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「風光る」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「風光る」について解説していきます。
今回は改めて「風光る」について基本的な意味やその使い方はもちろん、何月の季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「風光る」を使った俳句もご紹介いたします。
「風光る」の意味と読み方
「風光る」とは、本格的な春風を感じ、その爽やかさがまるで風がきらきらと輝いて見えるようだ、という意味の言葉です。
江戸時代から使われている季語の1つです。
雪解けを過ぎ、木々を揺らす春風が心地よく感じられる季節になったことを喜び、またこの先の季節への希望をも感じる事が出来る言葉ですよね。
「風光る」の使い方
「風光る」は俳句における季語として使われているのはもちろん、時候の挨拶としても使う事が出来ます。
時候の挨拶として使う場合は4月いっぱいとなっています。
似たような時候の挨拶として「風薫る」というものがありますが、こちらは「初夏の涼しい風」を表現する夏の季語ですので間違えることの無いよう注意が必要です。
例文
- 「風光る4月となりました。〇〇様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。」
- 「風光る清明の季節となりました。皆様におかれましてはお健やかにお過ごしでしょうか。」
「風光る」は何月の季語?
「風光る」は春の季語として使われています。
三春と呼ばれる「立春である2月上旬から5月上旬の立夏前日」まで、春という季節を通じて使う事が出来るんですよ。
「風光る」と「春の風」の違い
「風光る」「春の風」のどちらも春に吹く爽やかな風を指す言葉ですがそこには若干のニュアンスの違いがあります。
春の風は「風」そのものを表現した言葉ですが、「風光る」は「春の風が吹き渡る光景」を表現しています。
もちろんどちらも三春という同じ時期に使うことの出来る季語なので、作りたい俳句の情景に合わせて使い分けるのがおすすめです。
「風光る」を使った俳句
風光る入江のぽんぽん蒸気かな
(かぜひかる いりえのぽんぽん じょうきかな)
内田百間
野仏の笠の動きに風光る
(のぼとけの かさのうごきに かぜひかる)
木下英一
風光る砥石の腹をへこませて
(かぜひかる といしのはらを へこませて)
齋部千里
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。