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「大使館」や「領事館」、「公使館」という施設のことを知っていますか?
普段はあまり関わることはないかもしれませんが、留学や海外赴任をする時、海外でトラブルに巻き込まれた時などにはこうした在外公館に届け出をしたり相談に行ったりということもあります。
この「大使館」「領事館」「公使館」はそれぞれどのような役割があり、どのような違いがあるのでしょうか。
ぜひこの機会に確認してみましょう。
今回は、「大使館」「領事館」「公使館」の違いは?意味や役割を解説!についてご説明いたします!
「大使館」の意味
「大使館」とは「特命全権大使が駐在国において公務を執行する公館」のことです。
「たいしかん」と読みます。
「特命全権大使」というのは外交使節団の最上位の階級の人のことです。
外国に駐在して、その国との外交交渉や自国民の保護などの任務を行います。
外交官の最上位の人のことを「特命全権大使」と言うわけですが、あまり「特命全権大使」という言葉は聞いたことがないかもしれませんね。
「特命全権大使」と正式名称で呼ばれることは少なくて、口頭では大抵の場合「大使」とか「全権大使」と略されることが多いです。
新聞などで表記される時も、○○という国に駐在する日本の大使のことは「駐○○大使」「駐○○日本大使」などとされます。
その「大使」が公務を行う施設のことを「大使館」というわけです。
基本的に各国の首都におかれます。
「領事館」の意味
「領事館」とは「領事が駐在国でその職務を行う役所」のことです。
「りょうじかん」と読みます。
「領事」は外国に駐在して自国民の保護および自国の通商の促進に当たる外交官のことです。
「領事館」は世界の主要な都市におかれ、その地方の在留邦人の保護や、相手国国民に対してのビザ発行や文化の紹介などのサービスの提供が主な職務です。
「公使館」の意味
「公使館」とは「公使がその駐在地で事務を取り扱う所」のことです。
「こうしかん」と読みます。
「公使」は外交使節団の上から二番目の階級です。
つまり、外交において「特命全権大使」の次に偉い人ということですね。
その「公使」が駐在国で事務を取り扱うところが「公使館」です。
「大使館」と同様に、国家間の外交交渉を担うことが主な職務です。
ちなみに、日本では1967年に日本国公使館はすべて大使館に昇格したので、現在は日本国公使館という名称の施設はありません。
「大使館」「領事館」「公使館」の違いは?
「大使館」「領事館」「公使館」は、「在外公館」と総称されます。
いずれも、外国においてその国で外交や自国民の保護をするための施設のことですね。
これらの違いは、
- 「大使館」は「大使」が長で、主に国家間の外交交渉を担う。
- 「領事館」は「領事」が長で、主に自国民の保護や自国の通商の促進を目的とした業務を行う。
- 「公使館」は「公使」が長で、主に国家間の外交交渉を担う。
簡単に言うとこのようになります。
「主に」と書いているのは、「大使館」「領事館」「公使館」で業務の内容が共通している部分もあるからです。
例えば「領事館」ではビザの発行なども行いますが、「大使館」にも「領事部」があり、「領事館」と同じような業務を行っていたり、「大使館」「領事館」「公使館」いずれにおいても自国を理解してもらうための広報文化活動なども行なっていたりします。
ですが、大まかにまとめると「大使館」と「領事館」の違いは
長が「大使(特命全権大使)」なのが「大使館」で、長が「領事」なのが「領事館」
主に国家間の外交交渉を行うのが「大使館」で、「領事館」は「大使館」の外交活動以外の役割を担う。
そして「大使館」と「公使館」は業務内容は同じですが長が「大使」なのか「公使」なのかという違いになります。
まとめ
「大使館」「領事館」「公使館」についておわかりいただけたでしょうか。
外国の日本大使館や領事館だけでなく、日本国内にも様々な国の大使館や領事館がありますね。
ビザの発行などだけではなく、文化交流のイベントなども行われることがありますから、何かと関わる機会もあるかもしれません。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!