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「鶴は千年亀は万年」という言葉があります。
長寿を意味する言葉ですが、本当に鶴と亀はそんなに長く生きるのか、実際の寿命はどれくらいなのか気になったことはありませんか?
そこで今回は、「鶴は千年亀は万年」は本当?実際の寿命と由来とは?について解説いたします。
「鶴は千年亀は万年」は本当?実際の寿命は?

縁起をあらわす「鶴は千年亀は万年」という言葉は、そのままの意味で受け取ると本当ではありません。
鶴は千年も生きられませんし、亀は万年も生きられません。
それぞれの実際の寿命は、
【鶴(つる)】
- 野生下では20年〜30年
- 飼育下では、約60年ほど生きた記録が残っている
【亀(かめ)】
- ギネス記録に残っている長寿の亀は192歳
- 一般的なゼニガメは15年〜30年
- ウミガメは70年〜80年
となっています。
まず鶴ですが、鶴の寿命は野生下では20年〜30年とされています。
天敵がなく管理の行き届いた飼育下では、約60年ほど生きた記録が残っているようです。
これは海外の動物園のお話で、ソデグロツルという種類です。
そもそも鳥類はけっこう長寿であり、余談となりますが、オウムは80年近く生きた個体もみられています。
一方の亀なのですが、鶴より、もとい鳥類よりもずっと長寿です。
寿命差は亀の種類にもよって異なるのですが、リクガメ科に属するゾウガメは特に長寿です。
ギネス記録にも載っているセントヘレナ島のゾウガメであるジョナサンは、2024年時点で192歳であるとのことです。
ゾウガメ以外の種類の亀も比較的長生きで、日本でもペットとして流通しているゼニガメは15年〜30年、水族館で展示されているウミガメは70年〜80年生きます。
このように、亀という生き物自体が長生きする生物なのです。
「鶴は千年亀は万年」の由来は?

この言葉は古代中国が由来であり、日本へと伝わった後にこのような文になったのだと一説では考えられています。
古代中国では、神仙思想と信仰がありました。
不老不死の仙人や、神様、神獣などを信じていたのですね。
神仙思想とは、後の中国で民間宗教となった道教にも取り入れられたものでもあります。
その神仙思想をしたためた書物「准南子(えなんじ)」に「鶴は千年生きる」という言葉が記されていたとされています。
古代中国では、鶴は仙界に棲む神聖な生き物とされていたみたいですね。
一方の「亀は万年」なのですが、これは一説によると日本で作られた言葉なのではないかという話もあります。
ただ、古代中国においても亀は神聖視されていたことも事実であり、蓬莱山(ほうらいさん)には不老不死の仙人が棲んでおり、その使いだったのが亀であるとされているのです。
以上のことから、鶴と亀は大変縁起の良い生物として古来より認識されていたことがわかります。
縁起の良い生き物として、日本でも長寿を意味して扱われていたということになるのです。
「鶴は千年亀は万年」どう使う?

この言葉は故事成語です。
故事成語とは、昔の出来事、書物に書かれていたことなどの深い言葉が、現代の私たちにも通じるような言葉です。
慣用句やことわざでもあり、教訓などを含んでいるものだと言えるでしょう。
「鶴は千年、亀は万年」を、もし日常会話で使うのであれば、長寿を意味する言葉ですから、年配者の幸せな余生と長寿を願ったり、お祝いする気持ちを表現するような場所で使うのがぴったりです。
例としては
・鶴は千年亀は万年というように、今後もますますのご活躍とご長寿をお祈りしております。
という風に、文脈で読み取るものとして扱うというよりは、「鶴は千年亀は万年」という言葉を使うことで縁起が良いことをあらわすことができるものですので、文中に入れる定型的なものとして扱うと使いやすいと思います。
上手に使えば場の雰囲気を固めたり、縁起を担いで幸先の良い雰囲気を醸しだすことができますので、ぜひ利用してみてください。
まとめ
鶴は千年亀は万年という言葉は、長寿をあらわしている縁起の良い故事成語です。
言葉そのままの通り受け取れば、鶴は千年も生きませんし、亀も万年も生きません。
しかし、鶴と亀は古代中国の時代から神聖なものとして認識されていたものであり、それが日本に伝わってこの様なかたちになったのではないかと言われています。
もしあなたがこの言葉を使いたいなら、ぜひ尊敬する先輩や上司、祖父母に向けて活用してみてください。
大切な人の長寿と活躍を願っているという意味になりますので、縁起を担ぐことになり、おめでたい言葉としての意味が増すでしょう。