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「いささか」という言葉を耳にすることがあります。
あまり日常会話では使わない言葉でしょうか。
サザエさんの「伊佐坂先生」が思い浮かぶという人も多いかもしれません(笑)。
でも、年配の方が使っていたり、文章の中やテレビなどで見聞きしたことはあると思います。
古風な言葉ですので、意味がよくわからないという人もいるのではないでしょうか。
仕事をしていく上でも、格式張った文章やあらたまった場、年配の方との会話などでは使うこともある言葉ですので、意味や使い方を確認しておきましょう。
今回は、「いささか」の意味と使い方!漢字ではどう書く?【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「いささか」の意味
「いささか」は「ほんの少し、わずか」という意味です。
数量や程度が少ない様を主観的に表す言葉です。
ちなみにサザエさんに出てくる伊佐坂先生はフルネームでは「伊佐坂難物」という名前らしいのですが、「ちょっと気難しい人」という設定なのでしょうか(笑)。
また、「いささか」は現代では逆に「かなり」を指すこともあります。
言葉の意味としては「少し」なのですが、例えば「その服装はいささか派手ですね」と言うことで「その服装は派手すぎますね」ということを表したりします。
また、自分に対して使うことで、例えば「私はフランス語にはいささか自信がありまして」と言うことで「フランス語にすごく自信がある」ということを表したりします。
これらはストレートではなくて嫌味や皮肉であったり、あるいは婉曲や謙遜のような使い方ですね。
「いささか」の後に続く内容や、その場の状況によって言葉通りの意味か、逆の意味かを判断するのが良いでしょう。
「いささか」の使い方
さて、先ほど「いささか」は数量や程度が少ない様を主観的に表すと説明しました。
客観的に見て少ない場合、つまり単に物の個数が少ない、量が少ないなどというときには使いません。
少ないということに自分の感想や感情など、主観が入るときに使う言葉なのです。
わかりやすく例を挙げると、「パンをいささか買った(少しだけ買った)」とは言いませんが、「パンをいささか買い過ぎてしまった(少し買い過ぎた)」とは言います。
パンが少ないというのは個数の問題ですが、パンを買い過ぎたというのは自分の主観ですよね。
「いささか」は数量そのものではなく、気持ちについて表す言葉だと考えると良いでしょう。
また、「いささか」の後に「~ない」という否定の言葉を続けることで「少しも~ない」という意味を表すこともできます。
例文で使い方を確認しておきましょう。
()内は「いささか」の意味です。
【例文】
- 今日は移動が多く、いささか疲れましたね。(少し疲れた)
- 彼はいささか気難しい人だね。(少し気難しい)
- 今回のプレゼンにはいささか自信があります。(少し自信がある/かなり自信がある)
- 彼女の表情にはいささかの動揺も見られなかった。(少しも動揺が見られない)
「いささか」は漢字ではどう書く?
「いささか」は漢字では「些か」「聊か」と書きます。
「些」という漢字は「わずか」という意味です。
「聊」という漢字は「わずか」「かりそめの」「楽しむ」などの意味です。
どちらを使っても同じ意味なので特に使い方に違いはありませんが、どちらも常用外漢字なので、一般的には「いささか」とひらがなで表記されることが多いです。
「いささか」の類義語
「いささか」に似た言葉には次のようなものがあります。
- わずかに
- ほんの少し
- ちょっぴり
- いくばくか
- 申し訳程度
- 雀の涙ほど
- 若干
- 少々
などなどです。
「ほんの少し」「少々」などは会話の中でも普段からよく使うのではないかと思います。
「いささか」は文語的で堅いイメージですから、ビジネスシーンなどであらたまった言葉を使ったほうが良い場合などに向いていますね。
「いささか」の対義語
「いささか」の対義語には次のようなものがあります。
- 大いに
- 非常に
- 甚だ
- 大変
- 随分
- すごく
- かなり
- とても
などです。
ちなみに「甚だ」は悪い意味で程度が大きいことを表すときに使われることが多いです。
ポジティブな内容を伝えたいときには他の表現にしたほうがよいでしょう。
まとめ
「いささか」は「ほんの少し」という意味ですが、いろいろな使い方ができる言葉ですね。
自分の気持ちを謙遜したり、遠回しに表現したりすることもできます。
今まで「いささか」を使ったことがなかったという人も、機会を見つけて使ってみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!