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俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「梅見」について解説していきます。
言葉によっては耳なじみがあるものや、中には全く聞いたことが無いものもあるのではないでしょうか。
今回は改めて「梅見」について基本的な意味や読み方はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「梅見」を使った俳句もご紹介いたします。
「梅見」の意味と読み方
「梅見」とは、初春に咲いた可憐で美しい梅の花を見て楽しむことを指す言葉です。
読み方は「うめみ」で、「うめけん」「ばいみ」などではありませんので覚える際はお気を付けください。
どこか華やかで賑やかな桜の花の花見とは異なり、梅の花は静かに落ち着いて鑑賞する花として古くから親しまれていました。
「静寂」の中で咲く可憐な梅の花を見て春の訪れを感じる事を「梅見」と言います。
春の訪れを告げる花としても知られており、現在でも2月の別名に「梅見月(うめみづき)」と使われています。
「梅見」はいつの季語?
「梅見」は俳句を作るうえで「春」の季語として使われています。
春に咲く他の花よりも先だって咲く事から、春の初め頃である「初春」の季語なんですよ。
子季語には「観梅」や「梅見茶屋」などがあります。
「梅見」とはいつ頃を指すの?
梅が開花するのは1月下旬から5月上旬です。
開花時期に4か月の開きがあるのは日本列島が縦に長い形をしているからです。
地域によって梅の開花時期に大きく差があるので、お住まいの地域で梅見を楽しみたいと思った時は気象庁のサイトに掲載されている「梅の開花状況」をチェックするのがおすすめです。
「梅見」を使った俳句
さむしろを畠に鋪て梅見かな
(さむしろを はたけにしいて うめみかな)
蕪村
黒髪にひとひら梅見帰りかな
(くろかみに ひとひらうめみ がえりかな)
杉本忠男
切株を椅子に吉野の梅見茶屋
(きりかぶを いすによしのの うめみぢゃや)
志水千代子
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。