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妖怪「絡新婦」とは、その漢字があまり知られていない事からマイナーな妖怪かと思われがちですが実は違います。
今回は妖怪「絡新婦」について何をする妖怪か?などの基本的な事から女郎蜘蛛との違いについても詳しくご説明していきます。
妖怪「絡新婦」とは
妖怪「絡新婦」とは、日本に古くから伝わる妖怪で、見目麗しい美女に化けることが出来る蜘蛛の妖怪です。
400歳を超えてもなお生きた蜘蛛が女の姿に化ける、恋人に捨てられた女性が山に入ってその姿を蜘蛛へと変えたともいわれており、その見た目と美しい琵琶の音色で男性を誘惑し食べてしまう恐ろしい妖怪なんですよ。
6本の触手のような腕を持ち、それぞれの腕で蜘蛛を操ることが出来るんだとか。
また全国各地で伝わっている伝承で特に多いのが「絡新婦は滝に住んでいる」というお話です。
現存する浄蓮の滝にも実は絡新婦の伝承が残っているんですよ。
本来は「女郎蜘蛛」と表記され、この「絡新婦」は漢字を当てた熟字訓となっています。
古くは江戸時代に人気だった「太平百物語」という怪談集や、妖怪画を集めた画集「画図百鬼夜行」にもその姿が描かれているんですよ。
「絡新婦」は何をする?
「絡新婦」は美女に姿を変えて人間の前に姿を現すとされています。
男性の前に現れては、その美貌とうっとりするほどの琵琶の音色で男性を誘惑し、引き寄せられていったところを捉えて食べてしまうのだとか。
また伊豆市には絡新婦と約束した木こりの伝説が残されており、自分の姿を見たことを誰にも言わないように、と絡新婦と約束を交わした木こりが、宴の席でうっかり絡新婦の話をしてしまい
直後、目に見えない糸に引きずられるように外へと連れ出され、翌日死体となって発見されたそうです。
どちらにしても男性に害をなすとても恐ろしい妖怪ですね。
「絡新婦」と「女郎蜘蛛」との違い
妖怪としての正しい表記は「絡新婦」となります。
ですが「絡新婦」も「女郎蜘蛛」もどちらも同一の妖怪を指す名前であり、大きな違いはありません。
より妖怪として正しい表記をしたい場合は「絡新婦」を使うのがおすすめです。
まとめ
男性を誘惑し、最終的には食べてしまうとされる恐ろしい妖怪が「絡新婦」なんですね。
実際に存在する虫であるジョロウグモも、子育てのためにメスがオスを食べてしまうという習性があり、「絡新婦」「女郎蜘蛛」という妖怪名ももしかしたらそこからきているのかもしれません。
人気怪談作家である京極夏彦さんの著書にも「絡新婦の理」という作品があるので、妖怪・ミステリー好きな方はぜひ一読してみてはいかがでしょうか。