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「憂い」の意味と使い方!「愁い」との違いは?【類義語・対義語】

「憂い」の意味と使い方!「愁い」との違いは?【類義語・対義語】

「憂いを帯びた瞳」

「憂い顔」

この「憂い」という言葉、意味をはっきりとは知らないで使っている人もいるかもしれませんね。

文学作品や歌詞などにもよく使われる言葉です。

「憂いを帯びた~」とはどんな様子を表しているのでしょうか。

「愁い」という表記もありますので、違いも確認しておきましょう。

今回は、「憂い」の意味と使い方!「愁い」との違いは?【類義語・対義語】についてご説明いたします!

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「憂い」の意味

「憂い」は「予測される悪い事態に対する心配」「嘆き悲しむこと。憂鬱なこと」と言う意味です。

「うれい」と読みます。

元々は「うれえ」と読んでいたのが、音変化して今では一般的に「うれい」と読まれます。

また、「憂い」は名詞形ですが、「憂う」「憂える」といった動詞の形もあります。

「憂い」は「心配」「嘆き」「悲しみ」といった、物事や状況を心配したり、気分が沈んだりするさまを表す言葉です。

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「憂い」の使い方

「憂い」は「予測される悪い事態に対する心配」「憂鬱なこと」という意味です。

自分の思うようにならない、不愉快である、悲しい、そういったネガティブな気持ちになってしまうような状況で使います。

「憂いのある○○」とか「○○の憂い」といった使い方になります。

例文で確認しておきましょう。

【例文】

  1. 母は憂い顔で父の後ろ姿を見送っていた。(憂い顔=心配そうな顔つき)
  2. 彼は何やら憂いに沈んだ表情をしている。
  3. 彼女の描く人物画は、憂いを含んだ瞳が魅力的だ。
  4. 備えあれば憂いなし。(準備を整えておけば、いざという時に何が起きても心配無用であるということわざ)
  5. 後顧の憂いのないよう、きちんと準備しておこう。(後顧の憂い=あとあとの心配)

「憂いを帯びた~」とは?

「憂い」はしばしば「憂いを帯びた」という形で使われることがあります。

「憂いを帯びた顔」、「憂いを帯びた瞳」、「憂いを帯びた表情」など、顔つきや人の様子などについて使います。

この「憂いを帯びた~」とは、「心配そうな感じや、悩ましげな感じがする」ということです。

「帯びる」というのは「身につける」「引き受ける」「ある性質や傾向などを含みもつ。その気味がある」という意味の言葉です。

「憂いを帯びる」ということは、「憂い」、つまり心配そうな様子や切ない様子、ゆうつな様子を持っていて、そのような感じがするということですね。

「憂い」は心配や憂鬱のようなネガティブな感情を表す言葉ですが、「憂いを帯びた~」は、翳りのある美しさ、物悲しくしみじみした趣があると言った、暗い美しさを表す表現として使われることも多いです。

【例文】

  1. 彼は憂いを帯びた表情で、何かを思い悩んでいるようだ。
  2. 彼女の憂いを帯びた瞳は魅力的だ。
  3. 話題になった広告には、人気俳優が憂いを帯びた表情で佇む写真が使われている。
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「愁い」との違い

「憂い」と同じ読みの「うれい」に、「愁い」があります。

こちらもさびしそうなイメージで、ほぼ同じような意味に思えますね。

これらの違いは、

  • 「憂い」は「心配、不安になること」
  • 「愁い」は「悲しくなること」

となります。

「憂い」にも「嘆き悲しむ。憂鬱」という意味がありますし、どちらも悲しみを表す言葉ですのでほぼ同じ意味ではあります。

どちらを使ってもよい場合も多々あります。

ですが、細かく区別すると、「憂い」は主に「心配する」という意味で使われます。

「憂」という漢字は、「心」と「頁(人の頭の部分を表す字)」からできており、心配なことが顔に出るということから「憂える」意味を表します。

一方の「愁い」は、「さびしさ」「悲しみ」「憂鬱」といった意味で使います。

「愁」は「心」と、「シウ」の音を表す「秋」が合わさってできた漢字で、心の痛み、つまり悲しみや思い悩むことを主に表すのです。

「憂い」と「愁い」はほぼ同じ意味ですが、漢字の意味からも考えられるように、

  • 「憂い」は心配すること
  • 「愁い」は悲しむこと

というそれぞれのニュアンスがありますので、表したい気持ちにあった方を選んで使えるといいですね。

「憂い」の類義語

「憂い」の類義語には次のようなものがあります。

  • 憂慮(心配して思案すること)
  • 懸念(気になって不安になること)
  • 心配(思い煩うこと)
  • 不安(気がかりで落ち着かないこと)
  • わずらい(精神的な苦しみ。悩み)
  • 物案じ(ふさいで考え込むこと)
  • 気苦労(あれこれ気を使って疲れること)
  • 気鬱(機がふさいで晴れ晴れしないこと)
  • 物憂げ(なんとなく憂鬱なこと)
  • 憂鬱(うっとおしくて気持ちが晴れないこと)
  • メランコリー(憂鬱)
  • センチメンタル(感傷的)
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「憂い」の対義語

「憂い」の対義語には次のようなものがあります。

  • 喜び(よろこぶこと。嬉しい気持ち)
  • 爽快(爽やかで気持ちがいいこと)

まとめ

「憂い」は心配したり、悲しんだりという、切ない気持ちや少し暗い様子を表す言葉でしたね。

物事への心配が強い場合は「憂い」、悲しく憂鬱な気持ちが強い時は「愁い」と、使い分けることができます。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。