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「努力は報われる」
「信じるものは救われる」
今苦しい状況にあっても、これからきっとよくなるという時、このような言い方をしますよね。
この「報われる」とか「救われる」という言葉、悪い状態から良い状態になることを表していることはわかると思います。
「報われる」と「救われる」は、音が似ているので意味も似ていそうですが、どう違うのでしょうか。
意味や使い方の違いを確認しておきましょう。
今回は、「報われる」と「救われる」の違いは?意味と使い方を解説!【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「報われる」の意味
「報われる」は「人に与えた恩恵や、目標や希望を叶えるための労苦に対して、それに見合うだけのものが返ってくる」という意味です。
「むくわれる」と読みます。
「報いる」「報う」は「受けたことに対して、それに見合う行為を相手に行う」という意味です。
それが受け身形になったのが「報われる」ですから、自分がしたことに対して、それに見合うだけのことをしてもらう、見合うだけのことが返ってくるという意味になるわけです。
【例文】
- 日々の努力が報われ、ピアノコンクールで優勝することができた。
- 頑張れば報われると思ってここまでやってきたのだ。
- 地道に活動してきたことが報われる気持ちです。
「救われる」の意味
「救われる」は「悪い条件が相殺される。不安、不満などが一応解消される」という意味です。
「すくわれる」と読みます。
「救う」という言葉は普段からよく使われる言葉だと思います。
「助ける」ことですよね。
人命救助のような実際に手を貸して助けることにも使いますし、神や仏によって救われるという、心が癒されたり悩みが解消されたりする助けのことにも使います。
その「救う」が受け身形になっている「救われる」ですから、助けられる、悪い状況や悩みなどが解消されるということを表すわけです。
【例文】
- この本を読んで救われる人がいるだろう。
- ひどい職場だと思っていたが、部署のメンバーがいい人ばかりで救われた。
- 落ち込んでいたが彼の一言で救われた気持ちだ。
「報われる」と「救われる」の違いは?
「報われる」と「救われる」はどちらも悪い状況から解放されるという意味では同じですよね。
音も似ていますので、「報われました」とか「救われました」とか、あまり違いを意識せずに適当に使っていたという人も多そうです。
ですが、「報われる」と「救われる」は意味が違います。
- 「報われる」は「努力や苦労に対してそれに見合う成果が得られる」こと
- 「救われる」は「苦しみや悩みから解放される」こと
という違いです。
つまり、「報われる」は自分が努力したり苦労したりして、そのことにより成功したり、それに見合うだけの助けが得られたりといったことがあって、結果よい状態になることができるということを表しています。
それに対して「救われる」は、苦しみや悩みから解放されるということを表していますので、自分が努力や苦労をして、という意味は含みません。
よく「努力は報われる」と言いますよね。
自分が努力すれば、それに見合う成果がきっと得られるよ!という意味で、励ましなどに使われる言い回しです。
「努力が実を結んで成功する」という、自分が積極的に働くことを意味しています。
「救われる」であれば、誰かが助けてくれる、偶然ラッキーなことが起こるといったことも含めて悪い状況から解放されるということですから、自分が何かをする必要はありません。
ですから、「努力は救われる」とは言わないのです。
人に対して労いや励ましの意味で声をかけるときにも「報われる」と「救われる」の使い分けには注意したいところです。
「報われましたね」ということで、相手がそれまでしてきた努力や苦労といったことを認めて労わることができますよね。
ですが、「救われましたね」と言ってしまうと、相手が頑張っても頑張らなくても助かること、つまりラッキーでしたねと言っているようなことになってしまいます。
幸運によって相手が助かった時や、人に助けてもらった時は「救われましたね」でいいわけですが、相手の努力や苦労がある場合には不適切ということです。
【例文】
- 彼は毎日苦しい練習に耐え、ついに報われる日がやってきた。
- 努力が報われる思いで涙が溢れた。
- 彼女は報われない恋をしている。
- 被災地の様子は悲惨だったが、子供たちの無邪気な様子に救われる思いがした。
- 異国の地で、人々のあたたかさに触れて救われた。
- 彼の一言で救われた。
「報われる」と「救われる」の類義語
「報われる」の類義語
- 成果が出る
- 実を結ぶ
- 花開く
- 結果に結びつく
- 浮かばれる
など、やってきたことが良い結果となってあらわれることを表す言葉です。
「救われる」の類義語
- 助けられる
- 心温まる
- 気が楽になる
- 不安が解消される
など、不安や悩みから解放されることを表す言葉です。
「報われる」と「救われる」の対義語
「報われる」や「救われる」のはっきりと決まった対義語は特にありません。
「報われる」であれば
- 報われない
- ツケが回る(良くないことをして、あとからその始末をつけなくてはならなくなる)
- しっぺ返しを受ける(行なった悪事に対する報いを受ける)
- 身から出た錆(自分の犯した罪のために自分が苦しむこと)
- 自業自得(自分の行いの報いを受けること)
などが考えられますね。
「救われる」であれば
- 救われない
- 諦める
- 束縛される
- 絶望的な
など、文脈により反対の意味を表す言葉は色々違いそうですね。
まとめ
「報われる」と「救われる」は意味が違いましたね。
「報われる」は自分が努力したり苦労したりといった、自分の行いに対しての成果ということでした。
ビジネスシーンに限らず、人生のいろいろな場面で「報われる」「救われる」ような場面はあると思います。
適切な言葉を選んで使っていきたいものですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!