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「大企業の傘下に入る」
よくこのような言い回しを聞くと思います。
ビジネスシーンで、ビジネス書や経済ニュースで、新聞で、非常によく使われている言葉ですよね。
なんとなく意味はわかるという人も多そうですが、いざ自分で使おうという場合には、きちんと意味を知って正しく使いたいですよね。
今回は、「傘下」の意味とは?「傘下に入る」と「子会社」との違いは?についてご説明いたします!
「傘下」の意味
「傘下」は「全体を一つの勢力としてまとめる指導的な人物や機関の下で、その統制・支配を受ける立場にあること」という意味です。
「さんか」と読みます。
「傘下」は「傘(かさ)」の「下」と書きますよね。
傘の下に入ると雨や雪を避けることができます。
「傘下」は同じ傘の下に入れてもらって保護してもらうということを意味しています。
つまり、勢力のある人物や組織に属することで、支配や影響、また庇護を受けるという立場のことを「傘下」というわけです。
「傘下」の使い方
「傘下」は、ビジネスシーンではある会社が大企業の支配や影響を受けて「傘下」となる、という使い方をすることがほとんどでしょう。
「傘下に入る」「傘下に置く」などの使い方をします。
ある会社の傘下にある会社のことは「傘下企業」というような使い方もします。
例文で、使い方を確認しましょう。
【例文】
- 業界最大手企業の傘下に入る。
- 大企業の傘下に入ることで得られるメリットをあげる。
- Aブランドを傘下に置くB社なら、機能だけでなくデザイン性に優れた製品の開発が可能だろう。
- ゴルフ事業を運営するC社は、今期さらに2つのゴルフ場を傘下に収めた。
- 当社はDグループの傘下企業だ。
「傘下に入る」と「子会社」との違いは?
「傘下に入る」ということは、ある会社などの下に入って支配や影響を受ける、ということになりますね。
同じようなことを表すのに「子会社」という言葉もあります。
例えば自動車業界であれば、
- 日産がルノーの傘下に入った
- ダイハツはトヨタの子会社である
というような言い方をします。
非常に似ているのですが、この「傘下」と「子会社」の違いは、
- 「傘下」は「ある企業の支配や影響を受けること」
- 「子会社」は「株式の50%超を、親会社に保有されている会社」
となります。
「傘下」の方は、法的な定義が決まっているわけではありません。
一方、「子会社」は「会社がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社その他の当該会社が経営を支配している法人として法務省令で定めるものをいう」と会社法で定められています。
「子会社」であるかどうかは、親会社が株式を50%以上保有しているかどうかで決まります。
親会社が過半数の議決権を持っているので、営業上、財務上の権限も親会社にあります。
ですが、「傘下に入る」というのは色々なパターンについて使われる言葉です。
株式を買収されたけれど、50パーセントまではいかない場合、あるいは株式取得はなくとも経営上強い影響を受けるようなことがあれば「傘下」ということもあります。
「子会社」の方が、株式50%以上というわかりやすい法的な定義がありますので区別して覚えておきましょう。
「傘下」の類義語
「傘下」の類義語には次のようなものがあります。
- 統制下(統制=多くの物事を一つにまとめておさめること。国家などが一定の計画や方針に従って指導・ 制限すること)
- 支配下(ある人や組織の勢力に服していること)
- 翼下(力の及ぶ範囲内。保護のうち)
- 掌握下(掌握=自分の思いどおりにすること。全面的に自分の支配下に置くこと)
- 管下(官庁などが管轄している範囲内にあること)
「傘下」の対義語
「傘下」の決まった対義語というのは特にありません。
「ある人や組織などの下で支配や影響などを受けること」という意味では
- 異端(正統から外れていること)
- 孤高(俗世間から離れて、ひとり自分の志を守ること。また、そのさま)
- 枠外(わくのそと。一定の範囲・限度を越えること)
などの言葉で、その勢力の外の人、という意味を表すことができるでしょう。
また、企業のことに関しての「傘下」であれば、傘下に入った企業の反対は
- 親会社
ということになるでしょう。
まとめ
「傘下」は大企業などの支配、影響をうけることを表す言葉でした。
「○○グループの傘下に入る」というような表現は、実際のビジネスシーンやニュースはもちろん、ドラマや小説にもよく出てきますよね。
正しい意味を知っておくと、しっかり理解できると思います。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!