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「秋暁」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「秋暁」について解説していきます。
「秋暁」について基本的な意味や読み方はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「秋暁」を使った俳句もご紹介いたします。
「秋暁」の意味と読み方
「秋暁」とは、秋の夜明け頃を指す言葉です。
夏の暑さが過ぎ、朝晩の冷え込みが日毎に強くなる秋という季節を美しい言葉で表現したものが「秋暁」なんですね。
読み方は「しゅうぎょう」です。
太陽が昇る時間が遅くなり、秋が深まったことをしっかりと感じる事が出来る朝方の時間帯を指す言葉なんですよ。
「暁」という言葉は「夜明け」や「明け方」といった時間帯を指す言葉であり、秋の暁なので「秋暁」という言葉が生まれたとされています。
ちなみに秋の「明け方を過ぎた朝」や「昼間」の時間帯はそのまま「秋の朝」や「秋の昼」と呼ばれています。
「秋暁」はいつの季語?
「秋暁」は俳句を作るうえで「秋」の季語となっています。
初秋や晩秋など時期は限定されておらず、秋という季節全体において使うことの出来る季語です。
子季語には「秋の暁」「秋の夜明」があります。
「曙」と「暁」の違い
「秋暁」に使われている「暁」と似たような言葉に「曙」という言葉があります。
混同されがちな2つの言葉ですが実は若干の違いがあるんですよ。
「暁」という言葉は「夜が明け始めて少し明るくなった時間帯」を指していますが、「曙」は「開け始める前の時間帯」を指しています。
曙は夜明け直前の時間で、暁が夜明けとなってすぐの時間帯を指すんですね。
「秋暁」を使った俳句
島に覚め秋暁残る漁火とあり
(しまにさめ しゅうぎょうのこる いさりびとあり)
林翔
秋暁のくれなゐだちし富士の山
(しゅうぎょうの くれないだちし ふじのやま)
細見綾子
秋暁の行きかふは皆修行僧
(しゅうぎょうの いきかうはみな しゅぎょうそう)
大野林火
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。