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言葉の意味と使い方

「穿った(うがった)見方」の正しい意味と使い方!誤用が多い?自分で言うのはあり?

「穿った(うがった)見方」の正しい意味と使い方!誤用が多い?自分で言うのはあり?

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「穿った見方をすると……」

このように「穿った見方」という言葉を使ったり、見聞きしたことはありませんか?

じつは、この「穿った見方」、誤用している人が大半なんですよ。

正しい意味を知らないという人も多いので、ぜひこの機会に確認しておきましょう。

今回は、「穿った(うがった)見方」の正しい意味と使い方!誤用が多い?自分で言うのはあり?についてご説明いたします!

「穿った見方」の意味

「穿った見方」は「物事の本質をとらえた見方」という意味です。

「うがったみかた」と読みます。

「穿った」は「穿つ」という言葉です。

「穿つ(うがつ)」は、「穴を開ける」「物事や人情の真の姿を的確に指摘する」「衣類や履き物を身に着ける」という意味です。

最後の「衣類や履き物を身につける」はかなり古風な表現なので、ほぼ使いません。

「穿つ」はもともと「穴を掘る」ということで、そこから転じて「物事を掘り下げる」という意味となり、「本質を捉える」「真相を見抜く」といった意味で使われるようになりました。

「穿った見方をする」は、表からはわからないような物事の真相をついた見方をするということなのです。

合わせて読みたい▼
「邪推」の意味と使い方!誤用が多い?「うがった見方」ついても解説|類義語・対義語>>

「穿った見方」の使い方

誤用が多い?

「穿った見方」は、非常に誤用が多い言葉です。

本来は、「「穿った見方」は「物事の真相をついた見方」です。

ですが、「穿った見方」は「疑ってかかるような見方」「あれこれ詮索するような見方」という意味で使う人が非常に多いのです。

平成23年度の文化庁「国語に関する世論調査」では「穿った見方をする」の意味を

  • 本来の意味である「物事の本質をとらえた見方をする」と答えた人……26.2%
  • 本来の意味ではない「疑ってかかるような見方をする」と答えた人……48.2%

という、逆転した結果が出ています。

>>文化庁「国語に関する世論調査」PDF

「穿つ」は「穴を開ける」という意味ですから、そこから「掘る」→「根掘り葉掘り詮索する」という意味でとらえられるようになったと考えられます。

あるいは「穿った」が「疑った」と音が似ていることも原因の一つでしょうか。

色々な説がありますが、「穿った見方」はこのように疑い深い見方という意味だと誤解されていることが多いのです。

合わせて読みたい▼
「邪推」の意味と使い方!誤用が多い?「うがった見方」ついても解説|類義語・対義語>>

正しい使い方は?

「穿った見方」は、前述の通り「疑い深い見方」という間違った意味で使われることが多い言葉です。

ですが、正しくは「物事の本質をとらえた見方」ということですよね。

「穿った見方」は疑い深い人や詮索好きな人をを批判する言葉ではありません。

むしろ、「物事の真相をついている」「本質を的確にとらえている」といういい意味で使います。

「穿った見方をするね」などと言われても、それは本来の意味では褒め言葉ということになります。

自分で言うのはあり?

自分の意見を述べるときに「穿った見方をすると……」などと切り出す人がいます。

しかし、「穿った見方」は「物事の本質を的確にとらえた見方」という、いい意味の言葉です。

物事の本質をみごとにとらえているね、という褒める意味で「穿った見方ですね」などと人に向けて使うことができます。

ですから、自分の意見を述べるときに「穿った見方だが」「穿った見方をすると」などというのは不適切なのです。

また、人の意見を批判するのに「それは穿った見方だ」というのもおかしいということになりますね。

誤用が多いので違和感があるかもしれませんが、「穿った見方」はいい意味であることを理解して使いましょう。

「穿った見方」の例文

  1. 彼は穿った見方ができる人だ。
  2. 穿った見方をする彼女がいうことだから、きっと正しいのだろう。
  3. 常に世の中を穿った見方で見るようにしている。
  4. 穿った見方をしたことで素晴らしい発見に辿り着いた。

「穿った見方」の言い換え表現

「穿った見方をする」の言い換え表現は次のようなものがあります。

  • 見通す(内面の物事を見抜く)
  • 見抜く(奥底まで見通す)
  • 確かな目を持つ(物事の良し悪しを見極める力を持つ)
  • 裏を読む(表面に現れない意味を読み取る)
  • 鑑識眼がある(物事の性質や善悪を見極める能力を持つ)
  • 看破する(物事の真相を見抜くこと)

「穿った見方」の対義語

「穿った見方」の対義語には次のようなものがあります。

  • 見る目がない(物事を正しく評価する知識や観察力がない)
  • 目が節穴(物事の意味を見抜くことができないこと)

まとめ

「穿った見方」は、多くの人が間違った使い方をしている言葉です。

「疑った見方」「ひねくれた見方」「詮索するような見方」という悪い意味で使われることが多く、「穿った味方だが……」と自分の意見をいうときに用いられることも多いです。

しかし、本来は「物事の本質を見抜く」といういい意味の言葉です。

「穿った見方」は、表面だけでなく表からはわからないような物事の本質的な部分をとらえた見方ということですので、正しい意味をきちんと覚えておきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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