在ではスーパーやデパートでもお月見団子が売られています。
もし出張やご旅行で他府県へ足を運んだ際は、ちょっとお店を覗いてみると地域特有の月見団子が見れて面白いかもしれませんよ。
秋分の行事
「秋のお彼岸」
お彼岸には、春と秋の2つがあります。
「春分の日」「秋分の日」それぞれを真ん中の「中日」として、その前後3日の合計7日間が彼岸の期間となります。
2025年秋の彼岸は、9月20日〜9月26日となっています。
9月20日・・・・・・・・・彼岸の入り
9月23日(秋分の日)・・・お中日
9月26日・・・・・・・・・彼岸明け
ちなみに、彼岸とは極楽浄土のことで、極楽浄土は西にあるとされています。
これを西方浄土と言います。
お彼岸の間は、太陽の位置が真西に沈むこちらの世界である此岸(しがん)と彼岸が近づく期間と考えられていたのですね。
このことから、お彼岸になると人々は亡くなった家族やご先祖様に思いを馳せ、お墓参りやお仏壇の掃除をして供養をするという風習となったのです。
感謝の気持ちを込めてご先祖様のご冥福を祈り続けてきた、古き良き日本文化は大切にしたいものです。
「十五夜」
秋の空は空気が澄んで美しいことから「中秋の名月」と呼ばれるイベントです。
十五夜にお団子や里芋をお供物をする風習は江戸時代頃から各地で庶民に広まったと言われています。
穀物の収穫時期が十五夜の時期と重なっていたため、収穫の感謝と来年の豊穣の祈りを込めて行われていたという由来があります。
また、月は人々の信仰の対象であり、月読命(ツクヨミノミコト)という農業を守護する神様に捧げているという説もあります。
十五夜のお供えの仕方は地方によっても異なりますが、下記の3つが一般的です。
- ススキ・・・・・・・魔除け、翌年の豊作を願う
- 穀物(芋、栗等)・・今年の収穫物を供える
- お団子・・・・・・・満月に見立てている。十五夜には15個供えるという説もあり。
十五夜前後は、神社や公園、庭園でお祭りや月見会を開催するところもあります。
商店街でもイベントをしていることもあるので調べてみましょう。
「衣替え」
10月1日は、学校や企業で秋の衣替えとしているところが多くあります。
特にこの日と厳密に決められてはおらず、北海道や沖縄など地域では時期も違います。
ではどうして衣替えの日が広まっているのかというと、実は昔は明治政府が警察官や軍人のために定めていたのです。
それが、次第に一般人にも普及していき、「6月1日と10月1日は衣替えの日」となりました。
衣類だけではなく、冬に備えて色々なものをチェックしておくのも良いかもしれません。
まとめ
秋分とは「暦上の秋の中間地点。昼と夜の長さが同じになり、この時期から夜が長くなっていく」という意味を持つ二十四節気の言葉です。
秋分は春分とは季節は異なりますが、昼と夜の長さ、南中高度が同じであり、双方共にお彼岸という大切な時期がある季節です。
また十五夜のお月見もあります。
最近はお月見のイベントも多くあるので、近くで催し物があれば出掛けてみてくださいね。