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「五月雨式に失礼します」
「五月雨式に申し訳ございません」
このような言い回しは、ビジネスシーンでよく用いられています。
この「五月雨式」とはどのようなものか、よくわからないまま聞き流したり読み飛ばしたりしている人もいるかもしれませんね。
知らないと全く謎なこの「五月雨式に失礼します」は、どのように使う言葉なのでしょうか。
今回は、「五月雨式に失礼します」の意味とは?使い方や「矢継ぎ早」との違い|言い換え表現についてご説明いたします!
「五月雨式」の意味
「五月雨式」は「断続的に物事が行われること」という意味です。
「さみだれしき」と読みます。
「五月雨」を「さみだれ」と読むのが、知らないとまず無理ですよね(笑)。
「ごがつあめしき」などと読んでしまいそうですから、しっかり覚えておきたいですね。
「五月雨式」は、物事が一度だけで終わるのではなくて、途切れながらではあるが何度も続けて行われるということ、またそのやり方のことを表す言葉です。
>>「重複」の読み方や意味と使い方!ビジネスでの重複メールのお詫び例文
「五月雨式に失礼します」とは?
「五月雨式」は、ビジネスメールなどで「五月雨式に失礼します」という言い回しでよく用いられます。
「五月雨式に失礼します」は「断続的になり失礼します」という意味です。
「五月雨式に失礼します」は、メールなどの用件が一度ですっきりまとまらずに、少しずつ何度も送ることになってしまうときに使います。
何度も相手にメール確認をする手間をかけてしまうので、そのお詫びの意味を込めた言葉です。
しかし、例えば会議や作業の報告を逐次報告する必要があるときなどは、メールが断続的になるのは当然です。
そのようなときにもクッション言葉的に冒頭で「五月雨式で失礼いたします」などと用いられます。
「五月雨式に失礼します」は日常では使わない言葉ですが、ビジネス用語として使い勝手のいい言葉です。
「五月雨式」の使い方
「五月雨式」はメールや報告などを何度にも分けて断続的に行うことを言います。
主にビジネス用語として使われます。
だらだら続いて、相手に何度も手間をかけて申し訳ない、というネガティブな意味でも使えます。
また、仕事の報告や納品などをできたところからして欲しいときに「五月雨式に報告してください」などと使われることもあります。
【例文】
- 五月雨式で失礼いたします。本日打ち合わせで決定しました内容を報告いたします。
- 五月雨式で申し訳ありませんが、今回の分を納品いたします。
- 五月雨式で構いませんので、作業の進捗状況は詳しく報告してください。
- この件に関する資料が五月雨式に届くので、あとでまとめて見られるようにまとめておいてください。
- 準備ができたものから、五月雨式にお届けいたします。
>>「重ね重ね」の使い方!お詫びメールやお礼・お願いする時に使ってもOK?【例文】
「五月雨式」の語源
「五月雨式」がどうして物事が断続的に続くことを表すのでしょうか。
語源を知らない人も「五月雨」という言葉から想像がつきそうです。
「五月雨」は、まさに「五月」の「雨」のことです。
今の5月は新緑の気持ちいいい晴れのイメージかもしれませんが、昔の5月は旧暦ですから、だいたい今の6月にあたります。
日本人にとっては梅雨の時期です。
このころは、雨が途切れながらもしばらくの間降り続けます。
この旧暦5月ごろの長雨を、物事が断続的にだらだらと続く様子を例えて「五月雨」という言葉ができたのです。
「五月雨」は「さつきあめ」と読むこともありますが、多くは「さみだれ」と読みます。
さつき(五月のこと)の「さ」と、「水垂れ」からきた「みだれ」が合体したものである、あるいは「さ乱れ」からきているなどの説があります。
「矢継ぎ早」との違い
「五月雨式」は、メールなどを一度でまとめずに、断続的に送るときに使う言葉でしたね。
次々送るということでは、「矢継ぎ早」という言葉もあります。
この「五月雨式」と「矢継ぎ早」の違いは
- 「五月雨式」は「だらだらと物事が続くこと」
- 「矢継ぎ早」は「続けざまにすばやく物事を行うこと」
となります。
「五月雨式」が、途切れつつも何度にもわけてだらだらと続く、ということを表します。
それに対して、「矢継ぎ早」は短時間のうちに次々と続けざまに事を行うさまを表します。
矢をすばやくついで続けて射る技ということから来た言葉で、非常にスピードが速くて続けさまであるというニュアンスです。
どちらも物事を続けて行うことではありますが、スピード感が違っていますので、それぞれ場面に応じて使い分けましょう。
「五月雨式」の言い換え表現
「五月雨式」の言い換え表現には次のようなものがあります。
- 断続的(切れたり続いたりするさま)
- 立て続け(続けざま)
- 途切れ途切れ(なんども途切れるさま)
- ひっきりなし(絶え間がないこと)
まとめ
「五月雨式」の使い方はおわかりいただけたでしょうか。
今までメールや会話で「五月雨式」と言われてもよくわからなかったと言う人も、語源から調べてみるとイメージがつかみやすかったのではないでしょうか。
だらだら続いてしまうというネガティブな意味だけではなく、少しずつ行うという意味で広い場面で使える言葉です。
ぜひ覚えておいてください。
最後までお読みくださりありがとうございました!