※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「鶴は千年亀は万年」この言葉の意味、みなさんはどうお考えですか?
また、続きはあるのでしょうか?
ここでは、「鶴は千年亀は万年」が縁起がいいと言われる理由から、実際にどのような場面で登場するのか等実用的な部分まで詳しく解説いたします。
合わせて読みたい▽
>>「鶴は千年亀は万年」は本当?実際の寿命と由来とは?
「鶴は千年亀は万年」の意味とは?

鶴は千年亀は万年の意味は、主に「長寿」を意味する縁起の良い言葉として扱われる「故事成語」です。
故事成語とは、昔の出来事や書物に書かれていたことなどを由来に、教訓などを含んだ現代人にも通ずる慣用句やことわざのことです。
「鶴は千年、亀は万年」という言葉は、「長寿」の他にも「不老不死」「無病息災」などをあらわしているおめでたい言葉として一般的に捉えられていますね。
また言葉だけではなく、鶴亀はモチーフとしても色々な慶事をあらわす定番のものとしても描かれています。
「鶴は千年、亀は万年」の続きはある?

鶴は千年亀は万年の続きを調べたところ、続きとなる2パターンを発見しました。
1つ目
1つは、
「鶴は千年、亀は万年、我は天年」
です。
これは、江戸時代の禅宗の仙厓義梵(せんがいぎぼん)という和尚の言葉です。
なんとこの和尚、当時は長寿である88歳まで生きたとされています。
仙厓和尚は、隠居生活の間に自由な絵と言葉を紙にしたためていました。
その中の「双鶴画賛」と呼ばれる作品に、2羽の鶴の絵と共に書かれれいる言葉が「鶴は千年、亀は万年、我は天年」でした。
解釈は研究者によっては若干違うところもありますが、概ねは「鶴は千年、亀は万年生きるというが、私は何年生きるか分からないけれど天寿を全うするのみ」という様な意味が込められているのだと言われています。
2つ目
そして2つ目は
「鶴は千年、亀は万年、鸚(おうむ)は天年」
です。
この言葉の出所は調べてみたところ定かではありませんでした。
ちなみに意味は「生き物によって寿命は違うことから、自然の法則には従わなければいけない」という様な解釈がされている様です。
「我は天年」「鸚は天年」どちらも考えさせられるものがある言葉ですね。
鶴亀が縁起がいいと言われる理由は?

「鶴は千年亀は万年」の由来は古代中国からとされています。
ただし、亀は万年の部分は日本独自のものかもしれないと言われています。
「鶴は千年」の部分は、「淮南子(えなんじ)」という古代中国の神仙思想をしたためた書物に記載されているようですね。
当時の中国では不老不死の仙人や神様や神獣を信じており、それに憧れたり、恩恵を預かったりしているという考えでしたから、鶴は仙界に棲んでいる神聖な生き物という認識だったようです。
ちなみに亀なのですが、こちらも古代中国において亀は蓬莱山(ほうらいさん)の不老不死の仙人の使いであったと信じられていたようです。
ですから、前述した様に亀は万年という言葉は日本で作られたものかもしれないというお話ですが、亀=神聖な生き物というイメージはやはり中国から伝わった部分が一枚噛んでいる可能性はありますね。
以上のことから、鶴亀が縁起が良いと言われる理由は、中国の思想由来という説が濃厚だと筆者は考えます。
鶴亀は万能モチーフ!?

さて、中国の仙界思想から縁起物として日本に伝わった鶴と亀ですが、日本では大いにその文化が取り入れられました。
鶴亀は「長寿」という意味だけではなく、「めでたいもの」という風に縁起物の象徴として様々な場面で使われる様になっていったのです。
それは食文化にも及び、戦国時代以降においては、時の権力者や上流階級の者達は繁栄を願い、鶴を高級食材として食していたそうです。
さらに鶴は番と生涯を添い遂げる鳥であることから、夫婦円満の意味を持つ縁起物として亀と共に末永く幸せになるよう婚礼の場面でも扱われるようになりました。
例えば、和装の花嫁衣装の帯などに鶴亀が多く使われていますね。
亀の方はと言いますと、その甲羅の六角形が連なる崩れない模様は吉兆を示す図形だとされ、今や日本伝統の吉祥紋様となりました。
江戸時代では銭亀の模様が当時の小判に似ていることから、財福の象徴ともされていた様です。
ちなみに、縁起物の亀によく描かれる尻尾の様なものは実は「藻」です。
この亀の尻尾についた藻は長く生きた亀である証である「長寿」の象徴のために描かれる様になったと言われています。
このように鶴と亀は縁起物の万能モチーフとして、長寿という意味だけではなく、婚礼などの様々なお祝い事に使われるシンボル的なものとなったのです。
食器や着物といった日用品から、寺社仏閣のお守りや石像など、あらゆるところで鶴亀モチーフは縁起を担いで用いられています。
もしご興味のある方は、ちょっと視点をそちらに向けてみると面白いかもしれませんよ。
鶴亀モチーフの日用品は色々売られているので、ぜひ見てみてくださいね。
まとめ
「鶴は千年亀は万年」は、古代中国から伝わった「長寿」「不老不死」「無病息災」という意味があります。
しかし鶴亀は日本に伝わった後、縁起物のシンボル化しているとも言え、色々な場で広く扱われており、お祝い事の定番モチーフとなっています。
ところで、鶴と亀って本当は何年生きるのか気になりませんか?
もしよろしければこちらの記事もぜひご覧ください。