季語

「年の市」の意味とは?いつの季語?「暮れ市」もある?俳句も紹介?

「年の市」の意味とは?いつの季語?「暮れ市」もある?俳句も紹介?

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「年の市」という季語をご存じでしょうか。

様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「年の市」について解説していきます。

「年の市」について基本的な意味はもちろん、いつの季語なの?「暮れ市」もある?といった疑問にもお答えしていきます。

「年の市」を使った俳句もご紹介いたします。

「年の市」の意味と読み方

年の市

「年の市」とは、1年の終わりの時期に正月用品などを販売する市を指す言葉です。

読み方は「としのいち」です。

元々月に一度など定期的に開催されている市ですが、その年の最後に開催される市を「年の市」と呼んでいます。

この「年の市」では注連飾りや縁起物はもちろん、普段使う日用品なども多く販売されています。

これは年の市が開催されるようになった明治時代には、現代のようにお店が多くなく、歳末に必要な物は全て「年の市」で揃えておく必要があったことに由来します。

有名な年の市としては浅草の浅草寺にて12月半ば頃に開催される年の市があります。

色鮮やかな羽子板が並び、見ているだけでも楽しいと観光客にも人気なんですよ。

「年の市」はいつの季語?

「年の市」は俳句を作るうえで「冬」の季語として使われています。

冬の中でも1年の終わりとなる「暮」を表現する際の季語なんですよ。

子季語には「破魔矢売」「節気市」「師走の市」などがあります。

「暮れ市」もある?

「年の市」と同じ意味を持つ言葉に「暮れ市」があります。

年の暮れに破魔矢や縁起物、注連飾りなどを販売する市を意味しており、その多くが神社の境内に立ちます。

例え購入しなくても、その光景だけで「1年も終わるんだな」と感じる事が出来ますよね。

「年の市」を使った俳句

年の市何しに出たと人の云ふ
(としのいち なにしにでたと ひとのいう)
小林一茶

不二を見て通る人あり年の市
(ふじをみて とおるひとあり としのいち)
与謝蕪村

いち早く小屋がけ出来て年の市
(いちはやく こやがけできて としのいち)
高浜年尾

のぼせたる女の顔や年の市
(のぼせたる おんなのかおや としのいち)
日野草城

まとめ

季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。

春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。

季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。

日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。

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