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「辰・龍・竜」の違いや辰年の縁起は?十二支に選ばれた理由は?

「辰・龍・竜」の違いや辰年の縁起は?十二支に選ばれた理由は?

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来年の干支の「たつ年」。

この「たつ」には「辰・龍・竜」という違った漢字がいくつもありますね。

「たつ年」はどのたつなのか、三つのたつの違いはあるのか、また辰年とはどんな年なのかなど、詳しく調べてみました。

今回は、「辰・龍・竜」の違いや辰年の縁起は?十二支に選ばれた理由は?についてご説明いたします!

「辰・龍・竜」の違い

「辰・龍・竜」の違いを一言で述べると次のようになります。

  • 「辰」は「十二支の一つ」
  • 「龍」は「想像上の動物」
  • 「竜」は「龍を簡単にした字」

どれも「たつ」と読みます(龍・竜は「りゅう」とも読む)し、神話や伝説に出てくるいわゆるドラゴンのことです。

そのなかでも、「辰」は十二支の五番目のことです。

もともとは草木の形が整った状態、という意味を表していたそうです。

他に東南東の方位や午前8時ごろの時刻を表す使い方もあります。

「龍」は、これはいわゆるドラゴンのことを表す言葉です。

想像上の動物で、蛇状の体に鱗があり、四足とツノ、髭があります。

空を飛んで雲や雨を起こしたり稲妻を放つなど、いろいろな話に出てくる有名な動物です。

「竜」は「龍」を簡単にした字です。

「竜」は常用漢字ですが「龍」は常用外です。

ただ、全てを「竜」に統一しているわけでななく、「龍」の字が使われていることも多いです。

特に人名についてはどちらも同じように使われており、例えば本によって「坂本竜馬」と書かれていたり「坂本龍馬」と書かれていたりします。

辰が十二支に選ばれた理由は?

干支の由来といえば、十二支を決めるために動物たちが集められることになり、その到着順で十二支の順番が決まったというお話を聞いたことがある人が多いでしょう。

ネズミが牛の背中からサッと飛び降りて干支の一番になったという話ですね。

でも、他の動物はみんな実際にいる動物なのに、辰だけ想像上の生物です。

実は、なぜ一つだけ辰(龍)という架空の動物が選ばれたのか、その理由ははっきりとわかっていません。

  • 本来は、干支の各文字には動物の意味はなかったのが、あとからわかりやすいように動物を当てはめて、その時に入ってしまったため
  • 昔の中国では辰も実在する生物だと考えられていたため
  • 龍という字に「ワニ」という意味があったため、そもそもは辰はワニを指していた

などの説があります。

いずれにせよ、龍は中国では非常に力のある霊獣、王様の生まれ変わりである貴重な動物として崇められてきたものですから、重要視されて十二支に選ばれたのだろうと思われます。

辰年のたつはタツノオトシゴ?

辰年は、ドラゴンの年ではなくタツノオトシゴの年では? と疑問に思う人もいるようです。

確かに、辰年の年賀状などによくタツノオトシゴの絵が描かれていますね。

ですが、辰年の辰はタツノオトシゴではありません。

タツノオトシゴはもちろん実在する生き物で、トゲウオ目ヨウジウオ科タツノオトシゴ属に分類される魚です。

見た目が竜っぽいので、「タツノオトシゴ(竜の落とし子)」という名前になりました。

見た目も名前も竜に似ているので、水族館などで辰年の企画展として展示されたりすることもあります。

年賀状に描かれているのは、おそらくデザイン的に竜よりも可愛らしいなどの理由で選ばれているのでしょう。

辰年の「たつ」は、タツノオトシゴではなく「辰・龍・竜」のドラゴンの方です。

辰年の縁起

2024年は辰年ですね。

辰年は、一体どのような年になると言われているのでしょう。

辰年は、一般的に大きなことが起こる年といわれています。

「辰」は陽の気が動いて万物が振動する、動きが盛んになるということの象徴でもあるのです。

そして2024年は「甲辰(きのえたつ)」です。

「甲」は十干の最初の文字であり、物事の始まりを意味しています。

「甲乙丙……」と順序や成績などを表すときにも一番目の文字ですね。

この「甲」と「辰」が合わさる2024年甲辰の年は、勢いよく活気あふれる年、上昇の勢いがあり成長していく年、と言われています。

努力してきたことが大きな成果となって得られるような、勢いや成長の感じられる年にしたいですね。

龍は、その天空に登る姿に昔から立身出世や運気上昇といった願いが込められているもので、中国では権力の象徴ともされている非常に縁起の良い生き物です。

辰年には特に龍をかたどった置物や絵など、縁起物が多く売られることになります。

厄除け、開運のためにそうした縁起物を飾ることも福を招くと言われていますので、お部屋に飾ってみてもいいかもしれませんね。

まとめ

「辰・龍・竜」と三つの表記がある「たつ」ですが、その中でも干支の「たつ年」は「辰」です。

もとは龍の意味ではなかった字ですが、あとから十二支の動物が当てはめられたのではないかと言われています。

想像上の動物のドラゴンを指すときは「龍」「竜」を使います。

辰年は昇り竜のように活気に溢れる景気の良い年と言われています。

2024年は勢いのある、物事の成長や発展のある年になるといいですね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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