言葉の意味と使い方

「対峙」の意味と使い方!「問題に対峙する」とは?【類義語・対義語】

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「対峙」という言葉は、ビジネスシーンでも時々見聞きします。

「問題と対峙する」のような形でよく用いられます。

なんとなく言葉の響きや字面から意味はわかるかもしれませんが、それだけに実際に正確な意味を調べてみたことはあまりないのではないでしょうか。

意味や、どのような使い方があるのかなどを調べてみました。

今回は、「対峙」の意味と使い方!「問題に対峙する」とは?【類義語・対義語】についてご説明いたします!

「対峙」の意味

「対峙」は「山などが向かい合ってそびえること」「対立するもの同士がにらみ合ったままじっと動かずにいること」という意味です。

「たいじ」と読みます。

最初の意味は山などが実際にそびえ立って向かい合っているさまを表します。

二つ目の意味は、対立するもの同士がにらみ合うという意味ですので、ビジネスシーンなどで使われる「対峙」はこちらの意味であることが多いでしょう。

「対峙」の「対」は「対立」「対抗」「反対」などの熟語で日常でもよく目にする漢字ですね。

「向かい合う」とか「相手になる」という意味があります。

「峙」の方はあまり目にすることがない漢字かもしれません。

「そばだつ。そびえる」などの意味があります。

「対峙」は「向かい合ってそびえる」となりますから、まさに文字通りの意味となるわけです。

「対峙」の使い方

「対峙」は山などが向かい合う意味と、「対立するもの同士がにらみあったままじっと動かずにいること」という意味でした。

「じっと動かずにいる」と言いますが、別にピクリとも体を動かさずいる状況だけを表すわけではありません。

たとえば対立する事柄があって、その問題がずっと進展しない、というような状況に対しても比喩的に使います。

例文で色々な使い方を確認しておきましょう。

「対峙」の例文

  1. 二つの巨大な岩山が、谷を挟んで対峙している。
  2. 主人公と犯人が拳銃を構え対峙するシーンが印象的だった。
  3. 自分と対峙することで本当の自分が見えてくるのだ。

1、2番目の例文は、向かい合ってそびえている、向かい合ってじっとにらみあっているという、「対峙」の語義通りの使い方です。

3番目の「自分と対峙する」というのは、もちろん鏡に向かってじっとしているという意味ではありません。

例えば自分が何をしているのか、何を考えているのかなどといったことを自分自身に問いかけ、自分の内側を見つめなおすというようなことを表します。

「問題に対峙する」とは?

さて、「対峙」はビジネスシーンではよく「問題に対峙する」という使い方をします。

これも具体的なものとじっとしてにらみあうという意味ではないですよね。

じっと動かずに向き合うような、という比喩的な意味です。

「問題に対峙する」ということは、「問題に向き合う」「問題に直面する」というような意味であると考えると良いでしょう。

「対峙」は「じっと動かない」という意味がありますので、「問題に対峙する」ということはその問題に対して真剣に取り組み、じっくりと考えるという意味合いになるのです。

「対峙する」というと、敵対するもの同士がにらみあうようで悪い意味かな?と思ってしまいますが、「問題と対峙する」「自己と対峙する」などは真剣に向き合うというどちらかというといい意味に思えますね。

このような使い方もぜひ覚えておきましょう。

例文

  1. 国際問題に対峙する。
  2. 彼はたった一人でこの難題に対峙している。
  3. 人生の問題にどう対峙していくかを考えてみよう。

「対峙」の類義語

「対峙」の類義語には次のようなものがあります。

  • 対決(向かい合ってことの決着をつけること)
  • 対立(二つのものが反対の立場に立つこと)
  • 対抗(相対してせりあうこと)
  • 前にする(何かが間近に迫ること)
  • 目前にする(何かがきわめて近くに迫っていること)
  • 直面する(物事に直接対すること)
  • 向き合う(互いに正面を向いて相対すること。事態を直視すること)
  • 面と向かう(直接相手と向かい合うこと)などがあるでしょう。

「対峙」の対義語

「対峙」の対義語には次のようなものがあります。

  • 逃避(取り組むべきことから逃げて避けること)
  • 回避(よけてわきに避けること)
  • 結託(互いに心を通じ合って悪事をたくらむこと)
  • 共謀(共同で悪事をたくらむこと)
  • 示し合わす(前もって密かに相談しておくこと)

など、「向き合わないで逃げる」「対立しないで手を結ぶ」というような意味の言葉が反対語にあたるでしょう。

まとめ

「対峙」はその字のとおり、何かに対面したり対立したりしてじっとにらみ合うような意味を表す言葉でした。

ビジネスシーンでは、実際に人と向き合ってじっとにらみ合うということよりも、「問題と対峙する」「自己と対峙する」のような使い方が主ではないかと思います。

この機会に意味をきちんと理解しておきたいですね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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