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「夜寒」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「夜寒」について解説していきます。
「夜寒」について基本的な意味や読み方、使い方はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「夜寒」を使った俳句や例文もご紹介いたします。
「夜寒」の意味と読み方
「夜寒」とは、秋も終わりに近づき夜の寒さが少し強くなってきたことを示す言葉です。
秋の中にも冬の気配が色濃く感じられる季節を表現しており、季節の移り変わりに敏感な日本ならではの繊細かつ美しい言葉ともいえるのではないでしょうか。
読み方は「よさむ」です。
「よるかん」「やかん」などではありませんので覚える際はご注意ください。
「夜寒」の使い方
「夜寒」は俳句の季語となっている他、ビジネス文書などの時候の挨拶としても使われています。
夜の寒さをしっかりと感じる季節になったという事を表現しており、受け取る相手の体調を気遣う言葉と一緒に使われることも多いんですよ。
「夜寒」はいつの季語?
「夜寒」は俳句を作るうえで「秋」の季語となっています。
秋の中でも終わりごろである「晩秋」の季語なんですよ。
子季語しては「宵寒」「夜寒さ」「夜を寒み」などがあります。
「夜寒」を使った俳句
いさり火を横にながめたる夜寒哉
(いさりびを よこにながめたる よさむかな)
正岡子規
ひとり見る夜寒の闇に指を立て
(ひとりみる よさむのやみに ゆびをたて)
加藤秋邨
おちよろ舟夜寒の潮を漕ぐ灯かも
(おちょろぶね よさむのしおを こぐひかも)
水原秋櫻子
一つ家や夜寒ほうとうすすりあふ
(ひとつやや よさむほうとう すすりあう)
飯田蛇笏
「夜寒」の例文
- 拝啓 夜寒の候、貴社におかれましては更なるご活躍の事と拝察いたします。
- 夜寒感じる季節となりました。〇〇様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
- 夜寒身に染みる時節、どうぞお体には十分お気をつけてお過ごしください。
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。