※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「矢継ぎ早に質問する」
「矢継ぎ早に案件が舞い込んでくる」
ビジネスシーンでも用いられるこの「矢継ぎ早」という言葉があります。
早く行う、次々行うといったときに使うわけですが、なぜ「矢」なのでしょうか。
よく似た使い方をされる「五月雨式」との違いも確認しましょう。
今回は、「矢継ぎ早」の意味とビジネスでの使い方 「矢継ぎ早に話す」とは?五月雨式との違いについてご説明いたします!
「矢継ぎ早」の意味
「矢継ぎ早」は「続け様に早く行うこと」という意味です。
「やつぎばや」と読みます。
「矢」を「継ぐ」のが「早い」と書きますね。
元々は矢を放った後に、次の矢をつがえるのが早い、また次々と早く矢を射るという意味の言葉です。
「矢継ぎ早」の語源
「矢継ぎ早」は『平家物語』など中世の軍記物にも出てくる古い言葉なんです。
しかし、戦で矢を射ることがある時代ならともかく、だんだんと(弓道をやっている人以外は)矢を継ぐ機会なんてなくなってきますよね。
江戸時代ごろには、矢を継ぐという本来の意味の他に、今と同じ意味で「矢継ぎ早」が使われるようになったようです。
現代では、「矢継ぎ早」は物事を続け様に素早く行うという意味で広く使われています。
「矢継ぎ早」のビジネスでの使い方
「矢継ぎ早」は、物事を連続して素早く行うという意味で広く使われます。
「矢継ぎ早に○○する」「矢継ぎ早の○○」といった使い方をします。
とにかく素早く何度も行うという意味なので、ビジネスシーンでもよく使われます。
- 矢継ぎ早に話す
- 矢継ぎ早に質問する
- 矢継ぎ早にメールを送る
- 矢継ぎ早に失礼いたします(メールを一度で済まさず何回もに分けて送る際などに使う)
といった使い方で、間隔を空けずに素早く何かをするという意味で使います。
「矢継ぎ早に話す」とは?
「矢継ぎ早に話す」は「次々と続けざまに話す」ということです。
どんどん話す、一方的に話す、口を挟むまもないほど早く話すといったことになります。
- 矢継ぎ早に話す
- 矢継ぎ早に質問する
- 矢継ぎ早にまくし立てる
など、「矢継ぎ早」に相手に向かって言葉を発するという意味で色々なバリエーションがあります。
もちろん、嬉しいことがあって早く相手に報告したくて急いで話すという場合もあるかもしれません。
ですが、早口で一方的といった悪い意味で使われることも多い言葉です。
「矢継ぎ早」に話されると、相手はプレッシャーを感じたり萎縮してしまったり、あるいは不快に思ったりするかもしれません。
ビジネスシーンでも日常生活でも、「矢継ぎ早に話す」よりは文と文の間に適度な間をとった、ゆったりした話し方の方が相手に伝わりやすいですし印象もいいものです。
次々急いで話さないといけない理由がない限りは、「矢継ぎ早に話す」ことは避けた方が無難です。
「五月雨式」との違い
「矢継ぎ早」と似ているのが「五月雨式」です。
こちらもビジネスシーンなどで、物事が続くときに「五月雨式に失礼いたします」とか「五月雨式で申し訳ありません」などと用いられます。
これらの違いは次のようになります。
- 「矢継ぎ早」は「続けざまに素早く物事を行う」
- 「五月雨式」は「長い間だらだらと物事が続く」
「矢継ぎ早」はまさに矢をつぎつぎと継いで早く連続して矢を射るイメージで、物事を素早く次々に行います。
一方、「五月雨式」は、途中で中断しながらもだらだらと長引くということです。
五月ごろの雨は、降ったり止んだりしてだらだらと続くということからできた言葉です。
「矢継ぎ早」は物事が次々に素早く続くこと。「五月雨式」は物事が一度に終わらずだらだら続くことです。
どちらも物事が続くのですが、急いでいるときは「矢継ぎ早」、途切れ途切れに続くときは「五月雨式」のように使い分けましょう。
>>「五月雨式に失礼します」の意味とは?使い方や「矢継ぎ早」との違い|言い換え表現
「矢継ぎ早」の例文
- 新聞記者の矢継ぎ早の質問に大臣は言葉を詰まらせた。
- 敵の矢継ぎ早の攻撃になすすべもなく味方が倒されていった。
- 彼は矢継ぎ早にアイディアを出した。
- 彼女は不満を矢継ぎ早にまくし立てた。
- 矢継ぎ早に申し訳ありません。
- 矢継ぎ早のメールで失礼いたします。
「矢継ぎ早」の類義語
「矢継ぎ早」の類義語には次のようなものがあります。
- ひっきりなし(絶え間なく続くさま)
- 続けざま(続いて事が起こること)
- 立て続け(時間を置かずに続けて行われること)
- 畳み掛ける(相手に余裕を与えず次々に行うこと)
まとめ
「矢継ぎ早」は「続けざまに早く行うこと」という意味です。
矢を次々につがえて射るように、素早く物事を続けて行うということです。
「矢継ぎ早に行う」「矢継ぎ早に話す」などと使います。
ビジネスシーンで「矢継ぎ早」を使うのは、緊急時などで急いで何度も連絡する必要があるときなどになります。
急ぐ必要のないときに「矢継ぎ早」に話したり質問したり、催促などの連絡をすることは相手を焦らせてしまいますので気をつけましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!