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日本は屈指の雪国と言われていますが、雪を表現する言葉の1つに「雪間」というものがあります。
美しい言葉ではありますが、あまり聞きなじみがない言葉なので聞いたことが無いという人も多いのではないでしょうか。
今回は改めて「雪間」について基本的な意味や読み方はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「雪間」を使った俳句もご紹介いたします。
「雪間」の意味と読み方
「雪間」には3つの意味があります。
読み方は意味に関わらず全て「ゆきま」と読みます。
「ゆきかん」や「せつま」などではありませんので覚える際はご注意ください。
1,雪が降っている時期の「晴れ間」
1つ目は雪が降っている時期の「晴れ間」を指す言葉で、降り続いていた雪がやんでいる瞬間を指します。
2,雪の無い場所
2つ目は雪が降り積もっている地面の中で雪の無い場所を指す言葉でもあります。
冬から春へと季節が移り変わり、だんだんと雪解けが進む中で真っ白な中に一部分だけ地面が見えていたりすることがありますが、このような場所を「雪間」と呼びます。
3,雪が降っている最中
3つ目は「雪が降っている最中」という意味です。
「雪間」はいつの季語?
俳句において「雪間」は「春の雪解けにより地面がぽつぽつと顔を見せる」という意味を持つので「春」の季語として使われています。
雪、ついているので冬だと思ってしまいますが、春なんですね。
「雪間」と「雪解け」の違い
「雪間」は白く染まった地面の中にぽつぽつと地面が見える事を意味していますが、「雪解け」は全体的に雪が解けて水となって流れていくという意味があります。
どちらも「雪が解ける」という意味を持っている言葉ではありますが、その規模に違いがあると言えるのではないでしょうか。
「雪間」を使った俳句
揺るるものよりありそめし雪間かな
(ゆるるもの よりありそめし ゆきまかな)
稲畑汀子
壼のぞくごとくに雪間雪間かな
(つぼのぞく ごとくにゆきま ゆきまかな)
鷹羽狩行
少年と少女の雪間つながれり
(しょうねんと しょうじょのゆきま つながれり)
田中武彦
まとめ
雪を表現する名称は時代や地方によってそれぞれ異なります。
その降り方や積もり方によってとても細かく分けられて表現されているので、この雪は何と呼ぶのだろう、と一度考え調べてみるのも新しい冬の楽しみ方かもしれません。
それぞれに付けられた呼び名について考えると、季節を大切にする日本ならではの高い表現力と感受性に驚かされるのではないでしょうか。
雪間にはフキノトウなどが顔を出している事も多く、雪国に暮らす人にとっては春を告げてくれる喜ばしい現象なんですよ。