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「このご時世に○○だ」
「こんなご時世だから仕方がない」
このような使い方をする「ご時世」という言葉があります。
ビジネスシーンでもよく使う言葉ですし、社会的な問題が起こるたびにニュースや情報番組のコメントなどでもよく聞かれますよね。
身近によく使われる「ご時世」ですが、その意味はお分かりでしょうか。
前後の文脈からなんとなく意味や使い方はわかるかと思いますが、この機会にきちんとした形で覚えておきましょう。
非常に紛らわしい、「時勢」という言葉との使い分けもぜひ知っておきたいところです。
今回は、「ご時世」の意味と使い方!言い換え表現や「時勢」との使い分け【例文つき】についてご説明いたします!
「ご時世」の意味
「ご時世」は「時世」に丁寧の「ご」をつけた言葉です。
「ごじせい」と読みます。
「時世」は「時とともに移り変わる世の中」という意味です。
「時世」は古語では「ときよ」と読み、「年月。時代」「その当時の世の中」という意味で昔から使われていた言葉です。
「時世」という言葉に、特に話し言葉の時は慣用句のように決まった形として「ご」をつけて用いることが多いですので、「ご時世」という形で覚えておくとよいでしょう。
「ご時世」は多くは「このご時世」という使い方で、その時代における世の中のことを意味します。
「ご時世」の使い方
「ご時世」は「このご時世」のような使い方で、その時代の世の中のことを表します。
「いいご時世だ」などと、いい意味でも使えます。
ですが、多くの場合は「嫌なご時世」「こんなご時世」など、今の時代の世の中がよくないという、悪い意味で使われる言葉です。
【例文】
- このご時世に仕方のないことでしょうが、イベントが中止になって残念です。
- このご時世、大学を出ても就職先がないなんてよくある話だ。
- こんなご時世だからこそ、心が明るくなるような音楽が必要だ。
- 高齢者を狙った、巧妙な手口の詐欺事件が増えている。嫌なご時世だ。
- この世知辛いご時世に、こんな良心的な店は珍しい。
「ご時世」の言い換え表現
「ご時世」を他の言い方で表すと次のようになります。
- 世の中(人々が互いにかかわり合って生きて暮らしていく場。当世)
- この世(現在の世)
- 当世(今の世。現代。いまどき)
- 時代(ある観点によって区切られたひとまとまりの期間)
- 社会(人間が生活を営む際にまとまった人々のまとまり。現実の世の中)
- 風潮(時代の推移に伴って変わる世の中のありさま)
- 世情(世の中のありさま)
- 世間(人が集まり、生活している場。世の中)
「時勢」との使い分け
「ご時世」と似た言葉に「時勢」があります。
「時世」と「時勢」、読み方はともに「じせい」で、使い方も似ているようです。
この二つの違いは
- 「時世」は「その時代の世の中」
- 「時勢」は「移り変わる時代の様子」
ということになります。
「時世」は世の中のことを指す言葉です。
それに対し、「時勢」は、「勢い」という字が使われている通り、時代が変化する勢いや世の中の変化の動きについて表す言葉なのです。
混同して使われがちな「時世」と「時勢」ですが、
- 移り変わる世の中のこと→「時世」(現在の世の中の状況)
- 世の中の移り変わる流れのこと→「時勢」(世の中の大勢の状況)
という使い分けをするわけです。
「時勢」にも「ご」をつけて「ご時勢」と言っても間違いではないですが、あまりつけることはありません。
本やインターネット上の記事などで「このご時勢」「○○なご時勢」という表現は頻繁に使われており、検索してもたくさん出てくると思います。
ですが、文脈から「ご時世」の間違いであると思われるものが非常に多いです。
「時世」と「時勢」は読み方も一緒で、特に混同しやすい言葉ですので気をつけましょう。
【例文】
- こんなご時世に珍しい出来事だ。(今の時代の世の中のこと)
- 時勢の変遷を思えば仕方のないことだ。(世の中の移り変わりのこと)
- 時勢の潮流に乗り遅れるわけにはいかない。(世の中の移り変わりのこと)
まとめ
このご時世に○○だ、という言い回し、いつの時代でもよく使われますよね。
特に近頃ではSNSなどの普及により、一般の人が時代について言及する機会もぐっと増えたので、さらに「ご時世」は身近な言葉になったと言えるかもしれません。
「時世」の使い方、また「時勢」との違いなど意識してニュースを理解したり、自分でも使ってみるといいのではないでしょうか。
最後までお読みくださりありがとうございました!