言葉の意味と使い方

「弥生」とは何月?意味や由来と読み方や別の異名も解説

「弥生」とは何月?意味や由来と読み方や別の異名も解説

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「弥生」とは、日本古来の月の呼び方である和風月名の一つです。

今回は、「弥生」は何月なのか、意味や由来、読み方から異名を解説いたします。

弥生は何月?

弥生は「やよい」と読み、3月のことを意味する和風月名です。

和風月名とは、旧暦で使われていた月の和風の呼び名で、季節や行事に合わせて名付けられています。

新暦となった現代でも、和風月名はそのままの月に当てはめて引き継がれて使用されていますが、旧暦と新暦では暦自体が違っており、1〜2ヶ月のずれがあります。

ですから現代でも弥生=3月とされてはいるのですが、実際の季節で当てはめるとの4月上旬〜5月上旬頃のことを指しています。

このように旧暦と現代の新暦を比べるとずれはありますが、現代では弥生=現代の3月で合っているのでそのまま覚えておいてくださいね。

ちなみに、3月である「弥生」と12月である「師走」だけが「月」という漢字がついていない和風月名となっています。

旧暦と新暦の違いは?新暦になった理由は?

現代で使われている新暦は、「太陽暦」である「グレゴリオ暦」です。

そして旧暦とは、「太陽太陰暦」のことを指します。

新暦と旧暦の違いは、何を基準に暦が作られているかという点で違います。

新暦のグレゴリオ暦は太陽暦ですから、太陽の動きを基準として作られています。

一方、旧暦は太陽太陰暦と言い、太陽の動きと月の動きの双方を考えて作られた暦です。

旧暦は、月が地球の周りを一周する期間である約29.5日を一ヶ月としています。

そうすると、一年が

29.5日×12ヶ月=354日

となり、365日が1年となる太陽に合わせた暦と比べると、少し季節にズレが出てきてしまいます。

なので太陽太陰暦である旧暦はその差を解消するために、「うるう月」を19年に7回ほどの割合で入れるようにしていました。

つまり、旧暦では年によっては13ヶ月ある年があったのですね。

しかし、日本は1873年(明治6年)から太陽太陰暦である旧暦を廃止し、新暦を使うようになりました。

その理由は、明治維新後に世界各国との交流が盛んになったからだと言われています。

当時の世界では新暦であるグレゴリオ暦が多くの国で使われていましたから、世界に合わす必要性が出てきたのです。

鎖国時代だった江戸時代が終わって、文明開花が始まり、やがて暦も見直すことにしたのですね。

その結果、太陽太陰暦である旧暦が終わり、現代のグレゴリオ暦である新暦が日本で始まったのです。

弥生の意味と由来は?

弥生の意味と由来は、その漢字の意味を知るとわかります。

「弥」という字には、「ますます、いよいよ、どんどん」など勢いが増していく意味があります。

そして「生」という字には「春が到来しており、草木が生い茂る様」をあらわしていると言われています。

この二つの文字は、「草木が弥(い)や生い茂る」という言葉が語源とされています。

それが「いやおい」となり、徐々にくだけて「やよい」となったとされています。

旧暦において春は、1月〜3月とされています。

弥生は最後の春の月ですが、現代では3月上旬〜4月上旬頃ですから春真っ盛りの時期でした。

生命がそこかしこに溢れる弥生は、昔の人々にとって次の夏である4月へと続く、最後の春の月として扱われていたのでしょうね。

弥生の異名は?

弥生の異名も、他の月と同様にいくつもあります。

異名の由来には、3月らしいイベントや、生命の息吹と成長を感じさせるものが多くあります。

異名1、「雛月(ひいなつき)」

3月には、雛祭りがあります。

それにちなんで「雛月(ひいなつき)」と呼ばれていたとのこと。

ちなみに雛祭りも、暦である旧暦(太陰太陽暦)の伝来と同様に中国が由来とされています。

異名2、「桃月(とうづき)」

3月は梅が終わって桃の花が咲く時期です。

それにちなんで、「弥生」にはこのような異名もあったようです。

桃は雛祭りとも関係の深い花ですね。

異名3、「晩春(ばんしゅん)」

旧暦において春は、1月〜3月です。

3月である弥生は、春の最後の月ということで「晩春(ばんしゅん)」と呼ばれることもありました。

異名4、「花つ月(はなつづき)」

一つ前の月の2月である如月には「梅」が、そして弥生では「桃」や「桜」が見頃となります。

花の見頃が続く時期であり、このような異名がついたのだと言われています。

春らしい華やかな異名だと言えますね。

異名5「花見月(はなみづき)・花惜月(はなおしみづき)」

如月の「梅」、続いて弥生の「桃」や「桜」やその他の草花・・・・。

弥生の頃は春真っ盛りで花が咲き乱れるため、お花見が盛んな月でもありました。

よって「花見月(はなみづき)」、そしてその花が散ることを惜しんで「花惜月(はなおしみづき)」という異名で呼ばれていたと言われているのです。

3月は春の最後の月ということで、その麗らかな雰囲気を惜しむ方も多かったことが分かる異名ですね。

まとめ

「弥生」は3月の和風月名です。

弥生という字は、草木がますます生い茂る様をあらわしていると言われています。

異名では「花見月(はなみづき)」や「花惜月(はなおしみづき)」といったものがあります。

弥生は如月の梅に続き、桃や桜などの草花が見頃となる春真っ盛りの月だったのですね。

旧暦では1月〜3月は春ですから、弥生は最後の春の月・・・。

人々は春が終わるのを惜しみながらも、春の最後の盛りとして花見を楽しんだりする様が異名には見られていると言えますね。

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