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俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「春暁」について解説していきます。
言葉によっては耳なじみがあるものや、中には全く聞いたことが無いものもあるのではないでしょうか。
今回は改めて「春暁」について基本的な意味や読み方、由来はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「春暁」を使った俳句もご紹介いたします。
「春暁」の意味と読み方
「春暁」とは、春の明け方や日が昇る前のほの暗い時間帯を意味する言葉です。
読み方は「しゅんぎょう」で、「はるあかつき」「はるぎょう」などではありません。
「春暁」が表すのは「夜中を過ぎ、夜がそろそろ明ける」時間帯を表現する言葉なんですよ。
夜明け前のほの暗い様子から日が昇り始める、時間の移ろいを繊細かつ美しく表現したものが「春暁」です。
「春暁」の由来
「春暁」という言葉の由来は、中国の詩人「孟浩然」が書いた詩です。
「春眠不覚暁(春眠暁を覚えず)」という言葉は誰もが一度は授業で習っており、なんとなく覚えているという人も多いのではないでしょうか。
これは「春の眠りはなんとも心地よく、夜明けに気づくことが出来ないため目覚める事が難しい」といった意味を持っています。
ここから春の明け方から日の出までの時間の移ろいを表現した「春暁」という季語が生まれました。
「春暁」はいつの季語?
「春暁」は俳句を作るうえで「春」の季語として使われています。
「初春」などのように限られた時期ではなく「春」という季節を通して使うことの出来る季語なので使い勝手も良く古くから愛されています。
「春暁」を使った俳句
ふるさとの春暁にある厠かな
(ふるさとの しゅんぎょうにある かわやかな)
中村草田男
春暁やうす湿めりして卓と椅子
(しゅんぎょうや うすしめりして たくといす)
高橋さえ子
春暁の雨音たしか聞きにけり
(しゅんぎょうの あまおとたしか ききにけり)
遠藤和彦
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。