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「夕時雨」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「夕時雨」について解説していきます。
「夕時雨」について基本的な意味や読み方はもちろん、いつの季語なの?類語はある?といった疑問にもお答えしていきます。
「夕時雨」を使った俳句もご紹介いたします。
合わせて読みたい▽
>>「初時雨」の意味や読み方とは?いつの季語?俳句も紹介
「夕時雨」の意味と読み方
「夕時雨」とは、夕方に降る時雨を指す言葉です。
読み方は「ゆうしぐれ」です。
時雨とは、秋の終わりごろから冬の初め頃にかけて降る通り雨のことで、夕時雨は初冬にかけての季節の夕方に降る時雨という意味なんですね。
決して長時間降ることはありませんが、すぐに止んだかと思ったらまた降りだしたりするのが特徴です。
季節の変わり目であり気温も下がっている中で降る通り雨はとても冷たく、降ったり止んだりを繰り返しながらどんどんと冬へと季節を変えていくのが「夕時雨」です。
主に日本海側の地域でよく見られる現象であり、長野県や福島県などの山間部でも見られる雨でもあります。
「夕時雨」はいつの季語?
「夕時雨」は俳句を作るうえで「冬」の季語となっています。
冬の中でも初め頃である「初冬」を表現する季語です。
子季語には「朝時雨」「時雨傘」「時雨心地」「時雨の色」などどこか儚げで美しい言葉が数多くあるんですよ。
「夕時雨」の類語
夕方頃に降る雨を指す言葉としては「朝時雨」があります。
これは、朝の時間帯に降る時雨という意味の言葉であり「夕時雨」同様初冬の季語となっています。
「夕時雨」を使った俳句
夕時雨なじみの店の縄のれん
(ゆうしぐれ なじみのみせの なわのれん)
増田文雄
大吉と宿の番傘夕時雨
(だいきちと やどのばんがさ ゆうしぐれ)
鈴木多枝子
夕時雨席ゆづられし看取りあと
(ゆうしぐれ せきゆずられし みとりあと)
城石美津子
家路とは情のあるもの夕時雨
(いえじとは じょうのあるもの ゆうしぐれ)
粟津松彩子
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。