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「彼は朴訥とした人だ」
この「朴訥」という言葉、どういう意味かご存知ですか?
意味がわからないと、褒めているのか悪口なのかもよくわかりませんよね。
今まで使ったことがないという人もいると思いますので、「朴訥」の意味をしっかり確認しましょう。
今回は、「朴訥」の意味と使い方!褒め言葉?「朴訥とした人」とは?|例文についてご説明いたします!
「朴訥」の意味
「朴訥」は「かざりけがなく、口数が少ないこと」という意味です。
「ぼくとつ」と読みます。
「朴」は、飾り気がないことを表す漢字です。
「訥」は、どもる、口が重い、口下手などと意味の漢字で、口籠もってつっかえながら言うことを表します。
「朴訥」は、性格に飾り気がなく、素朴で無口なことを表す言葉です。
>>「寡黙」 と「無口」の違いは?意味と使い方を解説!|類義語・例文
「朴訥」の使い方
「朴訥」の使い方
「朴訥」は、「朴訥だ」「朴訥とした○○」などの使い方をします。
人物の性質や言動を表します。
「朴訥とした男」「朴訥とした青年」など、男性について使うことが多いですが特に決まりはなく、女性に対して使うこともできます。
「剛毅朴訥」あるいは「剛毅朴訥仁に近し」という言葉もあります。
- 「剛毅朴訥」は「心が強く、しっかりしていて飾り気のないさま」という意味です。
- 「剛毅朴訥仁に近し」は「剛毅で飾りけのない人は、道徳の理想である仁に近い」という意味で、論語の言葉です。
「朴訥」は褒め言葉?
「朴訥」は、飾り気がないということで、基本的には飾り気のない素直さや格好をつけないありのままの姿でいることを褒める言葉として使います。
ですが、必ずしも褒め言葉と受け取られるわけではありません。
昔は、飾らないことや無口なことは、イコール真面目、勤勉といったよいことにつながる美点だと受け止められ、「朴訥」は褒め言葉でした。
ですが、近頃では飾り気がなく無口なことはあまりよいとはされません。
むしろ地味でつまらないという悪い受け取り方になってしまうことがあります。
特に女性に対して使うと、おしゃれではない、華やかさがないという悪い意味で受け取られることも多いようです。
また、「訥」は口下手やどもると言う意味がありますので、この点からも「朴訥」は褒め言葉ではないと感じる人が多いようです。
基本的には「朴訥」には悪い意味はなく、素朴で無口なことを褒める言葉ですが、近頃では悪く受け取る人が多いので、褒め言葉として使うのは要注意です。
他の言い方に変えた方が無難ですね。
「朴訥とした人」とは?
「朴訥とした人」というのは、「飾り気がなく無口な人」のことです。
口がうまいばかりで何もしない人や社交的だけどいい加減な人などとは違い、無口で全然飾り気はないけれど、真面目で信頼できる人という意味合いで、いい意味で使われます。
ですが、これも上で述べたように、「朴訥」は褒め言葉だと思われない場合もあります。
ですから、「朴訥とした人だ」などと言う場合は、前後の文脈でほめていることがわかるように使った方がいいでしょう。
「朴訥」の例文
- 彼は朴訥とした語り口で故郷の思い出を語った。
- あの人はとても真面目で朴訥な人柄だ。
- 彼女は田舎育ちの朴訥な人だ。
- 彼は朴訥な男性だがお酒を飲むと意外とおしゃべりになる。
- 彼はこの映画で朴訥とした青年を演じた。
「朴訥」の類義語
「朴訥」の類義語には次のようなものがあります。
- 素朴(性質などが飾り気がなく自然であること)
- 純朴(素直で飾り気がないこと)
- 飾り気のない(自分をよく見せようと表面をかざろうとしていないこと)
- 無口(普段あまり喋らない性格であること)
- 口下手(ものの言い方が巧みでないこと)
「素朴」や「純朴」はいいイメージで使われることが多いので、褒めるつもりで「純朴な人」などと言い換えて使っても安心でしょう。
「口下手」は悪い意味で使うので気をつけましょう。
「朴訥」の対義語
「朴訥」の対義語には次のようなものがあります。
- 饒舌(口数多く喋ること)
- 派手(装いや行動が華やかで人目を引くこと)
- 軽薄(言葉や態度が軽々しいさま)
まとめ
「朴訥」は「かざりけがなく、口数が少ないこと」という意味です。
褒め言葉なのですが、「飾り気がない」「無口」ということをいいと思う人が少なくなっているので、最近ではあまり褒め言葉とは受け取られないでしょう。
前後の文脈からいい意味で使っていることがわかるようにする、「純朴」などの他の言葉に言い換えるなどの工夫が必要です。
少し注意が必要ではありますが、「朴訥」は素朴で無口、真面目ないい人柄のことを表す言葉ですので、しっかり理解してぜひ機会があれば使ってみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!