言葉の意味と使い方

「就任・着任・昇進」の違いは?意味と使い分け方!【類義語・対義語】

「就任・着任・昇進」の違いは?意味と使い分け方!【類義語・対義語】

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「就任・着任・昇進」はどれも新しい役職などに就く時に使う言葉です。

特に年度始めなどには、非常によく聞く言葉ですよね。

どれも仕事をしていると非常に身近な言葉ですが、この「就任・着任・昇進」は似ているので、違いがわからないという人も多いかもしれません。

どんな時にどの言葉を使うのか?この機会にしっかり確認しましょう。

今回は、「就任・着任・昇進」の違いは?意味と使い分け方!【類義語・対義語】についてご説明いたします!

「就任・着任・昇進」の違いは?

「就任・着任・昇進」の意味は

  • 「就任」は「新しく、ある任務につくこと」
  • 「着任」は「任地に到着すること。また新しい任務につくこと」
  • 「昇進」は「地位が上がって行くこと」

となります。

それぞれについて詳しくみていきましょう。

「就任」の意味

「就任」は「新しく、ある任務・職務につくこと」という意味です。

「しゅうにん」と読みます。

「任」務に「就く」という字を書きますので、その通りの意味ですね。

会社の役職や、大臣、スポーツチームの監督などなど、ある役目に新しくおさまることを「就任」と言います。

必ずしも今より上の役職になるというわけではなく、営業部長が総務部長になるなどランクが同じであっても、新しく役職につくことを指します。

社内、社外を問わず新しい役目についた時に広く使われる言葉です。

【例文】

  1. 彼は取締役に就任した。
  2. 就任の挨拶状を印刷する。
  3. 外務大臣に就任する。

「着任」の意味

「着任」は「任地に到着すること。また新しい任務につくこと」という意味です。

「ちゃくにん」と読みます。

「任務」や「任地」の「任」に「着く」と書きますね。

「着任」は何かの役目に新しくつくことになり、その任地に着くということを表します。

これも、会社の役職や教師、監督など色々な役目について使う言葉です。

【例文】

  1. 関西支店長に着任する。
  2. 本日付で北海道支社に着任しました。
  3. 新教員の着任式が行われた。
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「昇進」の意味

「昇進」は「官位・地位が上がって行くこと」という意味です。

「しょうしん」と読みます。

「昇る」と「進む」と書きますので、いかにも地位が上がって偉くなっていくというイメージがするのではないでしょうか。

「昇進」は会社などの集団において、内部でそれ以前よりも高い地位を与えられることを言います。

平社員から主任などの肩書きがつくこと、また役員の職位が上がることなど、社内での地位が上がることを指す、社内で使う言葉です。

【例文】

  1. 仕事を頑張ってどんどん昇進したい。
  2. 彼女は部長に昇進した。
  3. このままでは昇進の見込みがない。

「就任・着任・昇進」の違い

「就任・着任・昇進」はどれも新しい役職などにつくことなので、似ていますね。

これらの違いをまとめると、

  • 「就任」は「ある役目に新しくおさまること」
  • 「着任」は「ある役目に新しくつくために、その場所へ到着すること」
  • 「昇進」は「社内での職位が上がること」

となります。

「就任」は社内外を問わず、また職位が上がっていなくても、新しい任務、職務につくことを幅広く指します。

「着任」は、「就任」と似ていますが、「移動する」ことがポイントです。

支店が変わるなど、新しい勤務地で任務につくことを指す言葉です。

「昇進」は、社内でそれまでより高い地位に上がることを指します。

「昇進」は社内などの身内で使う言葉なので、社外の人に「部長に昇進しました」「昇進おめでとうございます」などとは言わず、こういう場合は「就任」が使われます。

「就任・着任・昇進」の使い分け方

「就任・着任・昇進」の意味の違いはおわかりいただけたでしょうか。

「就任・着任・昇進」の使い分け方としては、

  • 新しい職務についた……就任
  • 移動して新しい職務についた……着任
  • 社内で地位が上がった……昇進

ということになります。

【例文】

  1. 彼は関西支社長に就任することになった。(新しく関西支社長になった)
  2. 本日付で関西支社に着任しました。(本社や他の支社から移動してきた)
  3. 課長に昇進した。(係長などの下の役職から課長に上がった)

「就任・着任・昇進」の類義語・対義語

「就任・着任・昇進」は似ていますが、他の類義語や対義語にはそれぞれ次のようなものがあります。

「就任」の類義語・対義語

「就任」の類義語には次のようなものがあります。

  • 就職(職業につくこと)
  • 就役(役務につくこと)
  • 就労(仕事に取りかかること)
  • 就業(仕事に取りかかること、職業につくこと)

「就任」の対義語には次のようなものがあります。

  • 退任(今までの任務をやめること)
  • 辞任(今までの任務を辞退すること)
  • 解任(今ついている任務をとくこと)

「着任」の類義語・対義語

「着任」の類義語には次のようなものがあります。

  • 入会(ある団体に入ってその会員となること)
  • 新任(新たに任命されること)

「着任」の対義語には次のようなものがあります。

  • 離任(任務から離れること)
  • 退任(今までの任務をやめること)
  • 赴任(任地に赴くこと)

「昇進」の類義語・対義語

「昇進」の類義語には次のようなものがあります。

  • 栄達(高位高官にのぼること)
  • 出世(社会的に高い身分、地位を得ること)
  • 上進(地位、程度が上がること)
  • 昇任(役が上になること)
  • 昇級(等級、階級が上がること)
  • 昇格(格式、地位などが上がること)

「昇進」の対義語には次のようなものがあります。

  • 降等(階級を下げること)
  • 降格(階級や地位などが下がること)

まとめ

「就任・着任・昇進」は似ているけれど、意味や使い方に違いのある言葉でしたね。

仕事をしていて、自分や周りの人が「就任・着任・昇進」をすることもあるでしょう。

挨拶やお祝いなど、いろいろと手配する機会もあるかもしれません。

ぜひ言葉の意味を正しく理解して、適切に対応したいものですね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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