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「相殺する」
この言葉、ビジネスシーンで見聞きしたことはありませんか?
殺す、という漢字が入っていてなんだか字面は物騒な感じもしますね(笑)。
この「相殺」は、経理の仕事や、金融、経済関係のニュースなどでもしばしばお目にかかる言葉です。
読み方を間違えている人も多いので、確認しましょう。
また、似たような使い方をする「差引」との違いも調べてみました。
今回は、「相殺」の読み方や意味と使い方!「差引」との違いは?についてご説明いたします!
「相殺」の読み方と意味
「相殺」は「そうさい」または「そうさつ」と読みます。
「そうさい」と読んだ場合は、「差し引いて互いに損得がないようにすること」「長所・利点などが差し引かれてなくなること」という意味です。
貸し借りを相殺するとか、互いの魅力を相殺されるとか、まとめると「帳消しにすること」と言えるでしょう。
「そうさつ」と読む場合は「殺しあう」という意味になります。
「殺」という字は「ころす」「そぐ、へらす」などの意味があり、「ころす」意味では「さつ」、「へらす」意味では「相殺」「減殺」など「さい」と読むことが多いようです。
もちろんビジネスシーンなどでよく出てくるのは最初の「そうさい」の方ですね。
「帳消しにする」という意味で「そうさつする」と読んでいる人も時々いますが、正しくは「そうさい」ですのでこの機会にきちんと覚えておきましょう。
「相殺」の使い方
「相殺」は貸し借りなどを帳消しにするという意味で使います。
大抵「相殺する」「相殺される」という形になります。
色々な場面で使われる言葉ですので、例文で使い方を確認しましょう。
【例文】
- 貸し借りを相殺する。
- 下半期の業績がよくて、上半期の赤字を相殺することができた。
- ローン契約者が死亡した場合は保険で残りのローンが相殺され、その後の返済はなくなる。
- この料理と酒の取り合わせは、それぞれの魅力を相殺しあっている。
- 一度の失敗でそれまでの努力が相殺されてしまう。
「差引」との違いは?
「相殺」とよく似た言葉に「差引」があります。
「差引」は「ある数量から他の数量を引くこと」という意味です。
「さしひき」と読みます。
「差し引き」と書くこともあります。
「相殺」は「差し引いて損得などがなくなるようにする」という意味ですし、「差引」ももちろん「差し引く」ということですよね。
この二つの違いは、
- 「相殺」は「差し引いて帳消しにする」
- 「差引」は「差し引く=ある数量から他の数量を引く」
という点にあります。
つまり「相殺」はゼロになったり長所などがなくなったりするように、物事をチャラにするという意味です。
一方、「差引」はある数値から他の数値を引くわけですから、必ずしもゼロになるとは限りません。
確かに差し引いて数値がゼロになることや、プラスの要素とマイナスの要素がちょうど打ち消し合うことを「差し引きゼロ」と言います。
ですが、ゼロにならない差し引きもあるわけです。
まとめると
「相殺」は「差引」の結果、差がゼロになること
という関係であると理解すると良いでしょう。
【「差引」の例文】
- これまで君に貸した金額を考えると、今回おごってもらっても差引1000円の損だ。
- 収支計算の結果、今期は差引15万円の赤字だ。
- 貸しと借りを差引してみる。
「相殺」の類義語
「相殺」の類義語には次のようなものがあります。
- 帳消し(金銭などの貸借関係が消滅すること。互いに差し引いて損得などくなること)
- 棒引き(貸借関係を終わりにすること)
- チャラ(貸し借りなどを無しにすること)
- 中和(性質の異なるものが互いに融和してそれぞれの性質を失うこと)
お金の貸し借りの話などには「帳消し」や「棒引き」などが代わりに使えますね。
長所などがなくなるという意味では、少し印象は違いますが「中和」が近いでしょうか。
「相殺」の対義語
「相殺」の、辞書に載っているようなはっきりした対義語というのはありません。
意味の上では
- 相乗(二つ以上の要素が互いに効果を強め合うこと)
- 掛け合わせる(複数のものを合わせて一つにする)
などが反対に近い意味合いではないでしょうか。
まとめ
「相殺」の正しい意味と読み方はお分りいただけたでしょうか。
「そうさつ」「あいさつ」……?などと迷っていた人も、「そうさい」と自信を持って口に出すことができますね。
特に経理関係の仕事をしている人などは日常的に口にする機会のある言葉ですから、しっかり理解して使っていきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!